華道(生け花)の資格、お免状とは

生け花教室に通ったり研究会に参加したりすることを通して華道(生け花)を究めるにつれ、その習熟度に応じてお免状や資格を取得することができます。
少し前は、良家の女性の教養のひとつとしてお免状を取ることがステータスになっていました。
今でも古風な家では、習い事として幼いころから我が子に華道(生け花)をさせるという習慣が続いているところも多いかもしれません。
「華道(生け花)を嗜んでいる」という言葉からお嬢様、家柄がしっかりしているというイメージが生まれるのは、そういった背景からの影響が強いからでしょう。
華道(生け花)の資格、お免状というのは民間資格なので、通っている教室の流派の裁量で取得することができます。
法律などで決められたルールがあるわけではなく、必ずしも難しい試験を突破しなければ取得できないというわけではありません。
特に、下の階級については、師範や教授の資格を持っている先生による指導を一定の期間で受けているという実績だけで取得できるものも多いです。

生け花の準備は花材選びから。もちろん、自分が生けたいと思う花材、好きな花材を選んでもいいのですが、花材の性質によって初心者向きであるものと少し難しいものがあります。
そこで、ここでは全くの初心者でも比較的生けやすい花材をご紹介していきます。
資格、お免状で何ができるのか

華道(生け花)の資格やお免状を取得することで実生活においてどう生かせるのかというお話ですが、まず「師範」、「教授」といったお免状を取得することによって、その流派の中で弟子を取って指導をする資格が認められます。
街中で流派が書かれた生け花教室の看板を見ることがありますが、あのように看板を掲げた先生は皆、その流派から指導することを公式に許可されているのです。
また、一定以上のお免状を持っていることで、就職活動をするうえで履歴書に「○○流華道○○科取得」などと記載することができたり、その流派の上級者向けの研究会に参加することができます。
華道(生け花)を究める者が集まって切磋琢磨する場に出入りすることで、より質の高い学びが得られることでしょう。
そういった活動で磨かれた実力が認められれば、大きな作品展に自分の生け花を並べるチャンスもめぐってきます。
昔は外交官の奥さんとして海外に赴任すると、大使館の「お花係」を仰せつかることがあるため、それなりの技術とお免状が必要となったらしいですが、現在はそんなこともないそうです。
海外でも人気のある華道(生け花)、その愛される理由をのぞいてみて下さい。

数ある日本の伝統文化の中でも、とりわけ華道というものはグローバル化に積極的であると言えます。
非対称的でアンバランス、四季や詫び寂びを味わう華道は日本人の独特なセンスが備わっているからこそ楽しめるものに思えますが、実際は世界中に大きな広がりを見せ、人々に愛されているのです。
後はお免状を家に飾れば、それを見たお客さんとの話の種になるくらいです。
結婚をする時に、相手の親から好印象を得られるというメリットはあるかもしれませんね。
基本的に、華道(生け花)のお免状というのは「私はこの流派でこれだけのことを学びました」ということを証明するためのものです。
華道(生け花)の先生になるためのステップとして考えることもできますし、華道(生け花)を学ぶうえでモチベーションを保つためのひとつの目標ともなります。
先生を目指すわけではないのであれば、自分にとって有益な資格というより、華道(生け花)への習熟度を高めたあなたに与えられる名誉だと考えた方がいいでしょう。
資格、お免状を取得するのに必要な費用とは
華道(生け花)の資格やお免状を取得するうえで気になるのが、それにかかるお金。
どんな習い事でも、究めるにつれてそれなりの費用がかさんでいくのは避けられないものです。
先生にお免状を取得することを認めてもらえれば、その流派の本部に対してお免状を申請する手続きをすることになります。
その際にレッスン料とは別に決まった金額の申請料、免状料を収めることが必要になります。
お免状の申請料は流派によって大きく違いがありますが、ほとんどの流派では一般に公開されていない情報なので、こちらでハッキリしたことは言えません。
ただ、目安としては1番下の階級で5千~1万円程度です。
そして、階級が上がっていくのに比例して申請料もアップするということは共通して見られます。
階級が上がれば、1回のお免状取得ごとに2万円、3万円が飛んでいくので、正直に言えば手痛い出費です。
そのため、必要がないと割り切ってわざと上のお免状を申請しないという人もいます。
流派によっては学割制度を利用できるところもあるので、「お免状が欲しいけどできるだけ安価で抑えたい!」という人はそういった優遇措置が受けられる流派があるか調べてみてください。
昔はお免状を申請する際に、申請料の同額を先生にお包みするという暗黙のルールがあったそうですが、現在ではそれを要求する先生や渡そうとする生徒はほとんど見られません。
お菓子やギフトなどを先生に渡すということも以前は習慣としてあったようですが、今は気を遣わなくて大丈夫です。
流派ごとの資格、お免状の種類

ここでは華道三大流派と言われている池坊、小原流、草月流のお免状に書かれる階級はどんなものがあるのかということを説明していきます。
池坊は階級のことを「職位」と呼んでいますが、実質は他流派の資格と同じように考えてOKです。
池 坊のお免状
最初は「入門」から始まり、初伝→中伝→皆伝と昇級していきます。
「皆伝」に達すると池坊の華道を一通り学んだという「免許皆伝」の扱いとなります。
それ以降は池坊華道の先生としてのステップアップが始まります。
華掌→准華匡→准華監→准華綱→華匡→華監→華綱→総華匡→総華監→総華綱と続いていきます。
「准」がつくのは先生としては途上で、「総」がつくとかなりの高位にいるということがわかりますね。
さらに上の職位として、 准華督→華督→副総華督→総華督と続きますが、これらは名誉職であり、基準以上の年齢と推薦が必要となります。
上の職位を取ると、華展で自分の作品が展示される位置、「花席」にも大きく影響するそうです。
池坊のお免状について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

池坊で華道を勉強していると、自分の経験や実力、習得した技術に応じてお免状をいただくことができます。
では、池坊でいただく「お免状」とは一体どんなもので、何に利用することができるのでしょうか?
小 原流のお免状
小原流も始まりは「入門」ですが、そこから初等科→本科→師範一期→師範二期→准教授という順に認定されていきます。
小原流のカリキュラムでは、准教授までにかかるお稽古は全部で72単位と決められており、週1ペースでお稽古を受けていれば約1年半で准教授まで取得することができます。
准教授のお免状をもって小原流の生け花の先生となる資格と雅号をつける権利が得られますが、そこから先も四級家元教授→三級家元教授→二級家元脇教授→二級家元教授→一級家元脇教授→一級家元教授と続いていきます。
支部の在籍年数や研究会で一定の成果を上げることが昇級の条件となります。
草 月流のお免状
草月流は普通4級→普通3級→普通2級→普通1級と初歩からカリキュラムに沿って学んでいくこととなり、各級を修了するのに約6ヶ月を目安としています。
1級を修了した際に雅号の申請が可能となります。
その次の「4級師範」から草月流の先生として弟子を取ることができるようになり、3級師範→参与→常任参与総務→常任総務→1級師範顧問→1級師範理事と続いていきます。
4級師範以上となると、先生をしていなくても「草月指導者連盟」という団体に参加し、草月流華道を究めていくこととなります。
このように、華道(生け花)を本気で研究して腕を磨いていきたいという気持ちさえあれば、各流派でどんどんステップアップしていける道が用意されています。
華道(生け花)が好きで続けていたらいつの間にか上の階級にまで昇格していた、というのもよくあることです。
いつかは華道(生け花)を人に教える立場になりたいという人も、ただ自分の趣味として続けていきたいという人も、目に見える目標として掲げられるのが華道のお免状なのです。

華道(生け花)とは、主に植物を用いて形作られる日本の伝統芸術です。
四季折々の草花を生けることを通じてその美しさを慈しむ「生ける楽しみ」と、作品を鑑賞する「見る楽しみ」があります。
華道(生け花)を通して四季を味わったりわびさびを感じ取ったりすることで、日本の自然や文化を愛でることのできる特質を持ちます。

華道には多くの流派が存在しますが、その源流は一つとされており、互いに影響し合って発展を遂げてきました。よって流派は違えども基本的な部分で共通するところが多いです。ここでは、一般的に三大流派と言われている「池坊」、「小原流」、「草月流」に焦点を当てつつその基礎における共通項や違いを述べていきます。

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