
突然ですが、家事は好きですか?
家事の中でも好きなもの・嫌いなものがあるかもしれませんね。
では、衣替えはどうでしょう。
こちらの記事は、特に衣替えが面倒くさいと感じている方にぜひ読んでいただきたいと思います!
実は衣替えには、意外な意味があったのです。
衣替えの時期は?いつやればいいの?
毎年6月1日と10月1日の、年に2回行われる「衣替え」。
官公庁や学校などでは、これらの日に服装を替えることが多いですよね。
また、各家庭でも、衣類の洗濯や収納を行っているのではないでしょうか。
季節の変化に応じて行う「衣替え」、やるのは当たり前だと思っている方も多いと思います。
ところが、実は“日本ならではの文化”なんです。です。
衣替えの歴史
確かに、考えてみると気温などの感じ方は人それぞれなのに、多くの人が一斉に夏物から冬物へ(冬物から夏物へ)と衣服を替えるのです。
これって、不思議なことだと思いませんか?
そんな疑問を解決するため、衣替えの歴史を見ていくことにしましょう。
起 源は平安時代の宮中行事
衣替えの起源は、平安時代の宮中行事「更衣」だと言われています。
旧暦の4月1日と10月1日の年2回、夏装束と冬装束を替えていたそうです。
さらに衣類だけではなく、室内の調度品までも替えていたのだとか。
さすが宮中ですね。
ではなぜ、一斉に衣替えを行っていたのでしょう。
それは、もとは中国の宮廷で行われていた風習で、これらの日に服装を替えると縁起が良いと考えられていたからだそうです。
「暖かく(寒く)なってきたから服装を替えよう」という、ただの実利的な行事ではなかったのです。
さらに衣替えは、厄払いの意味もあったと言います。
それがよく分かるのが、現在も各地の神社で、4月と10月に行われている「更衣祭」という神事です。
これは“神様の衣替え”とも言われる、祓いの行事なのです。
現在の私たちは、季節の節目や家事くらいに捉えている衣替え。
ところが、その背景にはこのような考えがあったとは驚きですよね。
庶 民にも広まったのは江戸時代
とはいえ、「更衣」はあくまでも宮中行事。
一般庶民にまで浸透するのは、江戸時代になってからのことでした。
幕府が衣替えを制度化したことにより、武士は年に4回も衣替えを行っていました。
もはや衣替えを行うことは“決まり”だったのですね。
幕府の衣替え
① 4月1日
② 5月5日
③ 9月1日
④ 9月9日
なお「四月一日」という珍しい苗字をご存知でしょうか。
これで「わたぬき」と読むのですが、これは4月1日が綿入り(綿を入れた着物)を脱ぐ日だったことに由来するそうです。
そして明治時代に入ると、衣替えは現在(新暦)と同じ、6月1日・10月1日の年2回になったのです。
衣替えのポイント

ということで、衣替えは単なる家事ではなく、日本の文化であることをお分かりいただけたと思います。
それでは、実際に衣替えを行う際のポイントについてご紹介していきます。
大 切な衣服は上にしまう
衣替えでは、季節外れの衣服をただしまえばいいというわけではありません。
収納場所や収納方法にも、きちんと気を配る必要があります。
日本は年間を通して、湿度が高いですよね。
特にクローゼットや押し入れの中は、さらにじめっとしているものです。
大切な衣類に、カビが生えてしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで大切な服やデリケートなものは、できるだけ高い位置にしまうようにしましょう。
湿気は下にたまりやすいからです。
防 虫剤は上、除湿剤は下
さらに着用した衣類は、必ず洗濯してから収納するようにしましょう。
見た目には分からなくても、皮膚汚れなどが付着している場合には、シミ・虫食いの原因になります。
クリーニングに出した衣類があれば、ビニール袋から出して収納します。
そのままにしておくと、蒸れてカビが生えるおそれがあります。
また、衣類を収納する際には、防虫剤や除湿剤を使用するという方も多いでしょう。
その場合、防虫剤は衣類の上に(防虫成分は空気より重いため)、除湿剤は衣類の下に置くとより効果的です。
虫 干しをしよう

衣類の大敵・虫と湿気。
その二つを防ぐために行いたいのが「虫干し」です。
クローゼットや押し入れなどから衣類を取り出し、陰干しをします。
乾いた空気を含ませることで、衣類を虫やカビから守ることができますよ。
こちらの虫干しは、年に2回行うのがオススメです。
衣替えにぴったりの工芸品を見てみませんか?
当たり前のことだと思っている方も多い「衣替え」ですが、実は日本独特の文化なのです。
衣替えの家事が面倒くさいなあと考えている方も“厄払い”だと思って行えば、作業がはかどるかもしれませんよ!
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