1月の第2月曜は「成人の日」です。

令和4年(2022年)の成人の日は1月10日です。

成人の日が今のような形になったのには、理由があることをご存知ですか?

また、二十歳になって大人の仲間入りを果たす門出に装う、華やかな振袖には、さまざまな歴史があるのです。

たくさんの願いが込められた、成人の日の意味や由来、振袖についてご紹介します!

成人の日とは?

成人の日とは、国民の祝日の一つで、満20歳を迎えた青年の成人を祝うものです。

「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます日」として、昭和23年(1948年)に制定されました。

この日は成人式の式典を行ったり、記念品を贈ったりする自治体が多く、当日は式典に参加するために晴れ着を着た若者で街が溢れます。

特に女性は振袖を着ることが多く、これにはさまざまな理由や習わしがあります。

地方によっては、東京などの都市に出た若者が帰郷する8月に式典を行う自治体もあり、式典にまつわる習慣も地域によって異なります。

成人の日は一生に一度の記念日でもあり、正装をして式典に参加するだけでなく、当日に袖を通す晴れ着を選ぶのに何年も前から時間をかけたり、記念撮影を前もってするなど、人生における一大イベントとなっています!

成人の日はいつ?

成人の日は、祝日になった当初と日程が変わっています。

昭和23年(1948年)の制定時は、毎年1月15日と定められていました。

これは、かつての成人式のような位置づけであった「元服の儀」を、新年の最初の満月の日に行う習わしがあり、それが由来となっているためです。

その後、平成12年(2000年)に祝日改正法により、1月の第2月曜日に変更されました。

これは、土日と祝日をつなげて連休にしようという「ハッピーマンデー制度」の導入のためです。

通常成人の日の式典は、生まれ育った自治体の主催するものに参加するのが通例のため、進学や就職で郷里を離れて都市部にいる人は、帰郷して式典に参加するということもあり、地方によっては第2月曜の当日ではなく、日曜日に式典を行うところも多くなっています。

ハッピーマンデーの導入により、今まで以上に時間にゆとりを持って式典に臨めるようになったかもしれませんね♪

成人の日の歴史や成り立ち

の成人の儀式

成人の日が制定される遥か昔から、子どもを一人前の大人と認め、大人社会の一員として迎える儀式は行われていました。

今日執り行われている成人の日は、公家や武家の男性の間で広く行われていた成人の儀式である「元服げんぶく」に由来しているといわれています。

元服は「頭にかんむりをつける」ということを意味し、元服式では頭に冠や烏帽子えぼしを着け、髪型や服装を大人のものに整えて臨みます。

元服の年齢は15歳前後で、現在の成人よりも早く大人として認められていたことが分かります。

元服式を行うのは公家や武家のみでしたが、庶民でもこの年齢になると髪型を変えたり、ふんどしを締めたりといった通過儀礼は行われていたといわれています。

一方、女性の間では「裳着もぎ」というしきたりがありました。

公家の間で行われていたもので、「」は腰から下に着ける衣装を意味します。

裳着では初めて裳を身に着け、おろしたままだった髪を結い上げます。

裳着は結婚する年頃に行われ、12歳~16歳頃に済ませることが多かったといいます。

在の成人の日

現在の成人の日の形になったのは、第二次世界大戦が終戦した直後のこと。

昭和21年(1946年)に埼玉県わらび町(現在の蕨市)で行われた「青年祭」がきっかけとなっています。

将来を担う若者を励ますために行われた青年祭はとても好評で、各地から関心が寄せられました。

これを見た日本政府が、若者の一人ひとりが大人の一員となったことを自覚し、責任を果たすためには、その門出を祝福するべきと考え、全国で新成人を祝福する式典を開催するようになったのです。

ちなみに、成人の日の式典は、日本だけのイベントでもあります。

海外では日本のような華やかなセレモニーは行われず、一定の年齢になると、タバコやお酒が許されるようになる程度のようです。

そのため、日本のように民族衣装である着物を身に着けて参加する成人式は、海外からも注目されています。

一生に一度の記念日を、大切に迎えたいものですね。

成人の日に込められた思い

成人の日が制定されたのは戦後になってからのことですが、セレモニーを行わない海外と違い、日本が成人の日という祝日を制定したのはなぜでしょうか。

一説によると、戦後になってまだ物資も食料も乏しい時代に、一番足りないと考えられていたのは「人材」でした。

多くの若者が戦地に送られ、お国のためにと戦場の露と消えた後、これからの国を作るために、国とともに国民が成長していかなければならないと考えた役人たちは、大人になった自覚を持って欲しいと願い、成人の日を制定したといいます。

これからの国を担う1人の大人として、先人の思いを知ることも大切なことだといえます。

成人の日(成人式)に振袖を着る理由

除けとしての振袖

振袖には、厄除けの意味が込められています。

いにしえから「振る」という動作は、神様を呼び起こし、厄を払うといわれて来ました。

長い袖を振ることで、厄を払うことに繋がるという願いが込められ、病気や災いのない人生を送ってほしいという意味が込められています。

女性は19歳に最初の厄年を迎えることから、成人の年には厄が去って幸せになれるようにという願いを込めて、振袖が着られるようになったともいわれています。

豆知識)なぜ、振袖の袖は長いの?

日本人が着物を日常的に来ていた時代、子供は体温が高く、その熱を逃がすことができるようにと子供用の小袖の脇を大きく開けて仕立てたものが、振袖の元であるといわれています。

当時は16歳前後の子供が男女問わず着るもので、色柄も男女で違いはなく、小さめに作られていました。

江戸時代初期になると、子供用の着物であった振袖は、まだ結婚をしていない女性が着用する正装着となります。

江戸時代は女性が恋する気持ちを自由に口に出すことははばかられることで、嫁入り前の女性が意中の男性に好意を伝えるなどもってのほかでした。

そんな折、踊り子の女性が所作が美しく見えるようにと長い袖がつけられた振袖を着て、袖を振ることで愛情を、袖にすがることで悲しみを表現していました。

それを見た未婚女性たちは、袖の長い振袖を着て、袖を使った愛情表現をするようになったのです。

袖の振り方で好意を示し、それは現代の「振る」「振られる」という言葉にも繋がっています。

振袖は当時の若い女性にとって、良縁を得るための道具でもあったのです。

この長い袖の振袖が女性の間で大流行し、振袖は未婚女性が着るものだと定着していったとされています。

おわりに

さまざまな願いが込められて制定された成人の日は、単に20歳を迎え、成人となる日を祝福するだけでなく、一人の大人として自覚と責任を持ち、これからの人生に夢を持って生きていって欲しいと、若者の幸せを願う日でもあります。

また、女性の振袖は、未婚女性が身につける着物の中で、最も格式の高い第一礼装です。

ハレの日に相応しい装いは、華やかで美しいことはもちろんですが、大人になるという自覚をも芽生えさせる装いかもしれませんね♪

多くの人に祝福される人生で一度きりの日を、大切に過ごしたいものですね。