秋が旬の栗をたっぷり入れて炊き込んだ、食べてほっこりできる「栗ご飯」。

晩秋の季語、そして9月9日の重陽の節句の行事食でもあり、秋になったら一度は味わいたいおめでたいご飯です。

栗の名産地である京都では、栗ご飯は郷土料理として親しまれています。

この記事では、神保町で料理屋を営む女将さんに監修いただき、炊飯器で簡単に炊ける栗ご飯の作り方とアレンジレシピをご紹介していきます♡

炊飯器で簡単!栗ご飯レシピ

一見、作るのが難しそうな栗ご飯ですが、実は炊飯器で簡単に炊けるんです。

生栗は皮をむくのが手間ではあるものの、下ごしらえさえ出来れば、あとは材料を入れて炊飯器で炊くだけ!

また、栗の皮をむくのが苦手な方は、むき栗や栗の甘露煮を使えばより手間が省けますよ♪

ここからは、栗の下ごしらえから材料別の炊き方、残った時のアレンジレシピまで、炊飯器で簡単に炊ける栗ご飯のレシピを詳しくご紹介します。

下ごしらえ・栗のむき方

まずは、生栗の下ごしらえから。

硬い皮に包まれた栗は皮むきが難しいですが、頑張って皮むきをしてみましょう!

皮むき器を使う方法もありますが、今回は包丁を使ったむき方をご紹介します。

【用意するもの】(二人前)
 ● 生栗(皮付き) 300g
 ● ボウル
 ● ザル
 ● 庖丁
 ● 鍋

1生栗を皮ごと水につけて冷蔵庫に入れておきます。(できれば一晩)
これで皮が少し柔らかくなります。
2水気を切り、包丁で皮をむいていきます。
栗の平たい方の側面を下にしてまな板に置きます。
栗の先の尖った方ではなく丸い方の皮を丸みに沿って切り落としていきます。
3丸い方から尖った先の方へ側面の皮をはぎ取ります。
【2】の皮の切り口に包丁で切り込みを入れて引っかけるようにして引っ張ってむくか、手でむきます。
4硬い皮がむけたら、今度は渋皮を包丁でむきます。
5渋皮までむけたら、栗を一時間くらい水につけておきます。
6沸騰したお湯で1、2分、【5】の栗を茹でます。
ザルにあげ、渋皮の残りを取り除きましょう。

これで下ごしらえは完了です!

栗ご飯のレシピ(炊き方)

さて、お次は栗の甘みとコクをダイレクトに味わえる、シンプルな栗ご飯のレシピ(炊き方)をご紹介します♪

生栗を使った栗ご飯のレシピ(炊き方)

【材料】(二人前)
 ● 先ほど皮をむいた生栗 300g
 ● 米(うるち米) 2合
 ● 水 2カップ(400cc)
 ● 塩 小さじ1
 ● 酒 大さじ1
 ● ごま塩 お好みで

1米(うるち米)を洗って、分量通りの水を炊飯器に入れ、30分から1時間ほど浸水させます。
2浸水させたら、下ごしらえした生栗を米の上にのせ、塩、酒をふり、炊飯器の通常モードで炊飯します。
3炊けたら栗を潰さないようにさっくりと混ぜ、お好みでごま塩を振っていただきます。

加工された栗を使った栗ご飯のレシピ(炊き方)

【材料】(二人前)
 ● むき栗または栗の甘露煮 200g
 ● 米(うるち米) 2合
 ● 水 2カップ(400cc)
 ● 塩 小さじ1
 ● 酒 大さじ1
 ● ごま塩 お好みで

1米(うるち米)を洗って、分量通りの水を炊飯器に入れ、30分から1時間ほど浸水させます。
2-むき栗-
沸騰したお湯でさっと茹で、ザルにあげます。

-栗の甘露煮-
栗と汁を分けます。
3-むき栗-
浸水させたら、むき栗を米の上にのせ、塩と酒をふり、炊飯器の通常モードで炊飯します。

-栗の甘露煮-
栗の甘露煮は、米(うるち米)と一緒に炊いてしまうと火が入りすぎてしまうので、炊飯器には入れません。
炊飯器から水を大さじ2引いて、代わりに甘露煮の汁を大さじ2入れ、炊飯器の通常モードで炊飯します。
炊き上がったらご飯の上に栗の甘露煮を乗せ、再びフタをして5分~10分蒸らします。
4蒸したら栗を潰さないようにさっくりと混ぜ、お好みでごま塩を振っていただきます。

女将さんからのメッセージ

このレシピでは塩味の炊き込みご飯をご紹介しましたが、鶏五目炊き込みご飯と一緒に栗を炊き込んでも美味しくできますよ♪

慣れてきたら、自分の味を探すのも素敵ですね!

栗ご飯の保存方法

余った栗ご飯は、保存容器やラップで密封して冷蔵庫で保存し、2~3日くらいで食べ切りましょう。

冷凍保存する場合は、一膳分ずつラップをして、密封できる袋に入れて冷凍します。

保存期間はおおよそ2週間〜1ヶ月です。

女将さんからのメッセージ

冷凍すると、栗の食感が柔らかくなります。

電子レンジで再加熱して食べる時にかき混ぜると栗が潰れてしまうくらいの柔らかさなので、ご注意ください!

女将さん直伝!栗ご飯のアレンジレシピ3品

せっかく栗ご飯を作ったのに、用意した栗が残ってしまった、栗ご飯に飽きてしまった……。

そんな方へ、女将さん直伝のアレンジレシピをご紹介します!

栗おこわのおむすび

もち米と雑穀を入れて炊いたもちもちの栗おこわおむすびは、栗ご飯とはまた違った食感を楽しむことができますよ♪

【材料】(2人前)
 ● もち米 2合
 ● 雑穀(16穀)大さじ3
 ● むき栗 200g
 ● 塩 小さじ1
 ● 酒 大さじ1
 ● 水 2カップ
 ● 塩昆布 お好みで
 ● 白胡麻 少々

1もち米を洗ってザルにあげ、水気を切ります。
炊飯器に入れて、水、雑穀を入れ、30分ほど浸水させます。
2むき栗、塩、酒を入れ、炊き込み(おこわ)モードで炊飯します。
3炊き上がったら、栗を潰さないようにさっくり混ぜます。
4塩昆布を混ぜ、手に塩をつけておむすびを握り、上から白胡麻をふります。

栗ドリア

お次は、栗ご飯の甘みを活かしたドリアです。

【材料】(2台分)
 ● 栗ご飯 2膳
 ● 生クリーム 100cc
 ● 顆粒コンソメ 大さじ1
 ● ハム 1枚
 ● 冷凍ブロッコリー 8粒
 ● 溶けるチーズ 40g
 ● 塩、胡椒 少々

1耐熱容器に入れた栗ご飯に、生クリーム、コンソメ、塩、胡椒、みじん切りにしたハムを混ぜ、電子レンジ600Wで2分加熱します。
2【1】にブロッコリー、溶けるチーズを混ぜたら、250℃のオーブントースターで
チーズがこんがりキツネ色に焼けるまで5分~8分程度焼きます。

栗ご飯のライスコロッケ

女将さんからのメッセージ

パーティーなど人が集まる際には、わざとたくさん栗ご飯を炊いて、半分はそのまま、半分はライスコロッケにして食べるのもオススメですよ♪

【材料】(8個分)
 ● 栗ご飯 2膳
 ● ベビーチーズ 8切れ
 ● パスタソース(トマトソースやミートソース) 大さじ4~6
 ● パン粉、卵、小麦粉 適宜

1軽く温めた栗ご飯にパスタソースを混ぜます。
2ラップを敷いた茶碗や小鉢の上に8等分した【1】を乗せ、真ん中にチーズを包んでピンポン玉状に丸めます。
3小麦粉、卵、パンをつけ、175℃の油でパン粉の表面が固まってキツネ色になるまで、約3分揚げます。

栗ご飯のあれこれ

ここからは、栗ご飯にまつわる豆知識をいくつかご紹介します。

これであなたも栗博士になれちゃうかも!?

京都の郷土料理

栗の名産地・京都では、栗ご飯も郷土料理に指定されています。

丹波地方特産の「丹波くり」は、平安時代の書物にも記述が残っているほど、長い歴史を持つ大粒の栗です。

丹波くりは柔らかく、甘味に優れているので、栗ご飯にもぴったりなのです。

素材の味を活かして、少しの塩で甘みを引き立てるように作るのがベストです!

重陽の節句の行事食

9月9日は五節句の一つ、重陽の節句です。

菊の花びらを浮かべた菊酒を飲んだり、栗ご飯を食べたりして、長寿を祈り、無病息災を願う行事です。

栗にはビタミンB1やビタミンC、カリウムが多く含まれ、健康にもいいことから、季節の節目に栄養のある旬のものをいただくというのは理に適っていますよね。

栗ご飯に合うおかず


栗ご飯はそれだけでも美味しいのですが、合わせるおかずに悩む方も少なくないと思います。

そこで、女将さんオススメの栗ご飯に合う主菜、献立をご紹介します!

主菜にオススメ秋の味覚


旬のものをいただくのは、季節の喜び。

栗ご飯と一緒にいただきたい、秋にぴったりのおかずをご紹介します。

○ 秋刀魚の塩焼き

秋といえば、やっぱり秋刀魚の塩焼きを一回は食べたいですよね?

塩を利かせた秋刀魚の塩焼きなら、栗ご飯の甘みも引き立てます。

○ 筑前煮

鶏と根菜を甘辛く煮付けた筑前煮は、ほっとする和食の定番ですよね。

野菜がたくさん取れるので、栗ご飯と合わせれば栄養満点!

○ 鮭の揚げ出し 菊花あんかけ

秋鮭を唐揚げにして、白だしのあんかけにします。

あんの中にきのこや菊の花びらを混ぜると、見た目も味も一気に秋らしくなりますよ♪

献立例

栗ご飯といただく重陽の節句のごちそうにオススメしたい、献立の一例をご紹介します。

【献立例1】
 ● 栗ご飯
 ● 秋茄子のそぼろあんかけ
 ● ほうれん草と菊花のおひたし
 ● きのこ汁

旬の秋茄子を揚げて、そぼろを入れた和風出汁のあんかけにします。

酢を入れたお湯で菊の花びらを茹で、ほうれん草のおひたしと合わせます。

そして秋の味覚、きのこでお味噌汁を。

女将さんからのメッセージ

ほうれん草と菊花のおひたしは菊酒の代わりになり、小さなお子様のいるご家庭でも簡単に秋を楽しむ事ができますよ♪

【献立例2】
 ● 栗ご飯
 ● 天ぷら盛り合わせ(海老、舞茸、茄子、れんこん、菊花)
 ● いくらおろし
 ● 豚汁

秋に美味しくなる旬の食材をシンプルに天ぷらにして、栗ご飯と共に素材の味を味わいます。

お肉が足りないという時は、豚汁を合わせるのがオススメです。

豚肉を入れずにけんちん汁でも満足出来ます。

女将さんからのメッセージ

秋鮭の出回る時期に、生いくらを醤油漬けにすると重宝しますよ♪

おわりに

秋にオススメの栗ご飯の作り方・アレンジレシピについてご紹介しました。

今はあまり習慣とされていないのですが、健康と長寿を願う「重陽の節句」の行事食ですので、たまには季節に倣ったご飯をいただくのも趣深いですよね。

栗ご飯は栗の下処理が手間かもしれませんが、あとは炊飯器で簡単に炊けるのです。

また、栗ご飯に飽きたり、残ってしまった時はアレンジするとより楽しめますよ。

ぜひこの記事を参考にして、栗の美味しい季節に栗ご飯を作ってみてください!

神保町の女将さん

今回、栗ご飯レシピや献立の監修をしてくださったのは、神保町で和食店「郷酒ごうしゅ」を営む女将さんです!

東北を中心とした日本各地の郷土料理や季節食材を活かした素朴な和食とともに、こだわって集めた全国の地酒や焼酎などを味わえるお店です。

神保町の近くに来た際は、ぜひ足を運んでみてください♪

店名郷土料理と日本酒のお店 郷酒
住所〒101-0051
東京都千代田区神田神保町3丁目5
ニュー徳栄ビル B1F
電話番号03-6272-9867