こぎん刺しは、江戸時代に津軽地方で誕生した刺し子技法の一つです。

津軽地方の農家の女性たちが、冬でも麻布の衣類を着るために布に保温と補強として白の麻糸や木綿糸を丹念に刺したことがはじまりといわれています。

当初は麻布の補強のために行われていましたが、次第にそこに模様を刺すようになり、デザイン性のあるものへと進化していきました。

地元に根付いた技法のため、あまりポピュラーではないかもしれませんが、ここ数年はハンドメイドブームに伴い、こぎん刺しに興味を持つ若い年代の方も増えてきました。

伝統が見直されてるという点もありますが、地布や刺す糸にカラフルな色が増えてきたことも愛用者が増えたきっかけのようです。

今では、そんなこぎん刺しが気軽に楽しめるように、こぎん刺し用の地布や糸がすべてセットになっているキットも販売されています!

図案の刺し方の説明書も入っていますので、すぐにはじめられるのが嬉しいポイント♪

今回はそんなこぎん刺しキットのオススメ、7アイテムをご紹介します♡

伝統の柄が鮮やか!こぎん刺しバッグが作れるキット

こぎん刺しは、青森県南部の「菱刺し」、山形県の「庄内刺し子」に並ぶ、三大刺し子の中の一つで、「津軽こぎん刺し」といわれています。

こちらは、トートバックにこぎん刺しで幾何学模様を刺繍していくキットです♪

紺地に白糸で刺繍された「竹の節」柄がとても映えます。

模様の面積は大きいですが、こぎん刺しは規則性があるので、初級レベルの方でもリズムに慣れれば大丈夫!

完成後はバッグに仕立てるので、縫製は手縫いよりミシンを使うのがオススメです。

直線縫いがほとんどなので、お裁縫初心者さんでも安心してください。

バッグの大きさは28cm×38cm×4cmと、A4が入るので学校やお仕事用にもぴったりです。

使っている姿を想像しながら刺繍をしていたら、あっという間に完成してしまいそうですよね♡

図案が選べる、コンパクトミラーとポーチのセット!こぎん刺し初心者にも♪

コンパクトミラー4種、ポーチ2種の中からお好きな図案を選び、ポーチかコンパクトミラーに仕立てることができるセットです!

こぎん刺しの図案は複雑に見えますが奇数目(1目、3目、5目…)を数えて織り糸の間を刺していくことを基本としています。

そのため、リズムをつかめばどんどん進めることができますよ♪

コンパクトミラーは作品部分が5.7cmと小さめですので、こぎん刺しビギナーの方にもぴったり。

いくつか作ってお友達へのプレゼントにするのも喜んでもらえそう♡

ポーチのサイズは約10cm×約14.5cmとやや小ぶりですが、連続模様がとても美しく、刺しごたえのある図案です。

こちらは経験者の方にもオススメです!

「くるみボタン」が作れる、かわいらしいこぎん刺しキット♡

異なる3種類の図案を、かわいらしいくるみボタンに仕立てることができるキットです♡

直径3cmなので、いきなり大きい作品は不安…という初心者の方でも、気軽にとりかかることができるはず!

モドコと呼ばれるこぎん刺しの基礎模様には花や動物、日常的なものなどがテーマに使われており、こぎん刺しが人々にとって身近なものであったことを感じさせてくれます。

ボタン一つひとつの図案が違うことで、飽きることなく完成させられるのも嬉しいですね。

仕立てたボタンはお気に入りのブラウスやバッグのアクセントに使ってみるのはいかがでしょうか♪

完成後はハンドメイドライフの相棒に!「ピンクッション」のこぎん刺しキット

こぎん刺し作家の植木友子ハリノヲト氏のオリジナルデザイン。

植木氏はこぎん刺しの通信講座も担当されており、ファンが多い作家さん♪

白い地布に鮮やかな赤い糸で図案を刺していきますが、白色は刺す目が見やすく、初心者の方にもわかりやすいのが魅力。

全面に刺す総刺しといっても図案があるのは片面のみなので、刺す面積はさほど大きくないのもポイント!

ハンドメイドにピンクッションはつきもの。

こぎん刺しでお気に入りのピンクッションを作り、日々のハンドメイドライフのアイテムにしてみませんか?

きっと楽しくなりますよ!

小さくてかわいい!果実のような赤色の「がま口」を作るこぎん刺しキット♡

「berry」の名の通り、鮮やかな赤の地布いっぱいに白糸で図案を刺していくと、真っ赤なberry(果実)が浮かび上がってきてとてもかわいいがま口を作れるキット♡

こぎん刺しは規則性があるので、刺す面積が大きいからといって難易度が上がるというわけではありません。

慣れてきたら根気よく、リズムにのって刺していくだけなので大丈夫♪

がま口は小さめのサイズなので、小銭入れや小物入れにも。

バッグから取り出した時、お友達からの注目を浴びること間違いなし!

お部屋のアクセントに!贈り物にもぴったりなこぎん刺しの「ちいさなフレーム」キット

全国チェーンの手芸店、トーカイのオリジナル商品。

赤地に白糸で図案を刺した後はフレームに入れるだけなので、バッグやポーチと違い仕立てる必要はありません。

お裁縫に自信のない方はまずはこちらから挑戦してみてはいかがでしょうか。

もちろん、お裁縫が好きな方にもオススメです。

フレームからのぞく自分の作品を、お部屋のワンポイントにするのも素敵ですね。

こぎん刺しが見直されるようになったのは、数年前からの北欧ブームも少し関係があるようです。

こぎん刺しの素朴でありながらもモダンな雰囲気が北欧系のデザインにマッチすると人気になったとか。

ディスプレイの参考にしてみて下さい!

大人乙女な色合いが素敵♪「ペンケース」のこぎん刺しキット

地色が黒で落ち着いた雰囲気でありながら、連続模様のピンクの花柄がかわいらしさを感じさせます♡

メーカーであるオリムパスは糸のメーカーとしてスタートしました。

今では国産刺繍糸のブランドとして定評があり、愛用者も多数。

そのため、こぎん刺しにも自社製品である、こだわりのこぎん刺し専用6本撚り糸が使用されています。

ペンケースに使用されている糸も、ピンクとはいえどこか素朴な風合いを感じさせます。

完成後は約縦7.5cm×横18cm×マチ4cmのペンケースになります。

ファスナー仕立てなので少し難易度は高めですが、ハンドメイドに慣れてきた方や、ちょっと挑戦してみたい!なんて方にオススメです♪

おわりに

いかがでしたか?

お気に入りのこぎん刺しキットは見つかりましたか?

3目、5目、7目…と丁寧に刺し終えた後も、こぎん刺しを身近なアイテムとして使用できるキットばかりでしたね!

こぎん刺しはどれも素朴ですが、令和の現代にもとても馴染んで、モダンとも思える図案が多いのに驚かされます。

今回紹介している柄以外にも、こぎん刺しの連続模様であるモドコ(基本模様)には多くの種類があります。

その上、豊富なカラーバリエーションの地布や糸を組み合わせると、こぎん刺しは無限の組み合わせが可能になります。

そうやって刺した作品を、最終的にどんなものに完成させようかと考えていくと、イメージはもっと大きく膨らんでいきます。

こぎん刺し初心者の方は最初の一歩に、経験者の方は新しい図案を挑戦するためぜひ一度、今回ご紹介したキットを手に取ってみてください。

楽しいハンドメイドライフになりますよ!