子どもが生まれた最初のお正月には、男の子なら「破魔矢」、女の子なら「羽子板」を飾る習慣があります。

これは縁起物であり、厄除け・魔除けの意味もあり、大切な日本の風習です。

女の子のいない家庭で育った方なら「羽子板って、羽根突き遊びの時に使うものじゃないの?」と思う事も多いかも知れませんが、羽子板は遊戯用と飾り用があるので、注意して下さいね。

今回は家の中で飾る「飾り用」の羽子板についてご紹介します。

羽子板の飾り方

女の子の飾り物といったら「雛祭りの時の雛人形」を頭に浮かべる方も多いかもしれませんが、羽子板も古くからあり、現代に伝わっています。

まずは飾り方をお知らせします。

羽子板を飾る時期

羽子板を飾る時期は、しめ縄や鏡餅、松飾り等の正月飾りと同じです。

具体的には「松の内」と言われる12月13日から28日までの間となります。

「年内ならいつ飾っても良いの?」と思われる方も多いでしょうが、29日は「二重に苦しい」という意味合いもあり、避けなくてはならないと言われています。

28日が終わったらすぐに終いましょう。

また31日は「一夜飾り」「一日飾り」との言葉もあり、正月飾りをする日としてはふさわしくありません。

正月飾りは年神様をお迎えする大切な儀式ですから、前日に慌ただしく準備をするのは神様に失礼ということになります。

年末は忙しいですが、何とか28日までには飾り終えましょう。

注意すること

羽子板にも種類があり、大きく分けると「飾り用」と「遊戯用」となります。

・飾り用・・・押絵羽子板、木目込み羽子板
・遊戯用・・・プリント羽子板、手描き羽子板

「遊戯用」を飾るのは問題ありませんが、プリント羽子板や手書き羽子板は絵柄だけのシンプルなものです。

飾るには少し寂しい印象になってしまうかも知れません。

「飾り用」は頭や顔など一つ一つのパーツが立体的に作られているので、華やかです。

また、遊戯用に使うと壊れやすいので止めましょう。

お正月に飾るということで、「羽子板」も年末に購入すればいいのかと言うと、そうではありません。

専門店・人形店やデパートの催事場などでは11月下旬には羽子板販売が始まります。

年末ともなれば種類も減ってしまいますから、気に入ったものが無くなっている場合もあるでしょう。

できれば11月末、遅くとも12月上旬にはお店に出掛けてみてください。

12月17日~19日の3日間は、東京浅草あさくさ浅草寺せんそうじで、有名な浅草・羽子板市が行われます。

多種多様の羽子板が境内に並びますから、お近くの方は一度見に行ってみても良いかも知れません。

飾る場所

飾る場所は、特に決まりがある訳ではありませんが、昔は床の間や客間に置いている家庭が多かったそうです。

また、「厄払い」として玄関に飾る場合も。

また、小さな子どもは大人がちょっと目を離した時にガラスケースをいじっていることも珍しくありません。

うっかり触ってケースごと倒してしまうと危険です。

大きなケースに入った羽子板は、安全性を考えて高い位置に置くのは避けた方が良いでしょう。

また素材によっては直射日光が当たると、変色してしまう場合もありますので、注意して下さい。

特に青系のものは色落ちしやすいので、慎重に扱いましょう。

羽子板の仕舞い方

「雛人形を片付けるのが遅れると、婚期も遅れる」と言われる程、雛人形は片付けることにも気を配ります。

では、羽子板の場合はどうでしょうか?

片付ける時期

正月飾りを片付ける時期は、地域差も大きいですが7日もしくは15日が多いと言われていますから、羽子板もそれにならって問題ありません。

ただし羽子板は他の正月飾りと違って、子どもの厄除けという意味もあります。

もし3月に雛人形を飾る予定があれば、雛人形と一緒に飾り、一緒に片付けても良いでしょう。

片付ける日は湿気を避けるため、晴れた日が2~3日続いた日を選び、仕舞って下さい。

湿気を持ったまま仕舞うと、羽子板にシミやカビが付いてしまう場合があります。

防臭・防カビ剤を配合した防湿剤を利用しても良いかも知れません。

防虫剤を使う場合

飾り羽子板の場合は、顔や衣装に絹を使うのが一般的です。

「絹には虫が付かない」と言われていますから、防虫剤はいらないと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、糊といった接着剤などに虫が付く場合がありますから注意しましょう。

昔からあるナフタリンや樟脳しょうのうを使う場合は、必ず毎年同じタイプを使って下さい。

これらは、違うタイプの防虫剤が混じると化学反応を起こし、絹地にシミなどを付ける場合があります。

最近はピレスロイド系の防虫剤も出てきました。

これなら他の防虫剤と混じっても安全ですし、防虫剤独特の臭いもないのでおすすめです。

どんな防虫剤を使う場合でも、有効期間は必ず確認しましょう。

おわりに

飾り羽子板も、以前は押絵羽子板や木目込み羽子板をケースに入れたものが主流でした。

最近はスタンド台付きや、振袖が台からはみ出るほど華やかな羽子板(振袖タイプ)が出てきました。

また飾り方も変わり、壁などに掛けられる額に入ったコンパクトな羽子板も人気を集めています。

女の子を厄から守ってくれる羽子板。

飾る場所に合わせて、飽きのこない羽子板を選らんでみてくださいね。