日本の伝統的な衣類の一つである「もんぺ」。
最近では、ファッションアイテムとして、作業用パンツやリラックスパンツなどでも人気があります♪
今回は、そんな和の風合いと快適さを楽しむことができる「もんぺ」の魅力をはじめ、由来や歴史、オススメの「もんぺ」や、自分で「もんぺ」を作ってみたい方にも役立つ情報をお届けします。
ぜひ最後までご覧ください!
もんぺとは?
「もんぺ」とは、袴の形状をした和服の一種です。
作業着や活動着として古くから女性に親しまれてきた衣服で、もともとは、東北地方の女性が農作業の際に履いていたそうです。
昭和16年(1941年)に太平洋戦争が始まると、避難や消火活動がしやすいことから全国的にもんぺが普及し、戦時生活を表す代表的な衣服となりました。
その後、前ひもと後ひもを結び着用する袴式のもんぺから、ウエストにゴムの入った洋装のもんぺが主流となりました。
近年では、その動きやすさから「リラックスパンツ」とも呼ばれ、ファッションアイテムの一つとして人気を博しています。
「 もんぺ」の名前の由来
歴史の教科書や戦争を舞台にしたドラマなどで、「もんぺ」という名前を聞いたことのある方は多いと思いますが、名前の由来はご存知ですか?
股引※を語源に変化していったとされている説や、考案者の名前が「門兵衛(もんぺえ)」だった説など、名前の由来は諸説あります。
その他にも、アイヌ語でズボンを指す「オムンペ」という言葉から「もんぺ」の名がついたとも言われています。
※股引:腰からくるぶしまでを覆うズボン状の下ばき。
も んぺの特徴
着物の上から着用していたもんぺは、腰回りがゆったりとしており、裾がすぼまっているのが特徴です。
股下にはマチがあるため動きやすく、現代では作業着以外にも普段着として多くの人に愛用されています。
近年のもんぺは、ウエストがゴムになっているものが多く、着脱が楽に行えるよう改良されています。
もんぺの歴史

戦前から農作業に適した服装として女性たちに親しまれてきたもんぺ。
しかし、太平洋戦争中には、その着用が義務とされていた時代がありました。
女 性ともんぺ
昭和15年(1940年)に男性の標準服として「国民服」が定められると、その2年後の昭和17年(1942年)に、女性用着衣のガイドラインである「婦人標準服」が発表されました。
「婦人標準服」には、洋服型や和服型などいくつか種類がありましたが、昭和16年(1941年)からはじまった太平洋戦争の局面が悪化したことで、もんぺが女性の間に浸透していきます。
なぜなら当時、軍服用の布を確保するため、政府が女性の標準服に新しい布を使用することに否定的であったからです。
新しい布を使わずに手持ちの着物や布から作ることが重要視されたことから、活動衣に指定されていたもんぺが普及したのです。
女性用のズボン型衣服はこの時がはじめてだったこともあり、当初は女性から不評だったそうです。
しかし、太平洋戦争における空襲での避難や消火活動には向かない和服に代わる衣服として、その利便性が徐々に認められるようになりました。
リ ラックススタイルとしてのもんぺ
戦争の代名詞と言われることもあったもんぺですが、現在ではリラックスパンツとして新たな姿に生まれ変わって注目されています。
戦時中、生地を調達するのが難しく、手持ちの布や着物を解いた反物からもんぺを作った名残からか、現在でも昔の日本を感じられる和柄のもんぺもみられます。
女性用の衣類だったもんぺですが、その動きやすさから近年では男性からの支持も厚く、性別を問わず着られるスタイリッシュなもんぺも多く登場しています。
もんぺを楽しもう!オススメのおしゃれもんぺ
ここからは、作業着や部屋着だけではなく、普段着としても楽しむことができるおしゃれなもんぺをご紹介します♪
お しゃれに楽にデニムを楽しめる!「MONPE デニムクレープsteteco.com×うなぎの寝床」
「MONPE デニムクレープ steteco.com×うなぎの寝床」は、リラックスウェアを開発するsteteco.comと地方の魅力を発信するアンテナショップ・うなぎの寝床のコラボ商品です。
ステテコ素材の技術を使用したことで、通常のデニム生地と比べて軽量で、通気性、吸水速乾性に優れているデニムもんぺです。
腰紐と裾ゴム付きで、ウエストや裾の幅を調節することができます。
S・M・Lの3サイズ展開で、細身の形がおしゃれですね!
柔らかく着心地が良いので、デニムなのにリラックスできる、優秀な1品です♡
シ ンプルで合わせやすい♪普段使いに最適な「COUSCOUS もんぺ」
もんぺとしての機能性だけでなく、おしゃれさも兼ね備えたレディース用もんぺ「COUSCOUSもんぺ」。
ガーデニングなどの作業着だけではなく、ルームウェアや普段着としても合わせやすいシンプルなデザインは、さまざまな場面で活躍すること間違いなし!
履き心地がよくリーズナブルな価格でありながら、日本製という安心感も持ち合わせています♪
落ち着いた色味のレッド、ブルー、イエローグリーンの3色展開です。
職 人の技が詰まったこだわりの1品!「綿の郷 あられ柄久留米織もんぺ」
あられ柄がかわいい「綿の郷 あられ柄久留米織もんぺ」。
久留米織は綿素材の織物であることから通気性が良く、特に夏場のガーデニングや農作業の際に大活躍しますよ♪
糸を先に染めた後に生地を織っていく先染めの製法で作られているため、色落ちが少なく、長く鮮やかな色を楽しめるのも魅力!
素材とデザインが異なる全7色展開で、サイズはMから3Lまでの4サイズです。
昔 ながらの藍染が美しい「池田絣工房 かすりのズボン」
糸の染色から織り上げまで、すべて職人の手作業で作られた「池田絣工房 かすりのズボン」は、もんぺ風のズボンです。
昔ながらの藍染製法で染めた生地を、夏は涼しく冬は暖かい綿織物である久留米絣に仕上げています。
高品質な生地で作られているため、何年愛用しても型崩れすることなく、心地よさと風合いを楽しむことができます。
大正8年(1919年)創業の織元がつくる一流の品を、ぜひご堪能ください!
もんぺの作り方は?世界に1つのもんぺ作り
戦時中、着物を解いた反物から作られていたもんぺ。
安価に衣類が購入できるようになった現在だからこそ、ちょっと時間と手間をかけて、オリジナルのもんぺを手作りしてみるのはいかがですか?
お子様や大切な方とお揃いのもんぺを作ってみるのも、きっと素敵な思い出になりますよ♪
も んぺの作り方
興味はあるけれど、1から作るのは難しそう…という方には、型紙を使って作る方法がオススメです。
今回は、地域文化や産業の素晴らしさを伝える、地域文化商社「うなぎの寝床」さんが出している「もんぺ型紙」と作り方のYouTubeをご紹介します♪
「うなぎの寝床」のもんぺ型紙を使って作ってみよう!
● お好きな生地
● 腰用のゴム
● 裾用のゴム
● 裁ちばさみ
● ミシン
● 型紙
※型紙は、ネットショップなどで購入可能
複雑な工程はなく、ミシンを触ったことがあれば、誰でも簡単に作ることができますので、ぜひ「うなぎの寝床」さんの動画を見ながらもんぺを手作りしてみてください♪
も んぺの生地にこだわろう
もんぺを作る際は、生地にこだわってみるのも良いですよ。
お気に入りの柄や素材を使うと、自作のもんぺにさらに愛着がわいてきます♡
肌触りや機能性を求めるなら、この2つの素材がオススメです!
コットン(綿)
コットン(綿)素材は、冬は暖かく夏は涼しい特徴を持っています。
肌触りが良いため、肌が弱い子どもや、敏感肌の方にもオススメの素材です。
天然素材のため、静電気が起こりにくく乾燥しやすい季節でも快適に身に着けることができます。
リネン
リネンとは、麻の一種で吸収性に優れ、乾きやすい素材のため、汗による蒸れなどの不快感が少なく、夏場に快適に過ごすことができます。
シワになりやすいという特性も、リラックスパンツとして着用するのなら、その風合いすら楽しむことができます。
おわりに
今回は、日本の伝統的な衣類であるもんぺについてご紹介しました。
戦時中は、その利便性とお金がかからないことで選ばれていた活動衣が、現在ではおしゃれなリラックスパンツとして広く親しまれるようになりました。
「故きを温ね新しきを知る」という諺にあるように、もんぺが持つ動きやすさが、今あらためて現代の人々の生活に過ごしやすさをもたらしているのですね。

着物は、明治期に西洋の服飾文化が取り入れられるまで着用されていた日本の伝統的衣服です。その形は時代とともに様々に変化してきました。
最も華やかで複雑になったのは平安期の貴族の衣装で、その形式は、現在、主に皇室関連や京都の伝統的行事の中に見ることができます。

着物を着てみたいという人はたくさんいるにもかかわらず、それがなかなか実現していないのが現状ではないでしょうか。
着物は全く洋服とは違うファッションと考えると、お洒落の幅も広がってきます。
今回は着物の着こなしのコツを中心に、着物と帯の組み合わせ方や楽しみ方について紹介していきます。

着物の着付け、実はコツさえ覚えてしまえば誰でも簡単に着物を着ることができるんです。これから着物を着てみたいとお考えの方は、ぜひこの動画を見ながら一緒に着物を着つけてみませんか?何度か練習すれば、お出かけにも自信をもって着ていけるようになりますよ。

足袋(たび)は着物や袴など和装のときに
足に履く衣類で、下着という位置づけで使われてきました。昔から伝統的に日本で履かれてきた
下駄や草履(ぞうり)などは鼻緒がの付いているため、これに合わせて足袋も親指のところで分かれる構造(指股)になっています。

京都の町をはんなりと歩く美しい舞妓さん。豪華な着物は、舞妓さんをより一層美しく見せてくれますね。舞妓さんの着物は色鮮やかなものが多い印象がありますが、舞妓歴や季節によって柄や素材が異なっています。