日本の伝統文化の代表、着物。
現代では礼装着としてその品格を保っていますが、実はおしゃれ着としても巷で人気沸騰中です。
着物を颯爽と着こなし、街を闊歩する男性はとても素敵。
お出かけに、パーティに、粋な着物姿は一目置かれること間違いなし。
着物について知り、ワンランク上のおしゃれを楽しんでみませんか。
知っておきたい男性の着物の魅力
日本独自の衣服である着物の魅力は、その見た目だけではありません。
着物は、日本の気候風土にあわせて作られおり、夏は涼しく、冬はとても暖かい、そして上手に着こなすことができればとても着心地がよいという特徴があります。
私たちが着なれている洋服との大きな違いは、その仕立て方。着物自体の形や縫い線を見るとわかりますが、着物の仕立てにはほとんど曲線がありません。
着物をたたむと、しわが寄ることなくきっちりと平面的な長方形になります。この平らな一枚の布を人の体に合わせて調節することで、衣服として完成するのです。
特に男性の場合は、腰帯一本を締めるだけで着こなすことができ、体に密着することなくゆったりとした着心地となるため、開放的でリラックスできる衣服といえるでしょう。
男性が着物を着るときは何を揃えればいい?
着物はふだん着ている洋服とは全く別物のため、履物から始まる和装品一式を揃えなければなりません。
また、着用サイズや着用感も洋服とは異なるため、初めての方はサイズ選びにも気をつけましょう。
最 低限必要な和装品
足袋(たび)は着物や袴など和装のときに
足に履く衣類で、下着という位置づけで使われてきました。昔から伝統的に日本で履かれてきた
下駄や草履(ぞうり)などは鼻緒がの付いているため、これに合わせて足袋も親指のところで分かれる構造(指股)になっています。
足袋は丈夫でコストパフォーマンスが良く、外反母趾予防など健康にも良いというメリットがあります。この記事では、足袋のメリット・デメリットのほか、選び方や足袋メーカー(ブランド)6社をご紹介します。
そ の他、あると便利な和装品
初 めての着物はレンタルで
初めての着物はレンタルしたいという人も多いのでは?
着物から帯、履物まで、ほとんどの和装品は一式セットでレンタルできます。
しかし、直接肌につけるものはセットされていないことが多いので、購入をオススメ。
足袋、肌襦袢、ステテコは、自分専用のものを購入しましょう。
サ イズ選びのポイント
反物を購入し自分サイズに仕立ててもらう場合は、仕立て屋さんなどプロがきっちり採寸をしてくれますので、自分の体形にぴったりの着物ができあがります。
一方、最近では仕立て上がりの着物も多く、値段も手ごろで気軽に購入できると人気が高まっています。
仕立て上がりの着物を購入するのであれば、まず試着をし、着丈、袖丈、身幅の合わせなどをチェックしましょう。
【着丈】
帯を締めた時、裾が足の甲ぎりぎり、または、くるぶしが隠れるくらいがよい。
【袖丈】
帯を締め着付けた状態で斜めに手を下ろした時、袖が手のくるぶしより少し短めがよい。
ネット販売やネットのレンタルなどで試着ができない場合は、サイズ表示を確認してください。
適応身長に合わせる、または身長から30cmほど引いた着丈を目安として選びましょう。
着た後も大事!着物の手入れ方法
着物はお手入れが大切です。
着物は着る機会が少なく、しまっておく期間が長い上、湿気に弱いため、お手入れをしないとカビたり虫がついたりします。
特に正絹の着物は要注意です。
お手入れ方法は、1年に1~2度の虫干し。
お天気の良く乾燥した日、直射日光の当たらない風通しのよい場所に干します。
お昼をまたいだ3~4時間が理想とされています。
忙しければ、箪笥から出し、たとう紙を開けておくだけでも違いますので、ぜひ実践しましょう。
また、着用後はすぐにたたまず、1~2時間着物用ハンガーにかけておくことをお勧めします。
湿気をとり、しわを伸ばす効果があります。帯も同様、床につかないように折り畳み、かけておきましょう。
着 物のたたみ方
①着物の衿を左側に向けて広げ、手前の見ごろを脇線でたたむ。
②おくみ線で折り返し、衿下線を脇線に合わせる
③奥側の見ごろの衿を引き、手前側の衿に合わせる。衿下線もぴったり合わせる。
④この時、首の後ろ側に当たる衿部分は、内側に向けてたたむ。
⑤奥側の脇線をつまみ、手前側の脇線(衿下線)に合わせてたたむ。
ちょうど、背中の中心線でたたんだような形になる。
⑥この時、両袖もきっちりと重ねる。
⑦上になった袖を、見ごろ側に折り返す。
⑧見ごろを縦半分で折りたたむような気持ちで、裾を肩山に合わせてたたむ。
⑨もう一方の袖は、見ごろの下側に折り返す。
知れば楽しい着物の予備知識
着 物の種類「染め」と「織り」
【染めの着物】
白い糸で白布を織り、その白い布を染め、色や柄をつけるものです。
男性の着物でいうと、黒紋付、色紋付、江戸小紋などが染めの着物で、格の高い着物として位置づけられます。
【織りの着物】
糸の状態で染め、柄や模様をつけながら織りあげたものです。
代表的な織りの着物は紬です。
様々な種類がある紬の中、大島紬や結城紬はとくに有名で、大変高価なものもあります。
ウールの着物も織りの着物に分類されます。織りの着物は、カジュアルな着物として格付けされています。
着 物の仕立て「袷(あわせ)」と「単(ひとえ)」
「袷」と「単」は着物の仕立て方の違いです。
【袷の着物】
裏地が付いた2枚仕立ての着物のことです。
一般的な着物はほとんどがこの袷の着物です。
袷の着物は、10月から5月くらいまで、長い期間着ることができます。
【単の着物】
裏地がついていない一枚仕立ての着物を指します。
軽くて涼しく、6月や9月など季節の変わり目や、春や秋の汗ばむ日に最適な着物です。
「袷」と「単」は仕立て方の違いであり、フォーマルな席以外は、いつ着てよい、着て悪いという決まりはありません。
気候に合わせて自分が着心地がよいと感じるものを選べばよいでしょう。
着物は、明治期に西洋の服飾文化が取り入れられるまで着用されていた日本の伝統的衣服です。その形は時代とともに様々に変化してきました。
最も華やかで複雑になったのは平安期の貴族の衣装で、その形式は、現在、主に皇室関連や京都の伝統的行事の中に見ることができます。
男性が着る和服の種類
第 一礼装
準 礼装・略礼装
普 段着(着流し)
※男性着物の特有の用語
浴 衣
おわりに
古来より伝わる日本文化の代表、着物。
知れば知るほど興味深く、楽しみ方も幅が広いものです。
ワンランク上のおしゃれ着として、様々なお祭りやイベントにもぴったり。
格好よく着こなして、颯爽と出かけてみませんか。
男性の着物姿は、街中ではほとんど見ることが少なくなりましたが、現在でも茶道や華道、落語や歌舞伎などの分野で活躍している人達の粋な着物姿は、とても凛々しく素敵です。
ただ、今まで着物を着たことがない人にとっては、和服の種類の見分け方や普段着は、何を着ればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか?
着物は、明治期に西洋の服飾文化が取り入れられるまで着用されていた日本の伝統的衣服です。その形は時代とともに様々に変化してきました。
最も華やかで複雑になったのは平安期の貴族の衣装で、その形式は、現在、主に皇室関連や京都の伝統的行事の中に見ることができます。
日本の伝統的な着物は「和服」とも呼ばれ、そのルーツは、奈良・平安時代にさかのぼります。
この時代には、日本から唐(現在の中国)に、制度や文化を倣う(ならう)目的で「遣唐使」が公式に派遣されていました。
今回は、着物を着付ける際によく耳にする各部分の名称、着付けの際に必要な小物や着物のサイズの選び方などについて詳しく紹介していきます。
現在でも、七五三や成人式、卒業式、冠婚葬祭などの人生のさまざまなシーンで着物が着用され、その際に着付け師が大活躍しています。
皆さんは、着付けの資格に「民間資格」と「国家資格」があり、さらに国家資格には「着付け技能士」と「着物着付指導師(社内検定制度)」の二種類があることをご存知でしたか?
これから着物を着たいと思っている人にとって1番の悩みは、洋服と違って「着物にはたくさんの種類があり、どの着物を着ればいいのか分からない。」といった事ではないでしょうか?