着物を着たいけど、着物と帯以外は何が必要?
手持ちのもので代用できるものは?
など、これから揃えるために知っておきたい初心者さん向けに、さっくりとご案内します。
着物を着るときに必要な小物の種類
着物の小物は、腰紐などの着付に使用するものと、帯締め・帯揚げなどの小物があります。
ま ずは着物から
※着物・帯・小物・草履・長襦袢・半襟などそれぞれに礼装用・略礼装からお出かけ兼用やお遊び用などの格があります。
「格付け」「格が違う」「格の高い〇〇」など、日常でもホテルや老舗旅館、能力の高い人や実績に対する表現で「格」という言葉を耳にすることがありますね。
あまり耳にしない方も、着物の「位階」「ランク」のようなイメージ、というとなんとなく伝わるのではないでしょうか。
後の項の「着物の格ってなに?」では、着物の格を上から順に紹介しています。
必 ず揃えたい着付け小物
あ ったら便利な小物
今回は、着物を着付ける際によく耳にする各部分の名称、着付けの際に必要な小物や着物のサイズの選び方などについて詳しく紹介していきます。
着物はどこで買えばいい?購入の際の注意点
間違いないのは、お誂えも、お仕立て上がりの洗える着物も扱っている呉服屋さんです。
ベテランの店員さんがいれば、予算や寸法、帯合わせなどの相談にのってもらえます。
「今日は見るだけなんですが…」と言ってもイヤな顔をしない、強引にすすめないお店がまずは安心です。
ネットショップは手軽で便利ですが、はじめての着物を購入するときは、あまりオススメしません。
というのは、着物は布の面積が洋服よりも圧倒的に多いので、好きな色や柄が着たときにしっくりくるとは限らず、また、ネットの画像は実物より美しいことが多く、着物や帯を手にしたら生地の質感が思ったものとちがった、ということが多々あるためです。
ネットでの着物の購入は、実物を見る、何度も着るなど経験を積んでからにし、開封・試着後も返品を受け付けてくれる信用のおけるショップを選びましょう。
気 を付けたいサイズ選び
着物は自分の寸法で仕立てるのが基本ですが、初心者さん向けに手軽なもののひとつに、仕立て上がりの着物があります。
洋服と同じS.M.L.LLなどのサイズ表示のほかに、身丈と裄、袖丈が表記されています。
身丈は着物の肩、または衿付けから裾までの丈、裄は背中心から袖口までの寸法です。
初心者に着やすい着物の身丈は、自分の身長と同じ身丈です。
標準体系なら自分の身長-5㎝から+8㎝程度。身長±15㎝くらいまでは着付け方でなんとかできるといわれていますが、それは人に着せてもらう場合と、着慣れている場合です。
痩せていてバストもスレンダーな人は、身長より身丈が長いとおはしょりの処理にてこずります。
ぽっちゃりでバストがダイナマイトな人は、身長より10㎝くらい長い身丈のほうが、着やすく、着くずれもしにくくなります。
「身丈や身幅がぎりぎりで着られる」くらいの着物は、動いていると着くずれしやすいということを覚えておくとよいでしょう。
リ サイクルはお得?
昔と違って汚れのない着物や、躾付きの新古の着物がリサイクルでたくさん出回っています。
新品の着物の半値から1/10の値段くらいで買えますから、リサイクル品に抵抗がない方にはオススメです。
本来着物は、各個人の身長・寸法に合わせて仕立てるお誂えが基本です。
自分の身長、体型に合わせて仕立ててもらった着物は着やすさも着心地も全然違います。
リサイクルの着物は、お誂えと同じサイズや近いサイズのものを気軽に探せるメリットがあります。
呉服店に入るのは勇気が要るからなかなか…という方も、リサイクルショップなら気軽にのぞけるのではないしょうか。
初 心者も安心の着物セット
着物が気に入って買ったけど、合う帯がなくてずっと箪笥に寝かせている…なんていうこともあります。
着物セットは、着物・帯の2点セットや、着物・帯・帯締め・帯揚げ・襦袢まで揃う5点セットなど、ショップによっていろいろラインナップされています。
帯合わせに自信がないうちは、セットものを選ぶのも安心です。着付小物もセットがあります。
シーンにふさわしい着物の選び方
洋装と同じように、着物にも礼装・略礼装・お出かけ着・普段着があります。
基本の考え方は、「会場×立場×年代によって着物の格と色目・柄行を決める」です。
お祝いなのか、厳粛な式典なのかなどによって、落ち着いた地色や明るく華やいだ地色などを選ぶと良いでしょう。
同窓会や食事会などなら会場の格に合わせて小紋や紬などを、結婚式や祝賀会では、ホスト側なら居住まいを正してお客さまを迎えるように格が高く、控えめな色柄のものを、ゲスト側で参列するなら花を添えるように明るい地色や華やぎのあるものを選ぶなど、TPOに合わせた心配りを持ちたいものですね。
TPOに合わせた着物の選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
これから着物を着たいと思っている人にとって1番の悩みは、洋服と違って「着物にはたくさんの種類があり、どの着物を着ればいいのか分からない。」といった事ではないでしょうか?
着 物の格ってなに?
着物、帯、小物、草履それぞれに、礼装用、略礼装、お出かけや遊び用などの格があります。
着物と帯、帯締め・帯揚げを合わせるときに、色や柄よりも、まずは格を合わせるのが基本となります。
「格」は、高価であるかないか、希少であるかどうかの「価値」とは全く別物です。
例えば、天然草木染めで手織りの伝統工芸品の大島紬は、たいへん希少で自家用車が買えるくらい高価ですが、ポリエステルの洗える黒留袖のほうが、格自体は上になります。
紋の数や紋の有無、柄付けや意匠、地域によっても着物の格が変わります。
小紋扱いの振袖や遊び着扱いの訪問着もあります。
色無地と江戸小紋は、地域性と文化で格の扱いが変わります。
おおむね上から、
・黒留袖/振袖
・色留袖
・訪問着付け下げ
・色無地/江戸小紋
・小紋
・紬
・麻・木綿
の順になります。
着 物は季節によっても異なる
着物は季節によって仕立て方や生地が異なります。
着物の仕立てには、袷、単衣、薄物があります。生地にも袷用、単衣用・単衣向き、薄物とがあります。
袷の着物は、胴裏と八掛という裏地をつけた着物です。春・秋・冬に着ます。
単衣の着物は、裏地のない着物です。
6月の初夏と9月の初秋に着ます。袷用の反物(着物の生地)に裏をつけないで仕立てることもありますし、単衣向けに織られた反物もあります。
薄物は、絽や、紗、芭蕉布、小地谷縮などのの透ける着物です。
7月・8月の盛夏に着ます。
単衣と薄物には胴裏・八掛をつけませんが、着物が傷まないように後ろ身頃の繰り越し上げや腰のあたりから裾にかけて居敷あてとよばれる裏地をつけることが多いです。
透け方の美しさが壊れる場合は、居敷あてをつけないこともあります。
着物の衣更えは、春秋冬は袷、6月と9月は単衣、7月8月は薄物、となっています。
ちなみに、結婚式・披露宴での礼装に限り、結婚式業界や呉服・レンタル業界でも、通年で袷を着ることにする暗黙の了解があります。
昨今は温暖化が進み、季節ごとの気温が安定していませんので、式典やお茶席ではしきたりを守り、個人的なおでかけや、遊びで着るときは洋服を選ぶように気候に合った仕立てを選んでも構いません。
気候に合わせた早めの単衣や、少し早めの薄物のほうが傍から見ても良いものです。
着 物ならではのコーディネートの楽しみ方
着物には、手持ちのアイテムに別のアイテムを足して箪笥の中を増やしていく楽しみがあります。
着物・帯ひと組に、帯揚げ・帯締めをいくつか買い足せば春秋冬それぞれコーディネートを楽しめます。
格子に花柄や、更紗に市松をあわせるなど、洋服ではできない「柄on柄」の楽しみ方や、帯留めや根付けなどを使って上級のコーディネートに見せる楽しみもあります。
おわりに
日本の民族衣裳である着物。
現代では晴れの日に礼装として着ることが多く、日常着にできる人はかぎられていて、身近に感じることが難しくなってきました。
ですが、着てみたい、着始めました!という方が増えているのも嬉しい事実です。
着物の上達法は、たくさん見る・何度も着る・着て出かける、です。
うるさく感じるしきたりもありますが、着物の伝統の一部でもありますから、伝統への敬意と遊び心の両方で着物をたくさん楽しみましょう。
着物を着てみたいという人はたくさんいるにもかかわらず、それがなかなか実現していないのが現状ではないでしょうか。
着物は全く洋服とは違うファッションと考えると、お洒落の幅も広がってきます。
今回は着物の着こなしのコツを中心に、着物と帯の組み合わせ方や楽しみ方について紹介していきます。
着物は、明治期に西洋の服飾文化が取り入れられるまで着用されていた日本の伝統的衣服です。その形は時代とともに様々に変化してきました。
最も華やかで複雑になったのは平安期の貴族の衣装で、その形式は、現在、主に皇室関連や京都の伝統的行事の中に見ることができます。
日本の伝統的な着物は「和服」とも呼ばれ、そのルーツは、奈良・平安時代にさかのぼります。
この時代には、日本から唐(現在の中国)に、制度や文化を倣う(ならう)目的で「遣唐使」が公式に派遣されていました。
男性の着物姿は、街中ではほとんど見ることが少なくなりましたが、現在でも茶道や華道、落語や歌舞伎などの分野で活躍している人達の粋な着物姿は、とても凛々しく素敵です。
ただ、今まで着物を着たことがない人にとっては、和服の種類の見分け方や普段着は、何を着ればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか?
「新日本髪」とは、江戸時代初期からある伝統的な「日本髪」を現代風にアレンジした髪型のことです。「新日本髪」は鬢付け油や元結はせずに、ワックスやスプレーで日本髪風に仕上げるため、限度は2日程度。この記事では、「新日本髪」の魅力や「日本髪」の由来、七五三や成人式、花嫁さんの着物によく合う和装髪型について解説していきます。
現在でも、七五三や成人式、卒業式、冠婚葬祭などの人生のさまざまなシーンで着物が着用され、その際に着付け師が大活躍しています。
皆さんは、着付けの資格に「民間資格」と「国家資格」があり、さらに国家資格には「着付け技能士」と「着物着付指導師(社内検定制度)」の二種類があることをご存知でしたか?
着物の着付け、実はコツさえ覚えてしまえば誰でも簡単に着物を着ることができるんです。これから着物を着てみたいとお考えの方は、ぜひこの動画を見ながら一緒に着物を着つけてみませんか?何度か練習すれば、お出かけにも自信をもって着ていけるようになりますよ。
日本の伝統文化の代表、着物。現代では礼装着としてその品格を保っていますが、実はおしゃれ着としても巷で人気沸騰中です。着物を颯爽と着こなし、街を闊歩する男性はとても素敵。お出かけに、パーティに、粋な着物姿は一目置かれること間違いなし。
京都の町をはんなりと歩く美しい舞妓さん。豪華な着物は、舞妓さんをより一層美しく見せてくれますね。舞妓さんの着物は色鮮やかなものが多い印象がありますが、舞妓歴や季節によって柄や素材が異なっています。