近年、海外でも大人気の錦鯉。

「泳ぐ宝石」とまでいわれる錦鯉ですが、その年齢の調べ方や寿命については意外と知られていません。

そこで、今回は錦鯉の年齢の調べ方や寿命についてご紹介していきます。

錦鯉の平均寿命はどれくらい?

人間が飼育している錦鯉の平均寿命は、約30歳だといわれています。

犬の平均寿命が10~13歳、猫が約16歳といわれていますので、ペットの中で比較するととっても長生きですよね。

しかし、錦鯉は飼い方次第では70~100歳まで生きることができるのです!

人間の平均寿命が約80歳なので、ほぼ一緒。

難しいかもしれませんが、運が良ければ愛する錦鯉と一生を共にできるかも…。

ロマンがありますね!

鯉は長生き。では、どこまで大きくなるの?

さて、錦鯉はとても長生きという事がわかりましたが、そこで気になってくるのが、錦鯉の「大きさ」。

平均寿命でも30年も生きるのならば、その成長は一体どこまで進むのでしょうか?

日本で確認できた最大の鯉は、琵琶湖で捕獲された体調1.5m、体重45㎏にもなる巨鯉です。

ここまで大きくなることは滅多にありませんが…。

では飼育している錦鯉はというと、どんなに長生きであっても、一般的に1m位で成長を意図的に止められます。

成長が止まるように、餌などを調整しながら育てている愛好家もいるようですよ。

1mというと、4歳のお子さんの平均身長と同じぐらいの大きさですね。

確かにとんでもない巨鯉も存在しますが、錦鯉を飼育する中でそれくらい大きな体長の鯉を観賞できる機会に恵まれたら幸運だといえるでしょう。

錦鯉は大切に育てれば、平均寿命を超えて大きく成長していきます。

錦鯉を長く生かすことが出来れば、大きく成長していく過程をその分長く楽しむことができますよ。

300年以上前から続いている錦鯉の年齢の調べ方

川や池で錦鯉を見つけた時に、「あの錦鯉は何歳くらいなんだろう?」と、気になったことはありませんか?

あたりまえですが、錦鯉は話すことができないので、年齢を知りたいとき、「何歳ですか?」と尋ねても答えてはくれません。

しかし、錦鯉の年齢はうろこ、耳石、背骨、ひれの4つの部位から調べることができるのです。

実はこの調べ方は300年以上前から使われています。

錦鯉のうろこ、耳石、背骨、ひれには、年を経るにつれて樹木の年輪と同じように跡が付いていきます。

その“年輪のような跡”を数えると、ある程度の推定年齢が調べられます。

300年以上も昔から年齢の調べ方が見出されていたということは、錦鯉が昔から日本人に愛されていた証拠ですね。

ギネスブックに認定された226歳の鯉・花子とは

昭和58年(1983年)、世界一長寿の鯉としてギネスブックに認定された、錦鯉の「花子」をご存知でしょうか?

体長73㎝、体重約7㎏の花子でしたが、なんとその推定年齢は226歳!!!!!

花子は、岐阜県加茂郡東白川村にある越原家で飼われていた錦鯉でした。

江戸時代から7世代に渡って飼育され、激動の時代を生き延びた花子。

約2世紀にも渡る花子の生存期間は、明治から令和までの期間よりも長いです。

226年の長い歳月、花子は何を見て、何を思っていたのでしょうか。

もし花子と話すことができたら、聞いてみたかったですよね。

花子はギネスブックに認定される6年前の昭和52年(1977年)7月17日に亡くなってしまっていますが、このギネス記録は今もなお更新されていません。

錦鯉、池と水槽ではどちらが長生き?

錦鯉は「池」と「水槽」では、どちらで飼育した方が長生きすると思いますか?

答えは池です。

では、どうして池の方が長生きするのでしょうか。

鯉は池の方が長生き

一般的に、池で飼育した錦鯉の方が広々と自由に泳ぎ回ることができるため、水槽飼育よりストレスがかからず、長生きできるといわれています。

錦鯉にとって、人から鑑賞されることはストレスになります。

池で飼育した場合は上からのみ観賞するので、側面や正面から鑑賞される水槽よりも与える負担は少なく済むのです。

鯉は水槽だと長生きしない?

水槽で飼育した錦鯉は広々と泳ぐことができないので、ストレスが溜まりやすく、池で飼育するよりも長生きできないといわれています。

水槽で飼育されると、ガラス越しに側面や正面から観賞されるので、錦鯉にとっては常に監視されている状態。

ストレスが更に増えるともいわれています。

一方で、ガラス越しに錦鯉の側面や正面を観察できるということは、小さな異変が見つけやすいということ。

病気の早期予防ができるというメリットもあります。

また、近年では、水槽飼育の錦鯉の寿命も延長傾向にあります。

水槽飼育でも飼い方の工夫次第では、池での飼育と同じように長生きさせることも可能なはずです。

おわりに

錦鯉の観賞用としての美しさの評価は、大きさなど様々な要因に左右されます。

そのため、生き物である錦鯉が最も美しいと評価を受ける時期は一生に一回、しかも短い期間しかありません。

しかし、その時期を過ぎた錦鯉であっても、愛情を注ぎ続けていれば錦鯉の寿命を延ばすことは可能です。

錦鯉は犬や猫に比べて平均寿命が長いので、上手に育ててあげれば、仮に飼い主が高齢になっても元気に池や水槽で泳ぐ姿を見ることができます。

人間に負けないくらい寿命が長い錦鯉。

飼育しながら、一緒に年齢を重ねてみませんか?