日本舞踊を習っている人に共通する悩みとして、

「なかなか上達しない」「上達しているのかどうか分からない」

というものがあります。


確かに日本舞踊の世界は非常に奥が深く、一朝一夕に上達するものではありませんし、また、スポーツのようにタイムが縮まったり、試合に勝ったりするものでもないため、成果が見えにくいという面もあります。


そこで今回は、日本舞踊の上達に悩む方に向け、


・こんなタイプは日本舞踊の上達が早い

・めきめき上達する3つの方法

・効果的なお稽古方法


といったポイントについてお伝えしていきます。

どうぞ最後までお付き合いください。

日本舞踊の上達が早い人に共通する特徴

日本舞踊を習い始めてたった数年でめきめき上達する人には、ある共通した特徴があります。

日本舞踊特有の所作を「素直に」行うことができる

現代の生活に当てはめてみると、日本舞踊の所作は独特です。

基本的に着物を着ている前提での動きですし、「演じる」「表現する」部分が大きいため、どうしても日常生活の動作よりも「大げさ」になります。


そのため、ついつい「照れ」てしまい、動きが小さくなり、形の良い所作をすることができなくなってしまうのです。


しかし、日本舞踊は大きな舞台で舞うものであり、小さく地味な動きでは何を表現しているのか観客に伝わりません。

上達の早い人には、この「照れ」がありません。

お師匠さんから言われたとおりに“素直”に舞い、踊ります。

スポーツなどでもそうですが、変にプライドが高かったり、自分の考えが強かったりする人の上達は遅いものです。


素直な人は日本舞踊の上達が早い。これが一番の特徴です。

日本舞踊の上達と年齢の関係

「素直」が上達への近道というお話をしましたが、大人に比べ頭の中が柔軟で素直な子どもの方が上達が早いのも同じ理由です。


「三つ子の魂百まで」と言われますが、日本舞踊を始めるのも3~4歳くらいが理想的だとよくいわれます。

それより小さいと自分で自分の動きを制御できませんし、あまり大きくなってしまうと変な社会性や常識が染みついてしまい、上達の妨げになる可能性があります。

遅くとも小学生なる頃までには手ほどきを受けておくのが理想的です。

自分のことを客観視できる

自分ではお師匠さんから言われたとおりにやっているつもりなのに、いつまでたっても上達しない。

このような人は自分のことを客観的に見る「目」が備わっていません。

日本舞踊は基本的に舞台で観客に見てもらう芸術ですから、いくら自分が「美しい」「かっこよい」と思った所作でも、他人様から見て美しくなければ何の意味もありません。

そのため、一心不乱に集中して踊りを踊りつつも、どこかに外側から自分を見つめる「もう一人の自分」がいるような人は、上達が早いです。

日本舞踊がめきめき上達する3つの方法

ここでは「日本舞踊を習っているのに一向に上達しない」と悩んでいる方に、見違えるように上達する方法をお伝えしていきます。

日常生活に基本姿勢を取り入れる

日本舞踊の動きで一番大切なのは「指先に神経をつかうこと」といわれます。

指先まできちんと神経の通った所作は滑らかで、見ていて美しいものです。


そこでお箸を持つとき、電車の中でつり革をつかむとき、友達と会って手を振るとき、全てのシチュエーションで“指先を意識”します。

すると不思議なもので、目線や足の運び方など、身体の他の部分にも意識を向けられるようになってくるのです。


この「身体の動きに意識を配る」ということは、先ほど説明した「自分を客観視する」姿勢にもつながってきます。


しばらくこの訓練を続けていれば、所作が格段に美しくなるはずです。

自分の踊りを録画し繰り返し見直す

自分の動きを客観視する一番の方法は、「動きを動画に撮って」みることです。


自分では頭の中にある美しい所作で動いているつもりでも、実際の動きとの間には必ず「ズレ」があります。

そのズレを確認し、修正するためには自分の動画を繰り返し見直すのが一番です。

幸い現在では、スマホで簡単に動画を撮影することができますから、毎回のお稽古、自宅での練習を撮影し、「自分を客観視する」機会を増やしましょう。

自分と相性の良い教室を探す

日本舞踊の教え方はかなり感覚的な要素に左右されます。

振りの意味、その時々の心情なども、お師匠さんによって微妙に解釈が違いますし、表現する言葉、細かい所作なども異なってきます。


そのため、この「伝えるときの共通言語」が自分に合わないと、いくら自分が素直な気持ちで習っていても、言葉が通じないわけですから上達は見込めません。

もちろん自分が怠けていたり、素直に教えを受け入れていないことをお師匠さんのせいにしてはいけませんが、「なんか合わないな」と感じたら、教室を変えてみるというのも一つの方法です。


ただし、ある程度辛抱して学ぶことも重要ですし、頻繁に教室を変えるわけにもいきませんから、教室選びの際に「体験入門」などを上手に利用してみることをオススメします。

効果的なお稽古方法

日本舞踊の上達に近道はありませんが、効果的な練習方法はあります。

自分が良いと思う舞踊家の踊りをひたすら真似る

芸事の基本はまず真似ること。

自分のお師匠さんはもちろん、好きな歌舞伎役者や舞踊家の踊りなど、「自分が目標とする踊り・所作」を決め、その動きをひたすら真似します。


身体が自然に動くようになるまでとにかく真似をしてお稽古をします。

そして、ある程度動けるようになってきたら動画で自分の動きを撮影し、目標の人と比べてみましょう。

その「差」が縮まってくれば、それが上達を意味します。

巨大な姿見を購入する

自分を客観視するためには動画を撮影するだけではなく、常に自分の所作をチェックすることが重要です。


そのために等身大以上のできるだけ大きな姿見を購入しましょう。

そして自宅でのお稽古は必ずこの姿見の前で行い、自分でチェックしながらするようにします。


さらに、食卓や廊下などにも大きめの鏡を置いておくと、お箸を持つときの指先、廊下を歩くときの姿勢など、自分の動きをチェックするのに役立ちます。

最初は落ち着かない感じがしますがすぐに慣れます。

鏡に映った自分をチェックすることが自然になった頃、あなたの所作は美しいものになっているはずです。

日常を日本舞踊に染める

日本舞踊をできるだけ早く上達したいと考えるのであれば、日常生活を日本舞踊一色に染めてしまうのが近道です。


ポイントは自分を客観視することと、良いお手本の真似をひたすら反復すること。


日本舞踊といっても人間の営みを舞踊化したものですから、日常生活が美しい所作のようになってくれば、自然と踊りも上達しています。

まずは大きめの鏡を購入し、毎回のお稽古を動画で撮影してみましょう。

それだけで大きく動きが変わってくるはずです。


あなたの上達を応援しています。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。