こんにちは!

ワゴコロ編集部の生田目です♪

今回は、現在ワゴコロのサイト内でも注目度No.1の生け花体験に行ってきました!

私も前々から体験してみたいと思っていたのでワクワクしながら当日を迎えました。

果たして、初めての生け花はうまく生けられるのか…!?

今回教えていただくのは、会員制和稽古サロン「tamayura(珠響)」主宰者の各務さん。

珠響では生け花の他に、書道・茶道などの定期講座に加えて、特別講座として和食や和菓子、着付けといった和に関するさまざまな講座を開催しているそうです。

こちらは各務さんのかな文字の作品です。

日展に出品する作品で、なんとこれまでに3回入選されている腕前の持ち主!

空間と文字のバランスが美しい作品ですね。


東京都港区にあるこちらのサロンは月謝制ではなくワンレッスン制。

和の美しさを気軽に体験してもらい、日本の文化を広めたいという想いが込められています。

まずは生け花の基本について♪

始めに、各務さんから生け花の基本について説明していただきます。

生け花にはいくつかの流派がありますが、こちらは生け花の根源といわれる池坊です。

池坊の生け花には立花、生花、自由花という3つのスタイルがあり、本日は自由花で生けていきます。

自由花は定まった型がなく、現代の生活スタイルに合わせ、家でも手に入りやすい花材で自由に生けていくのが特徴です。


華道はひたすら職人のように自分の技術を極めていくのだそうです。

各務さんは華道の道にどっぷりはまり、始めてから30年が経ちます。

花を生ける時は、主役と脇役があり、お互いを引き立て合うように生けていきます。

まっすぐな花を主役とするならば、柔らかい印象の草花で全体のバランスを整えたり、生けられる草花すべてが同じ高さや、強さを出すということはほぼないそうです。

生け花は省く文化。

空間をどう生かすかが大切です。

引き算の美なので、メイクと似ているなと思いました。


与えられた花材を見てどこを取り上げ、何を一番強調したいか考えていきます。

縦・横・斜めのどの構成にするか。

テキストを見ながら、どんな作品にしようかイメージを膨らませます。

いよいよ生け花体験スタート!

本日使っていく花材はこちら!

各務さんが百合や季節の草花を用意してくださいました。

お花のいい匂いがお部屋に広がります。

お花の色合いも初夏の雰囲気がでていて、とても素敵ですね♪

今回はこちらの花器へ生けていきます。

ハサミはこちらを使っていきます。

こんなにたくさんの種類があるんですね!

花材を見ながらどんな風に生けるか考えます。

うーん、どうしようか・・・

私の好きな花、百合をメインに生けることにしました!


さぁ、生け花初体験の結果はどんな作品になるのでしょうか?

各務さんに教えていただきながら、まずは茎を切って長さを調整していきます。

花ばさみという花を切る専用のハサミを使います。

普通のハサミと持ち方が違い、手のひら全体で握ります。

初めて使用する花バサミに手こずってしまい、最初はうまく切れませんでした。

持ち方のコツを教えていただき、刃先で切るとことを意識します。

慣れてくるとスパッと、よく切れるようになりました。

茎を切った百合を剣山に刺し、中心に生けていきます。

真剣な眼差しの私。

テレビ番組の“プレバト”という生け花の作品を点数で対決する番組が好きでよく見ているのですが、「剣山は隠した方がいい」という、なんとなくの知識を思い出しつつ生けていきます。

百合は、雄しべの先についている茶色の部分を取ります。

こうすることで花粉が出て花びらが汚れてしまうこともなくなりますし、受粉を防いで花が長持ちするそうです。

こういった花の扱い方も学ぶことができるので、家でお花を飾る時の参考にもなりますね。

次に、主役の百合の周りに脇役となる草花を生けていきます。

空間のバランスを見て、余分な葉は間引いていきます。

気を付けないと、葉を取り過ぎてスカスカになってしまうので、一枚ずつ丁寧に取っていきます。

全体のバランスを見ながら、思うがままに表現していきます。

花をどう生けようか考えている時は、写経をしている時と同じ脳の状態になるそうです。

花と向き合っている時は他のことを考えずに無になれるため、脳科学的にも生け花は能にいいそうです。

完成!

私が生けた作品がこちら!

斜めの構図を意識して、空間を大きく使うように心がけました。

百合を中心に緑と青の花で夏の涼やかさを表現してみました。

初めてにしては筋がいいと褒めていただけました!

でもなんだかまとまりがないような…

ここから各務さんが手直しをしてくださいます。

こちらの植物、私は絶妙なバランスでこの細い茎をがんばって剣山に刺していたのですが、茎が細くて剣山に刺しにくい場合は、別の茎に刺してから刺すことができるのだと教えていただきました!

長さ調節のために切った茎を再利用します。

このような細かな工夫が、日本らしくて粋ですね。

葉っぱが水に浸かってもいけないので、先細りになるように切っていただきました。

葉が大きくて花に掛かってしまっていた百合の葉も、バランスが悪い部分を切ってもらいます。

余分な葉は取っていたのですが、葉を小さく切るという発想はなかったのでとても驚きました!

葉を小さく切っていただいたのがこちら。

ぱっと見では、切ったとわからないくらい自然な仕上がりです。

花に垂れ下がってしまっていた部分を一回り小さくしたおかげで、空間が生まれスッキリしました。

これぞプロのテクニック!


それでは各務さんに手直ししていただき、完成した作品がこちら!!

各務さんの手直しのおかげもあり、我ながら初めてにしてはなかなかの仕上がりになりました!

百合の白と、その周りの青の小花達の青色で初夏の涼やかさを出してみました。

青い小花達は、百合に栄養を与える水の雫を表現しています。

こちらは一緒にレッスンを受けた、月一で通われている生徒さんの作品。

お花屋さんに勤めており、生け花も勉強のため習っているのだそうです。

2輪の花と葉だけなのに、凛とした美しさがありますね。

花材によっても、生ける人によっても全く違う作品が出来上がるのが生け花の魅力です。

「生け花」とはまさに「生ける」ことによって新たに命を吹き込み、花を生かすことだなと感じました。

生け花を体験してみて

私は元々花が好きなので、美しい花を目にするだけでも心が癒されます。

そこから生けるものを選び、美しく生けるために花と向き合い構図を考えたりすることで無心になることができ、日常から心がリセットされるように感じました。

和のお稽古は敷居の高いもののように感じられますが、実際に体験してみると難しく考えることはなく、生け花初体験の初心者でも楽しく体験できました!

各務さんは、「30年花を生けてもまだまだわからないことがある」とおっしゃっていました。

初心者でも気軽に始めることはできるけれども、奥が深い世界なのだと改めて感じました。

お花は日常に溶け込み、華やかさをプラスさせてくれるものでもあります。

・お花が好きな方
・和の文化を感じてみたい方
・日常から少し離れてリフレッシュしたい方

ぜひ一度体験して、美しい生け花に癒されてみませんか。

あわただしい日々の生活に、華やかさを添えてみてはいかがでしょうか?