錦鯉が見たくなったら、錦鯉発祥の地にある「錦鯉の里」や、日本全国にある“無料”で錦鯉が観賞できる観光スポット、そして町中にある池や公園などの“隠れた観賞スポット”に足を運んでみることをオススメします。

錦鯉発祥地にある「錦鯉の里」

「錦鯉の里」は、錦鯉発祥の地である新潟県小千谷おぢや市城内じょうないにあります。

この施設では、屋内と屋外で美しくて優秀な15品種の錦鯉、約200匹を間近で見たり、触れたりすることができ、JR小千谷駅からは徒歩約20分で、入館料は大人510円、子供300円です。

屋内には、錦鯉の飼育方法、歴史や品種、そして錦鯉の誕生から成魚になるまでの資料や展示パネルのある展示ホールがあり、種類や品種について学ぶことができるので、錦鯉が「泳ぐ芸術」だけでなく「掛け合わせの芸術」であることも理解することができます。

特に、錦鯉が誕生してから品評会に出展されるまでの過程を映像で見たり解説を聞いたりしながら見ることができるので、最も優秀なエリートの錦鯉が数匹しか残らない理由も理解することができます。

また、この施設の屋内外で泳いでいる錦鯉が、一般の公共の公園や池で泳いでいるものとは全く異なり、高価な値が付く理由も理解できるようになります。

屋外にある日本庭園には、錦鯉が泳いでいる池があり、施設内を優雅に泳いでいる錦鯉には、オレンジの地に黒の鱗、赤白黒の三色(さんけ)に黄金色、少し変わったものなど多種多様ですが、どれも目を奪われるほど美しい錦鯉ばかりで、値段が数百万円、重さが40キロ位ある錦鯉も泳いでいます。

また、これらの錦鯉のオーナーはそれぞれ異なりますが、施設職員は1匹ずつオーナーを識別できるそうです。

また、この施設の向かい側にはお土産店もあるので、錦鯉に関係したお土産選びも楽しみな施設です。

“無料”でも素晴らしい錦鯉の観賞スポット

日本各地には、“無料”でも素晴らしい錦鯉の観賞スポットが多数あります。

その中で海外の観光客や日本人にも知られている錦鯉の鑑賞スポットは、東京都のホテルニューオータニ内にある日本庭園と愛宕神社あたごじんじゃ、岐阜県の根道神社ねみちじんじゃ、長崎県の鯉の泳ぐまち観光交流センター清流亭です。

テルニューオータニ

東京都港区赤坂のホテルニューオータニ内にある日本庭園では、沢山の美しい錦鯉を観賞することができます。

このホテルに宿泊をしていない方でも、この庭園には無料で訪れることができるので、多くの外国人観光客の錦鯉観賞スポットとして知られています。

宕神社

東京都港区愛宕にある愛宕神社の「出世の石段」は有名ですが、その石段を上がった境内に美しい錦鯉が観賞できる池があります。

冬を除き、販売されている餌を与えることができるので、錦鯉の観賞と餌やりを一緒に楽しむことができます。

道神社

岐阜県関市板取にある「根道ねみち神社」には、名もなき池(通称 モネの池)と言われている池が境内にあります。

まるでモネの絵画のように美しいと有名で、この池の水は透明度が高いので、美しい錦鯉の泳ぐ姿を観賞することができます。

の泳ぐまち 観光交流センター「清流亭」

長崎県島原市新町にある鯉の泳ぐまち観光交流センター「清流亭」は、市内観光の拠点として観光情報を提供している施設ですが、施設の敷地内には、豊富な湧水を利用して作られた池があり、色鮮やかな錦鯉が悠々と泳いでいる姿を観賞することができます。

また、「清流亭」周辺にあるきれいな湧水が流れている用水路では、放流されている約1500匹の錦鯉の優雅な泳ぐ姿を観賞することができます。

この用水路の水は透明度が高く、その水の中に美しい錦鯉が泳いでいる光景は、多くの外国人観光客に驚きと感動を与えています。

錦鯉の“隠れ”観賞スポット

錦鯉の“隠れ”観賞スポットは、錦鯉が優雅に泳いでいる町中にある用水路とせきで、日本庭園内にある池で泳いでいる錦鯉とは、全く異なった良さを発見することができます。
※堰:水流をせきとめたり調節したりするために、川の途中や湖・池などの水の出口に作るしきり。

町中の用水路や堰で泳ぐ錦鯉を見ることができる観賞スポットは、山形県の大堰公園、岐阜県の飛騨市古川町周辺、島根県津和野、宮崎県の飫肥おび城下町で、どのスポットにも日本の古き良き町並みが残っています。

形県「大堰公園」の堰

銘木の金山杉が有名な山形県最上郡金山町金山にある「大堰おおぜき公園」は、別名「錦鯉が泳ぐ杉の里」とも呼ばれています。

この公園内にある堰には、美しくて大きな錦鯉が悠然と泳いでいます。

阜県 飛騨市古川町殿町周辺

古川町は、「瀬戸川と白壁土蔵街」、そして「鯉が泳ぐ街」として知られています。

町中の細い路地にある用水路には透明度が高い水が流れ、春から秋にかけて大きな錦鯉が沢山泳いでいます。

100円で餌を買って与えることもでき、ノスタルジックな錦鯉の観賞スポットとなっています。

また、冬の間は瀬戸川が除雪した雪を流すための流雪溝として使われるので、錦鯉たちは近くの天神池へとお引越しをします。

お引越し作業は毎年11月末に行われるそうなので、この時期に観光へ行かれる際は事前に飛騨市観光協会のHPを確認してから行くことをオススメします。

根県 津和野町周辺

津和野つわの町は、島根県鹿足かのあし郡にあり、「鯉の町」として知られています。

町の至る所にある白壁に面した用水路では、まるまると太った立派な錦鯉を観賞することができます。

特に殿町通りを流れている用水路には、1000匹以上とも言われている色鮮やかな錦鯉が放流され、その光景が津和野の町と調和しています。

崎県 飫肥城下町の掘割

宮崎県日南市にある飫肥城下町の掘割には、昔の城下町風情を残すために錦鯉が放流されています。

最も良く錦鯉を見ることができる観賞スポットは、「後町うしろまち」と呼ばれる通りで、飫肥城から大手門通りを南へ下って大手門交差点を渡った町中にある掘割です。

錦鯉が見たくなったら生産地、身近にある養鯉ようり場、人気の日本庭園内の池を訪れて観賞することも良いのですが、無料でも楽しめる素晴らしい観賞スポットや隠れ観賞スポットにも足を運んで錦鯉を観賞してみませんか。

きっと錦鯉の新たな良さを見つけることができるのではないでしょうか。