今回はタイトルの通り、「吟詠・剣詩舞スーパーチーム」の方々にインタビューをさせていただきました!

吟詠と剣詩舞の総称を「吟剣詩舞」というのですが、ピンとこない方も多いかもしれません。

かく言う私も、恥ずかしながら実はインタビューをさせていただくまで吟剣詩舞とは…?

状態でした。

もしかしたら、パッとわかる方は少ないのではないでしょうか?

そこで、今回は吟剣詩舞とは何か?という根本的なことからご紹介させていただきたいと思います!

そもそも吟剣詩舞とは?

吟剣詩舞とは、「吟詠」と「剣詩舞」の総称のことで日本の伝統芸道の一つです。

それぞれについて詳しくお話すると...

吟詠とは

漢詩や和歌に独特の節を付けて歌うことで、詩吟しぎんともいわれます。

皆さんも、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

漢詩や和歌の他にも、俳句や新体詩、現代詩など、どのような詩でも吟ずることができるそうです。

吟詠を読む方は、詩の内容をとらえ、その心情や情景を歌によって吟じます。

なので、皆さんが吟詠の舞台へ行かれる際には、演目をみてどのような詩が吟じられるか事前にチェックしておくと、より一層楽しむことができるはずです!

また、大変興味深いのが吟詠で使用される音階は「ミ・ファ・ラ・シ・ド」の五音構成であること。

この五音を使い、詩や句の単語に強弱をつけたり、一部の音を伸ばす「節付け」をします。

そうやって、テンポやリズムで詩の内容を表現していくんですね!

剣詩舞とは

刀剣や扇をもって舞うことをいい、特に吟詠に合わせて舞うことを指します。

また、剣詩舞には剣舞と詩舞の二つがあります。

剣舞
吟詠に合わせて刀や扇をもって舞う舞踏です。

剣術や居合術といった武道の型から影響を受けており、剣舞を行う人にも武士道の精神が求められます。

剣舞と合わせて吟じられる詩の心情や情景を理解して舞うことがポイントで、武道の型を芸術的にしたところが最大の魅力です!

詩舞
主に扇をもって舞うのが剣舞との大きな違いです。

吟じられる詩の心を掴み、自在に舞で表現をします。

更に、日本吟剣詩舞振興会ではコンクールにおいて衣装の定めがあるそうです。

剣舞では紋付きなどの和服、稽古着、または袴の着用を、詩舞では和服、袴の着用を定めているそうです。

詩の情景や人物を写実的に表現し、より振り付けの意図を盛り上げるためなのだとか。

このように説明を聞くと、格式が高い伝統芸道なのかと思ってしまうかもしれません。

わたしも漢詩や和歌なんて国語の授業でしか聞いたことないです。笑

しかし!

そんな吟詠も剣詩舞も初心者です!という方にもオススメなのがこちら↓

ガンダムをモチーフにした吟剣詩舞なんていうのもあるんですね~!

現代風にアレンジされた舞台なら、吟剣詩舞ビギナーの方でも見に行きやすいですよね♪

吟詠・剣詩舞スーパーチーム誕生

古くからその根源があった吟剣詩舞。

戦後に停滞した時期もあったようですが、徐々に新しい流派も誕生し人口も増加しました。

昭和43(1968)年には日本吟剣詩舞振興会が設立され、吟剣詩舞を発展させるためにコンクールの開催や若手の育成がされてきました。

そんな中、平成27(2015)年にもっと多くの方に吟剣詩舞の魅力をアピールし紹介するために、吟詠スーパーチームと剣詩舞スーパーチームから構成される

吟詠・剣詩舞スーパーチーム

が、誕生しました!!!

メンバーには全国コンクール決勝大会において優秀な成績を収めた若い世代が選ばれており、吟剣詩舞に携わる若者に活躍の場を提供するための取り組みでもあるそうです。

初お披露目となったのは、平成27(2015)年11月に開催された「第47回全国吟剣詩舞大会」でした。

そして今回は、「吟詠・剣詩舞スーパーチーム」の3人にお会いしてきました!

新鋭グループ「吟詠・剣詩舞スーパーチーム」

インタビューでは

吟詠から井戸 水帝さん(左)

詩舞から多田 正千衣さん(真ん中)

剣舞から入倉 昭鳳さん(右)

の3名からお話を伺うことができました!

スーパーチームに選ばれた、今のお気持ちは?

水帝さん)
せっかく与えてもらえた場を楽しんでいます!

スーパーチームのみんなは同年代だけど、今までは関わりがあるようでなかったんです。

流派によって若手が多いところ、少ないところがあるんですが、僕のところなんかは若手が少なくて。

コンクールで同年代の部で競うことはあっても、そこで仲良くなる機会やきっかけがあまりなかったんです。

それこそ、舞台はみんなシャキッとしているので、あまりプライベートな話をする機会もしなかったし…。

僕は後から入った2期生なんですが、入った当時はまだチームができたばかりだったので、その時は特に「踊りの人」、「詩吟の人」で最初は分かれてしまっていましたね。

知らない人も多いし、どうしよう…って、最初はかなり緊張しました。

スーパーチームは、下は17才から上は35才までいて、その中でも僕は年上な方なんですが、年下の子から知らない人に話しかけるのはすごく勇気がいるよなって思って。

だから自分から積極的に話しかけに行きました!

その後、メンバー同士の関係性に変化はありましたか?

水帝さん)
今まで関わりのなかったメンバーと関われるようになり、プライベートでも会うようになりました。

正千衣さん)
今までは舞台の裾で合って軽く挨拶するだけだったけど、今は一緒にはっちゃけたりします!

水帝さん)
僕たち2人は大阪なので、大阪で遊ぶのですが、一緒にご飯行って…カラオケ行って…。

先日はスーパーチームのメンバーを何人か家に呼んでBBQしました!

とっても仲良しなんですね!メンバーの年齢層が広いようですが、どんな感じでコミュニケーションをとっているんですか?

昭鳳さん)
一番下の子とは、一回り離れていますからね~!

水帝さん)
僕なんか、一回り以上ですからね!笑

正千衣さん)
私も年上の方なんですが、そんなに年下の子たちがヘコヘコしているという感じはないですよ♪

実際はどう思っているかはわかりませんが。笑

でも、本当に年齢差は感じていませんね!

吟剣詩舞って少し堅いイメージがあったので、上下関係はすごいのかと思ってました!

正千衣さん)
スーパーチームの中でいうと、上下関係はないですね!!!

昭鳳さん)
もちろん、流派の中では宗家や家元の方に対してちゃんとした上下関係というか、敬語を使ったりといったコミュニケーションはとっています。

でもスーパーチームの中では、どちらかというと「みんなで面白い物を作ろうよ!」って感じが強い気がします。

なので、怖い雰囲気は一切ないですよ!笑

では舞台を見に行ったら、憧れの皆さんにお声かけしてもいいですか!?

水帝さん)
全然いいですよ!!!

吟剣詩舞をやっている人だと、「自分が幼いころに見ていた人が一緒の空間にいる!」って緊張した、なんて話も聞きますが。笑

自分たちも上の人たちと接する中で、年下がどうかっていう接し方はされてこなかったので。

本当に一人の人間として、演者として、実力で見てもらえているので、同じ演者の一人として接しあっている感じがします。

お互いのことを尊重しあっていますね。

様々な舞台に出られている皆さんですが、一番記憶に残っている舞台を教えてください!

正千衣さん)
3~4年前にコンクールで全国優勝した時です。

毎年コンクールはすごく緊張して、舞台袖でも「話しかけないで!」オーラ全開なんですが、その年はいつもと違って気持ちがすごく楽で、朝からすっきりしていて、テンションが上がった状態で本番を迎えることができて。

朝から本当に気持ちよくて!

その時の感覚が、すごく記憶に残っています。

昭鳳さん)
最近の事なのですが、和太鼓奏者の林英哲さん率いる英哲風雲の会の皆さんとスーパーチームが日本武道館でコラボしたんですが、打楽器のリズムに合わせて踊るのが新鮮でした!

太鼓のリズムに合わせて踊ったのですが、生演奏だからスピードが上がったり下がったり、アドリブがあったり!

生演奏なうえにアドリブが入ったりするので、次の振りに入るきっかけとかが本当に難しかったです。笑

スーパーチームは色々な分野の方とコラボさせていただいていて、前衛的な吟剣詩舞に挑戦させてもらえるので、常に新鮮な気持ちで挑めます。

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leap #吟剣詩舞スーパーチーム

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水帝さん)
今年(2019年)の5月に東京で5日間連続で行われた吟剣詩舞のイベントがあったのですが、その中の1日、1時間スーパーチームの時間を与えてもらったことです。

今までのスーパーチームはコラボだったり、ちょっと違った吟剣詩舞を行っていました。

これまでの吟剣詩舞の枠を超えた新しいパフォーマンスが多かったんです。

でも、5月のイベントでは自分たちで「どうすれば盛り上がるか、どうやったら一人ひとりの実力を魅せられるか」を考えたんです。

そこでたどり着いたのが、“個人メドレー”だったんです。

ふつうは四行一曲を歌って、伴奏があって後奏があって次の人へ…となるところを、二行で区切って矢継ぎ早にどんどん詩吟と剣詩舞をみせていくっていうのに挑戦させてもらったんです!

準備期間も短くて、ギリギリまで誰が何をやるか調節していって。

すっごく大変でした!!!

けど、本番になったら全員の気持ちが本当に一つになっているんだなって、感じることができました。

人によっては何回も出番があって大変だったと思うんですけど、全員がその日に持っている力を存分に出し切ったなって、やっていてそれが分かってすごく楽しかったです。

準備が大変だったな、ここにくるまで大変だったなっていうのもあるんですが、それ以上に自分たちの力で舞台ができた、俺たちこんなことができるんだぞ!って、見せることができたのが嬉しくて!

さらに、終わってから自分たちがよかったね、だけじゃなくて、見てくれていた人達からも「すごかったね!これこそスーパーチームにしかできないことだよね!」って言ってもらえて。

僕は30年間くらい詩吟をやっていますが、今までは一人で舞台に出ていました。

でも、今ではスーパーチームのみんなでこれだけの舞台が作れたっていう達成感がすごくあって、この達成感というのは、言葉にはできないくらい感動しましたね。

詩吟をやっていて、こんな気持ちが味わえるんだなって、本当に嬉しかったです!

最後に吟詠・剣詩舞スーパーチームとして将来の夢を教えてください!

昭鳳さん)
5月に行われた舞台の話がありましたが、そうゆうのをスーパーチームが主催して、1本の舞台が作れたらおもしろいな。

5月の舞台は毎日違う演目で、その中の一つとしてスーパーチームの出番があったのですが、5日間全部がスーパーチームで演目をできるようになりたいです!

そして、もっと多くのお客さんに楽しんでもらえたら嬉しいです。

水帝さん)
僕らで一つの舞台、僕らが主演の舞台をやってみたいです。

かつ、半分以上が吟剣詩舞と関係のない方が見に来てくれるようにしたい!

今はまだ、難しいと思いますけど…。笑

今、舞台を見に来られる方って、吟剣詩舞をやっている方かご関係者ばかりなんですよ。

知り合った方に「詩吟をやっているんです」と言っても、「へ~、すごいですね」という回答しか返ってこないんです。

今はまだ認知度が低くて、何がすごいのかも、どこで見られるのかもわからないんだと思うんですよね。

それを僕らスーパーチームが活動の中でもっともっと、こうゆう場で見れるんだ、触れられるんだっていうのを広めていきたいです。

正千衣さん)
そもそも、吟剣詩舞スーパーチームができた理由が広報活動でしたので、色んな所で披露できたらいいなって思います。

自分たちの舞台でも、それ以外の場所やイベントでも。

月一で色んな場所を回って、たくさんの人に吟剣詩舞に触れてもらいたいです!

インタビューを終えて

頼もしくて優しいお兄さん役の水帝さん、笑顔が可愛らしくパッとお花が咲いたような雰囲気の正千衣さん、流し目がクールでカッコいい昭鳳さんにお話を伺い、伝統芸能に携わる方のイメージが良い意味で覆されました!

伝統芸能と聞くと少し堅い印象があったので、インタビュー前はかなり緊張したのですが、3人が優しく迎え入れてくださり、吟剣詩舞やスーパーチームの魅力、演者の方の意外な一面を知ることができました。

インタビューでは和気藹々とした雰囲気でしたが、記事中の画像を見ていただくとわかる通り、舞台の上では一変。

まさに、現代の武士や大和撫子の姿を観ることができます。

今度はぜひ、舞台上の凛とした皆さんの姿を拝見させていただきたいと思います!

公演情報

第51回全国吟剣詩舞道大会

開場:両国国技館(東京)

11月9日(土)
13:00開場、14:00開演~17:30終演予定
特別ゲスト・石原詢子オンステージ
吟詠剣詩舞スーパーチーム構成番組
石原詢子オンステージ
特別企画構成番組「令和を祝して」
エンディング・吟詠剣詩舞スーパーチーム


11月10日(日)
10:30開場、11:00開演~17:30終演予定
全国吟詠合吟コンクール
式典
全国吟詠合吟コンクール
幼少年2地区代表・高校生代表・地区連絡協議会推薦吟剣詩舞
全国コンクール優勝者の披露


入場料
9日(土)指定席券:3,000円(税込み)
二日通し券:5,000円(税込)

二日通し券は指定席引換券です。
公演日に会場受付にて指定席券と引き換えいたします。