日本の夏の風物詩と言えば花火ですよね。

全国のいたるところで大小さまざまな花火大会が催されていますが、花火にはそれぞれ名前がついているのをご存知ですか?

今回は日本の伝統的な花火の種類について、打ち上げ花火と仕掛け花火を取り上げて解説していきます。

日本の花火の特徴

伝統的な日本の打ち上げ花火と海外の打ち上げ花火とでは、さまざまな点で違いがあります。

両者の分かりやすい違いのひとつが花火玉の形状で、日本製は球形、海外製は円筒形です。

日本製の打ち上げ花火は菊や牡丹と呼ばれるように円い形をしていますが、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア系の花火は必ずしも円形ではありません。

最近では、花火のバリエーションを増やすために日本の花火大会でも海外製の花火が打ち上げられることも多くなっています。

日本の花火の種類

日本の花火は大きく分けて次の3種類に分けられます。

打ち上げ花火

火薬を球状にした「星」を紙製の球体「玉」(煙火玉)に詰め、打ち上げる花火です。

仕掛け花火

複数の花火を使用して、ロゴやイラストなどさまざまな演出を施した花火です。

主に花火大会のクライマックスで打ち上げられます。

玩具花火

玩具がんぐ花火は、おもちゃ花火とも呼ばれる、手持ち花火や線香花火などの市販の花火です。

打ち上げ花火の種類

ここからは、日本の花火大会で見られる打ち上げ花火、仕掛け花火の種類について解説します。

割物

打ち上げ花火の代表的な花火が「割物わりもの」です。

火薬によって玉に詰められた星を爆発させることにより、球状の花火が打ち上げられます。

星が菊の花のように尾を引いて広がる花火です。

牡丹

牡丹ぼたんは星が牡丹の花のような球状に広がる花火です。

花火が開く際に火が尾を引かず、火が点で輝きます。

半割物・小割物

半割物はんわりものは割物より火薬を少なめにしてあり、打ち上げられた際は勢いよく広がるのではなく、下に流れていくように輝く花火です。

小割物こわりものとも呼ばれます。

錦冠菊

錦冠菊にしきかむろぎくは「しだれ柳」とも呼ばれる、柳のように長く尾を引く花火です。

千輪菊

千輪菊せんりんぎくは、小さな花が同時にたくさん開く花火です。

打ち上げられた玉が割れると多数の小さな花が咲きます。

ポカ物

玉が開く際にポカっと音がすることからこの名前がつけられています。

半割物よりも更に少ない火薬量で、四方八方に花が開く様が楽しめます。

花火が開く際に、火花が飛散せずにまとまった状態で四方八方に動き、蜂のような不規則な動きを見せる花火です。

飛遊星

飛遊星ひゆうせいは蜂に似ていますが、飛遊星では色の出る火薬を使い、動きは直線的です。

型物

型物かたものは「創造花火」とも呼ばれ、何らかの形を模した花火のことです。

たとえば「土星」や「ハート」といったものから、人気のキャラクターまで、見た目に楽しい花火が見られます。

仕掛け花火の種類

仕掛け花火とはその名の通り、趣向を凝らしたさまざまな仕掛けによって花火を演出し、観客を楽しませてくれる花火です。

文字やイラストを浮かび上がらせる典型的なものから、ナイアガラと呼ばれる音も光も盛大なものまで。

仕掛け花火には花火職人の遊び心とアイデアが詰まっています。

ナイアガラ

仕掛け花火の中でも特に人気の高い「ナイアガラ」は、アメリカとカナダの国境にあるナイアガラの滝が名前の由来と言われています。

関東では埼玉県戸田市で開催される「戸田橋花火大会」の最長700mに及ぶナイアガラが有名です。

水中花火

打ち上げ花火とは異なり、半円に開花する花火を水面に映し出し、幻想的な演出を楽しむ花火です。

あらかじめ水面に花火を設置する「設置式」、砂浜や防波堤に設置した筒から花火玉を水面に打ち込む「打ち込み式」、水上のモーターボートから花火師が花火玉に点火して水面に投げ込む「投げ込み式」があります。

枠仕掛け

木材や竹で組み立てた文字や絵の枠組みに花火を設置し、点火した際に文字や絵が浮かび上がる演出の花火です。

日本では蚊取り線香で有名な「金鳥きんちょう」のコマーシャルで知られており、実際の花火大会でも主催者の会社名やメッセージ、マスコットキャラクターなどが枠仕掛けで演出されます。

スターマイン

スターマインとは、花火の名前ではなく、短時間にいくつもの花火を組み合わせて連続的に打ち上げる花火のプログラムのことです。

花火大会では大トリとして扱われ、非常に豪華絢爛な演出で観客の目と耳を惹きつけます。

おわりに

花火は日本の花火職人が長年培ってきた伝統の技です。

その名前や意味を知ると、花火大会で見ることのできる花火が、どのような意図を持って、なぜその順番で、演出されているのかが分かります。

日本の伝統的な花火の名前を知って見ることと、知らずに見ることでは、楽しみ方が違ってきます。

今年の夏の花火大会をより深く味わうためにも、ぜひ今回の記事を参考にしてくださいね。