小学校の中には、ダンスが必須科目となっているところもありますが、「日本」と名前がついている日本舞踊は、敷居が高くはじめるハードルも高いと感じている方も多いのではないでしょうか。
まず、「どこで習えば良いのか」がわかりにくいですし、お金もかかりそうですよね。
そもそも、「なんだかよくわからなくて不安」というのが正直なところではないでしょうか。
そこで今回は、初心者の方が安心して日本舞踊を学ぶための「教室」を選ぶポイントや注意点をお伝えし、実際にかかるお金や具体的な教室の探し方を解説していきます。
日本舞踊の教室と入門の違い
日本舞踊を習おうとしてまずイメージするのは、お師匠さんに弟子入りすること、つまり「入門」するということかもしれません。
この入門というシステムが日本舞踊をはじめるハードルを上げていると思うのですが、では、今回解説する「教室」と「入門」にはどのような違いがあるのでしょうか?
入 門は「正社員」、教室は「派遣社員・アルバイト」
簡単なイメージでお伝えすると、
入門…入社試験を受けて正社員になって働くイメージ
教室…派遣社員やアルバイトで働くイメージ
といった感じになります。
つまり、日本舞踊の流派という「組織」に「所属」して活動するか、「仮に席を置いて」活動するかの違いです。
正社員になると労働者側がさまざまな拘束を受ける代わりに、会社側も給与・雇用継続・退職金などといった責任を負わなければなりません。
一方、派遣社員やアルバイトの場合は、手厚い待遇がない代わりに、「自分が希望する期間だけ気軽に働く」ことができます。
つまり、教室は日本舞踊を自分の都合で気軽にはじめることができるシステムというわけです。
初心者が日本舞踊教室を選ぶ時のポイント・注意点
それでは、初心者の方が日本舞踊の教室を選ぶときには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
自 分は日本舞踊で何がしたいのか?を考える
まず大切なのは、自分は日本舞踊を通じて「何がしたいのか?」ということを考えることです。
・着物を上手に着られるようになりたい
・美しい所作(動き)を身につけたい
・純粋に日本舞踊を身につけてみたい
日本舞踊をはじめる動機は人それぞれで、目指すゴールはさまざまです。
そして、着物を上手に着られるようになりたいとか、ちょっとした所作を身につけたいというのであれば、気軽で入門的な教室で十分目的を達成できます。
しかし、純粋に日本舞踊を身につけたいという目標がある場合は、後々講師の方に「入門」するというステップアップが用意された本格的な教室を選ぶ必要があるのです。
そのため、まずは自分が日本舞踊を通じて「何がしたいのか」、「どうなりたいのか」ということを考えてみましょう。
「難しそう」「とっつきにくい」と考えられがちな日本舞踊ですが、その基本はとてもシンプルなもの。着物を着て舞う、その姿が「美しく見えること」これが基本です。しかし、日常的に和服を身につけることがない現代の方へ「日本舞踊の基本を学ぼう!」と題して、ポイントをお伝えしていきます。どうぞ最後までお付き合いください。
マ ンツーマンかグループレッスンか
日本舞踊教室には一般的なグループレッスンを行うところと、マンツーマンで個人レッスンを行ってくれるところがあります。
それぞれにメリットとデメリットがあり、
グループレッスン
メリット…大勢でお稽古をするため緊張せずにすむ、月謝が安い
デメリット…自分のペースでお稽古するのが難しい、ずっと続けて上達していくのには不向き
マンツーマンレッスン
メリット…自分の習熟度に合わせたレッスンを受けられる、末永く続けることができる
デメリット…先生と1対1なので緊張する、月謝が高い
といった感じになります。
どちらを選ぶかはそれぞれの好みで良いのですが、実際にはマンツーマンで教えてくれる教室はあまりなく、マンツーマンレッスンを受けたい場合には「入門」するのが一般的です。
日本舞踊を習っている人に共通する悩みとして、「なかなか上達しない」「上達しているのかどうか分からない」というものがあります。
で きれば日本舞踊の「体験会」に参加してみる
日本舞踊の流派、講師の方の教え方、他の参加者などによって、教室の雰囲気、性格は大きく異なります。
そのため、事前に行われている体験会に参加してみるのがオススメです。
お さらい会や発表会を見学に行ってみるのもオススメ
日本舞踊教室では半年から一年に一度、それまでのお稽古の成果を披露するために、おさらい会や発表会を行うところが多くなっています。
おさらい会や発表会を見ればその教室の雰囲気や方針がよくわかりますし、一般の方も見学できるところがほとんどなので、教室に入る前に見学に行くことをオススメします。
日本舞踊教室にかかるお金・費用
日本舞踊を習うには高い費用がかかるイメージがある方も多いと思います。
ただ、お師匠さんに入門するよりも気軽にはじめられるのが教室のメリット。
ここでは、日本舞踊教室にかかる「お金・費用」のお話をしてまいります。
日 本舞踊教室の月謝
月謝については、月々5,000円~20,000円くらいのところがほとんどです。
ただ、お稽古の回数や時間はさまざまで、それによってコスパは変わってきます。
お稽古は月4回(週1回)、1回のお稽古が30分~1時間というのが一般的なので、自分のスケジュール、予算などで選びましょう。
お さらい会(発表会)にかかる費用
流派に入門して劇場などで発表会を行うとなると、衣裳・かつら、地方(長唄や鳴り物などの生演奏)、会場費の分担などで数十万円、大曲の道成寺などを踊れば1人の負担額は1,000万円(1曲踊るだけでです!)近くになることさえあります。
しかし、日本舞踊教室で行うようなおさらい会は、浴衣や普段のお稽古着で踊るような場合が多く、会場を借りずに普段のお稽古場で開催する場合なら運営費とお師匠さんへの謝礼で20,000円~50,000円程度で済みます。
このリーズナブルさも教室のメリットです。
お 稽古着にかかる費用
お稽古着は夏なら浴衣、冬ならウールの着物で十分です。
5,000円~20,000円程度のものを用意すると良いでしょう。
扇 子・手ぬぐいにかかる費用
流派に入門する場合、扇子・手ぬぐいはその流派独自のものを支給してもらえる場合がほとんどです。(ただし入門料を支払いますが)
一方、日本舞踊教室では扇子・手ぬぐいは教室で販売している物を購入することが多くなっています。
両方合わせて3,000円~5,000円くらいが目安です。
日本舞踊の流派に入門したり、教室で日本舞踊を習いはじめたりすると、半年~1年ほどで「発表会」または「おさらい会」という名称で、それまでのお稽古の成果を披露する機会が訪れます。
そんな時に気になるのが、舞台で着る「衣装(衣裳)」のこと。
初心者向け日本舞踊教室の探し方
では、実際に初心者の方が日本舞踊教室を探すにはどうしたら良いのでしょうか?
ネ ットで探す
一番手軽なのはネットで探す方法です。
「日本舞踊・教室」で検索すると、たくさんの教室がみつかります。
ワゴコロがオススメするお教室はこちらです。
山村若伸紀上方舞(地唄舞)教室のご紹介ページです。
ワ ークショップや市民講座で探す
区や市といった自治体などが行っている、日本舞踊のワークショップや市民講座に参加してみるのも一つの方法です。
体験という意味で日本舞踊の世界をのぞいてみるのにピッタリですし、そこで知り合いを作って情報交換をし、自分に合った教室を探すというのも良いでしょう。
紹 介で探す
知り合いの中を探せば、一人くらい日本舞踊を習っているという人がいることが多いものです。
そういった知り合いを探して、その人が通っている教室を紹介してもらえば、あらかじめ雰囲気もわかるため安心できます。
ただ、その教室が自分に合うかどうかは、上で紹介したポイント・注意点を参考にして、慎重に選んでください。
また、ワゴコロでは日本舞踊教室を紹介した記事を公開しています。
オンラインレッスンを行っている教室も紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください♪
おわりに
初心者にとってハードルが高いと思われがちな日本舞踊の世界。
そのハードルを「気軽に」飛び越える方法として、日本舞踊教室は最適です。
気軽に、リーズナブルにはじめられる日本舞踊教室で、あなたもぜひ日本舞踊の奥深い世界をのぞいてみてください。
2012年から中学校の体育の授業では「ダンス」が必修科目となっています。
「創作ダンス」「フォークダンス」「現代的なリズムのダンス」からひとつを選ぶのですが、生徒からの希望もあり、hip-hopを教えていることも多いのだとか。
日本舞踊の師範や名取とはどのような存在であり、これから日本舞踊を目指す人はどうしたら師範や名取になれるのでしょうか。今回の記事では、名取や師範とはどういった資格なのか、取得期間や費用、宗家・家元を支える高弟について、家元になることは可能かなど詳しく解説します。
日本舞踊だけではなく、茶道や華道、武道などの流派のトップを一般的に「家元」といいますが、よく似た呼称に「宗家」というものもあります。
どちらも「とても偉い方」ということは分かるのですが、まるでお店の総本家、本舗、元祖が並立しているようで、「どう違うのか」「どちらが偉いのか」などということは正直よく分かりません。
派手なネイルに茶髪の巻き髪、この程度なら今や何処にでもいる「ギャルっぽい娘」という感じですが、「ピンクのロングヘアー」「肩から腰にかけて入ったド派手なタトゥー」となると、結構ぶっ飛んだギャルです。