和食はヘルシーであるという理由から欧米に広がり、平成25年(2013年)12月にはユネスコ無形文化遺産に登録され、さらに世界中から注目されるようになりました。

和菓子も和食の一部として徐々に認識され、動物性素材を使用しないヘルシーさ、やさしい甘さ、季節感のある繊細で美しい見た目も高く評価されています。

これに伴い、国内でも和菓子に注目が集まってきているんですよ♪

コンビニ各社が「和スイーツ」に力を入れるようになり、さまざまな商品を世に送り出したことで、より身近に和菓子を買うことができるようになりました。

また、訪日外国人向けに「和菓子作り体験」が各所で開催され、日本人も気軽に和菓子作りを体験したり、和菓子教室に通ったりするようになってきました。

和菓子教室が密かに人気を集める理由とは?

和菓子は洋菓子に比べて使う材料や道具が少なくすむので、手軽に楽しむことができます。

また、上生菓子作りは色合いの美しさに加え、自分で形を生み出すため、アート感覚で楽しめて写真映えすることも人気の要因となっています。

菓子教室に通うべき理由

レシピ動画が当たり前になってきた昨今、魚のさばき方や本格パンの作り方など、プロが行うようなことを、動画を見ながら家で行えるようになってきました。

和菓子作りの動画や書籍もたくさんあるので、そういうものを見ながらでもそれなりには作れますが、最初はきちんとお教室で教わることをオススメします!

和菓子は日本の心を感じることができる、歴史ある食べ物です。

作り方だけでなく、それぞれの菓子の由来や銘などを知ること、用語や道具などの基礎知識を身につけておくことで、より一層和菓子作りを楽しむことができますよ♡

何事も基礎を学んで、それを応用していくという道が、結果として近道になっていきます!

また、教室では同じ課題をやっても人によって出来上がりが違うことがわかるので、一人自己流でやるよりも刺激にもなりますよ♪

菓子教室で習うおおまかな内容

練り切りの生地作り
和菓子作り体験やワークショップ、教室の多くでは、「練り切り」という白餡を主原料とした生地に色をつけて成形していく和菓子作りを行います。

和菓子作り体験やワークショップではベースになる練り切りの生地作りは行いませんが、和菓子教室では生地作りから行うところがほとんどです。

あんの炊き方
和菓子の命ともいえる「あんこ」。

小豆は一度で簡単には煮えないため、湯を減らして水を足して温度を変えることを数回繰り返していきます。

小豆の煮方、練り上げ方など、和菓子教室では全ての工程を学ぶことができます。

包餡ほうあん
和菓子の基礎である、餅生地や小麦粉生地などで餡を包む方法を学びます。

餡を包むのは実はかなり難しく、コツがいります。

素材別
餅(米粉)、寒天、小麦粉などの素材で分類して和菓子を作ります。

餅もの:求肥ぎゅうひ・大福生地・外郎ういろうなど

寒天:寒天液がけ・錦玉羹きんぎょくかんなど

小麦粉生地:どら焼きの・桃山生地など

製法別
煉りもの、蒸し物、焼き物など、製法別に分類して和菓子を作ります。

菓子教室の選び方

和菓子教室に行く目的によって、教室の選び方は変わってきます。

・綺麗でかわいい練り切りを作って写真を撮りたい
・簡単に作れるものを知りたい
・和菓子の基礎をしっかり学んで自宅でも作りたい
・何か資格を取りたい

など、目的は人によってさまざまですよね。

また、料金や場所、時間など、通いやすいかどうかを比較してみることも必要です。

体験受講ができるところは、まず体験してみて自分に合うか試してみるのがオススメですよ♪

オススメの和菓子教室をご紹介♪

イミコ(巣鴨・都内各所)

和菓子ユニット“ユイミコ”とは?
東京製菓学校へ一緒に通い、卒業後はそれぞれ和菓子店勤務を経て、「ユイミコ」としてお菓子ユニットを結成した2人が主催する和菓子教室です。

ユイミコは、和菓子をカジュアルに楽しむワークショップやイベントを都内各所で行い、和菓子のレシピ本も出版している今注目のユニットです。

ユイミコの和菓子は、2人のセンスが感じられるかわいいデザインが評判で、教室も大人気となっています♡

ユイミコの和菓子教室の内容

巣鴨にあるアトリエでは、2タイプの練り切り作りを毎月数回行っていて、単発で参加することができます。

1回2時間半の教室で、2種類の和菓子を作ります。

アトリエでは手話による教室も行っています。

巣鴨の他にも、単発の教室は世田谷区・松陰神社前にある「shoinstyle」や、港区・表参道にある「TUMUGU東京青山」でも開催されています。

複数回のクラスとなっているタイプは、都内ではNHKカルチャーセンター青山で行われており、月1回・全6回のクラスで、季節の和菓子を練り切りで作ります♪

ユイミコの教室情報
住所:東京都豊島区巣鴨1-41-3 NEST YS 1F
アクセス:JR山手線・都営三田線「巣鴨駅」徒歩7分
連絡先:050-5329-1545

菓子教室はな(渋谷)

和菓子教室“はな”とは?
伝統的な手法の和菓子を中心に、新しいアレンジを加えた和菓子作りを教えている教室です。

東京製菓専門学校和菓子専科で学んだ講師が、和菓子作りの基礎だけでなく、調理法や素材の持つ特性を科学的な根拠を交えてわかりやすく解説してくれます!

はなの和菓子教室の内容

ベーシックとアドバンスのコースがあり、毎年6月からはじまり、1年間毎月1回の教室を通して和菓子を学びます。

月に2回の開講日から好きな日にちを選ぶことができます。

「ベーシックコース」では生地作り、餡炊き、包餡、成形など、和菓子の基礎をしっかりと学べます。

デモンストレーションの後に実習を行い、個別で丁寧に指導してくれます。

「アドバンスコース」では、白餡作りなら“小豆白餡”と“手亡豆てぼうまめ餡”の2種を作ったり、珍しい蓮根澱粉を使ったり、本格的な和菓子を作っていきます。

渋谷教室は渋谷区文化総合センター大和田で開催されていて、空席がある場合は単発で体験受講をすることもできますよ♪

申込や問い合わせはWEBサイトで行っています。

和菓子教室はなの教室情報
住所: 東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田2F学習室5
アクセス:JR山手線「渋谷駅」徒歩5分
連絡先:WEBサイトからお問合せください

んこラボ:手作り餡と和菓子の教室(代々木公園)

手作り餡と和菓子の教室“あんこラボ”とは?
その名のとおり、餡の作り方に重点をおいた和菓子教室です!

和菓子店に勤めて餡の美味しさに魅せられ、日本の文化である和菓子と餡の美味しさを多くの人に伝えたいというオーナーの思いが込められています。

小豆を炊いて餡に仕上げるには手間と時間がかかりますが、手作りで美味しいあんこが作れるよう、丁寧に指導してくれます。

レッスンはオーナーが一人で行い、受講者があんこや和菓子にじっくりと向き合えるよう少人数制にこだわっています。

あんこラボの和菓子教室の内容

入会金は無く、単発レッスン型なので、気軽に参加できるようになっています。

順を追って学びたい人には、月1回2時間で全4回の基本コースから入るのがオススメです。

さらにしっかりと学びたい人には、月2回4時間のマスターコースがあります。

この他、基本の餡、季節の餡、季節の和菓子の単発クラスも毎月開催されていますよ。

あんこラボ和菓子教室:手作りあんと和菓子作りの教室情報
住所:東京都渋谷区富ヶ谷1-17-9 パークハイム201
アクセス:東京メトロ千代田線「代々木公園駅」徒歩5分
小田急線「代々木八幡駅」徒歩7分
連絡先:[email protected]

J -Style Cooking School 幸菜庵(清澄白河)

J-Style Cooking School “幸菜庵こうさいあん”とは?
茶懐石料理研究家の三ツ山幸子みつやまゆきこさんが指導する教室で、茶会などに出される茶席の和菓子を学ぶことができます。

季節の行事や趣向に合わせた主菓子と干菓子の実習で、蒸し器などの調理道具のほか電子レンジも使い、簡単に美味しく作るコツを身につけられますよ♪

歳時記や和菓子にまつわる逸話なども盛り込み、茶道の伝統を活かしつつ、現代にあわせてアレンジした方法で、若い人からご年配の方まで幅広い年齢層の人が通っています。

幸菜庵の和菓子教室の内容

月替わりで季節の和菓子を作るレッスンが毎月2回行われていて、都合のよい日にちに随時参加が可能です。

上用まんじゅう、練り切り、羽二重餅、寒天菓子などの主菓子や、落雁などの押し物、生砂糖生地の干菓子を作ります。

3ヶ月分ごとに受講料を一括払いで、初回のみ入会金がかかりますが、教室の雰囲気を知りたい方は入会金不要のお試し参加も可能です♪

J-Style Cooking School 幸菜庵の教室情報
住所:東京都江東区白河3-5-13-1F
アクセス:東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」徒歩3分
連絡先:03-6458-5572

交カルチャー教室「和菓子講習会」(渋谷)

淡交たんこうカルチャー教室とは?
淡交社は主に茶道を軸にした書籍(裏千家の機関紙「淡交」など)や京都関連の書籍の出版社で、和菓子の本もたくさん出版しています。

その淡交社が日本のさまざまな文化に触れられるカルチャー教室を行っていて、その一つとして「和菓子講習会」があります。

淡交カルチャー教室「和菓子講習会」の内容
老舗和菓子店の方が講師となっていて、茶席に使用できるような本格的な和菓子作りを学ぶことができます。

クラスは月1回で2〜6月の前期と7〜12月の後期に分かれており、入会金と半期毎前納になっていますが、途中入会も可能です。

東京教室は午前と午後のクラスがあり、ベターホーム協会の渋谷校で開催されています。

作り方を学ぶだけではなく、老舗の職人さんの本格的な和菓子作りを身近で体験できる貴重な機会にもなります!

※令和2年(2020年)は亀屋萬年堂かめやままんねんどう・鶴屋八幡・鶴屋吉信よしのぶ雅庵みやびあん一幸庵いっこうあん桃六ももろく

淡交カルチャー教室「和菓子講習会」の教室情報
住所:東京都渋谷区渋谷1-15-12(ベターホーム協会渋谷校)
アクセス:JR山手線・東京メトロ銀座線・副都心線・半蔵門線、東横線「渋谷駅」より徒歩4分
連絡先:淡交社文化事業部 03-5379-3227(平日9:00〜17:00)

居満智栄のデコ和菓子教室Annerner machiere(小金井)

鳥居満智栄のデコ和菓子教室“アンネルネ マチエル”とは?
和菓子の書籍などを数多く出版し、「デコ和菓子®️」の考案者でもある料理研究家の鳥居満智栄さんが主催する和菓子教室です。

誰でも気軽に和菓子を作れるように、電子レンジで簡単に作れる方法を教えてくれます。

アンネルネ マチエルの和菓子教室の内容

「季節の和菓子認定講座」は、12ヶ月のお菓子を3回に分け2ステップで24種をマスターする6日間の講座です。

受講後、作品審査などを受けると、文部省認定の「一般財団法人生涯学習開発財団」からの認定書が発行されます。

「デコ和菓子認定講座」では、“かわいい”形に焦点をあてて自由な発想で和菓子を作ります。

和菓子の特徴である季節感を取り入れつつ、斬新なアイディアの和菓子作りが学べますよ♡

3ステップ全5回のレッスンで、同様の認定書が発行されます。

毎月開催される単発のレッスンや、ホテルなどでのイベント教室もあります。

教室の住所はWEBサイトからお問い合わせの方にお知らせしています。

鳥居満智栄のデコ和菓子教室“アンネルネ マチエル”の教室情報
住所:東京都小金井市
連絡先:WEBサイトからお問合せください

おわりに

以前は「お菓子作り」というとケーキやクッキーなどの洋菓子でしたが、和菓子も自分で作るものとして広がってきています。

ご紹介した教室は、それぞれの個性が光る素敵な和菓子教室ばかりです。

伝統食である和菓子ですが、“伝統”に囚われず、斬新な和菓子もどんどん誕生しています。

ぜひ自分にあう和菓子教室をみつけて、通ってみてはいかがでしょうか?