日本の夏の風物詩・風鈴とは言いますが、都会暮らしの方などは、風鈴を持っていない方のほうが多いのではないでしょうか。
そこで今回は、風鈴をもっと身近に感じていただくための情報をご紹介していきます。
風鈴の作り方
風鈴は購入するのも良いですが、自宅でも意外と簡単に作ることができます。
お子さんの夏休みの宿題としても、作る方が多いようです。
ネットでは風鈴の手作りキットなども販売されていますが、材料は100円ショップでも十分に揃えられますよ。
今回は、ミニ植木鉢を使って作る方法をご紹介していきます。
材 料・必要なもの
・ 素焼きのミニ植木鉢(軽く叩いてみてきれいな音の出るもの)
・ 割り箸
・ 大き目のビーズ・ボタンなど
・ 紐・リボンなど
・ 短冊
・ 油性ペン・アクリル絵の具など
・ ハサミ
手 順1. 植木鉢にデコレーションを行う
油性ペンやアクリル絵の具などで、植木鉢に絵を描きます。
植木鉢は下向きにして使うので、ペイントする際には向きに気を付けてください。
手 順2. カットした割り箸に紐などを結びつける。
まずは割り箸を、植木鉢の底の直径よりやや短めにカットします。
それに紐やリボンを、しっかりと結びます。
手 順3. 割り箸を植木鉢に通す。
割り箸を結び付けた紐を、植木鉢の穴に通します。
そして植木鉢の上に出ている紐は、風鈴を吊るせるように輪を作ります。
手 順4. 割り箸の下に大きめのビーズなどを通して、固定する。
割り箸の下に大きめのビーズやボタンを通し、結び目を作ってしっかりと固定します。
その際、ビーズなどが植木鉢の縁に当たるように高さを調整してください。
最後に短冊を付ければ完成です。
手作り体験してみよう
自宅でできる風鈴の作り方を紹介しましたが、もっと本格的な風鈴を作ってみたいと思った方!
実際に工房へ行って、風鈴作りを体験させてもらってはどうでしょう。
今回は風鈴の代表格・江戸風鈴作りを体験させてもらえる工房をご紹介します。
現在、江戸風鈴を作っているのは「篠原風鈴本舗」(東京都江戸川区)と「篠原まるよし風鈴」(東京都台東区)の2か所のみ。
それぞれ、江戸風鈴の名付親である篠原儀治(よしはる)氏の息子さんが営んでいます。
この2つの工房では、
・絵付け体験:ガラス風鈴の内側から絵を描く作業
・ガラス吹き体験:ガラスを吹く+絵付けまでの作業
を体験させてもらうことができます。
詳しくは公式HPをご覧ください。
ワゴコロ編集部が全国の伝統工芸体験を紹介していくワゴコロ体験レポート。今回は、“江戸風鈴製作体験”をしに、江戸川区にある「篠原風鈴本舗」さんに行って来ました!
風鈴にまつわるイベント
夏になると、各地で風鈴にまつわるイベントが開催されているのをご存知でしょうか。
今回はその中でも有名なイベントを3つご紹介します。
川 崎大師風鈴市(かわさきだいしふうりんいち)
関東にお住まいの方にとっては、お馴染みの川崎大師。
初詣などで訪れることはあっても、「川崎大師風鈴市」には足を運んだことのないという方も多いかもしれません。
川崎大師風鈴市は毎年7月、5日間※1にわたって開催される、全国最大規模の風鈴市。
※1 開催年によって異なります。
踊り練りこみが行われたり、屋台が出店されたりと、日本の夏を思い切り楽しめるイベントになっています。
境内の特設会場では、日本全国から集まったおよそ900種類、3万個の風鈴が展示即売されます。
これだけあれば、きっとお気に入りの風鈴が見つかるはずです。
特に注目したいのが、川崎大師オリジナルの「厄除開運だるま風鈴守」。
こちらは数量限定ですので、早めにゲットしたいですね。
浅 草寺「浅草ほおずき市」
東京・浅草寺で毎年7月9・10日に行われる「浅草ほおずき市」でも、涼しげな風鈴の音色を聞くことができます。
でもなんでほおずき市?と不思議に思われるかもしれません。
浅草ほおずき市では鉢植えのほおずきと、ガラス製の風鈴がセットになって販売されています。
セットになって販売しているのは「厄除け」や「魔除け」などの意味があるそうです。
ほおずきは、熟すと赤くなるナス科の多年草のことです。
かつては、子どものかんの虫・女性の癪に効く薬草としても知られていました。
7月10日は、参拝すると4万6千日(およそ126年)お参りしたのと同じ功徳をいただけるとされている日(四万六千日/しまんろくせんにち)。
そのため7月9・10日の両日は、50万人を超える人々が浅草寺を訪れます。
賑わう境内と涼やかな風鈴の音、まさに江戸の夏の情緒を堪能できるイベントになっていますので、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。
川 越氷川神社「縁むすび風鈴」
さて、デートにオススメしたいのが、埼玉県にある川越氷川神社「縁むすび風鈴」。
縁結びのパワースポットとしても有名な川越氷川神社で、2014年より始まった夏恒例の行事です。
職人さんによって奉納された江戸風鈴は、なんと2千個以上。
それらは境内の「風鈴回廊」や「風鈴小路」に飾られます。
開催期間中は、持ち手が二つに分かれた線香花火「恋はなび※2」や優しく光るぼんぼり「恋あかり※2」が頒布され、夏の夜の気分を盛り上げてくれます。
※2 恋はなび・恋あかり: それぞれ頒布期間・時間などが決められています。詳しくは公式HPで確認してみてください。
さらに期間限定で、風鈴をモチーフにしたお守りや水、スイーツ「彩り風鈴」も登場します。
風鈴の音を聴きながら、二人の愛を育んでみてはいかがでしょうか。
おわりに
今回は風鈴をもっと身近に感じていただくため、風鈴にまつわるイベントや手作り風鈴についての情報をご紹介しました。
最近の日本の夏は異常な暑さですが、風鈴の力を借りて少しでも涼しげに過ごしたいものですね。
最近の日本の夏は、まさに酷暑と言うにふさわしいですね。本当に困ったものですが、昔から日本人は夏を少しでも涼しく過ごそうと、工夫をしてきました。その1つが風鈴です。今回は日本の夏の風物詩、風鈴の魅力について伝えていきたいと思います。
江戸風鈴とは、江戸時代と同じ製法で、江戸(東京)で作られているガラス風鈴のことです。ガラス風鈴が庶民の間で親しまれるようになったのは、江戸時代末期のことで、ガラス風鈴の伝統の技を唯一今に引き継いでいるのが、江戸風鈴です。 今回は、300年前と変わらない製法で作られている江戸風鈴の伝統の技に迫ります。
昔は夏になると必ずといっていいほど、家々の軒先に吊るされていた風鈴。
代表的なのは、ガラス製の江戸風鈴と鋳物製の南部風鈴です。
今回は、岩手県の名産品「南部風鈴」について、その特徴や歴史など詳しく解説していきます。
南部風鈴で有名な工房、数百個もの南部風鈴が奏でる音色が楽しめるイベントも合わせてお伝えします♪