和紙とは、日本古来の手漉きの技法を使って作られる紙のことです。

こうぞ三椏みつまた雁皮がんぴなど樹皮の繊維を原料とし、薄くても丈夫で変質しにくいという特徴があります。

江戸時代には出版が盛んに行われていたため、印刷する紙として広く町民の間に普及しました。

実は和紙と呼ばれるようになったのは明治以降のことで、それまでは単に紙と呼んでいました。

西洋の紙が日本に入ってくるようになり、日本の紙と区別をするために和紙という言葉が生まれたのです。

和紙は長い繊維同士を絡みつかせることで、一枚の薄い板のような紙を形作ります。

絡んだ繊維にはすき間ができるため、和紙で作ったランプシェードからは和紙の持つ風合いそのものの柔らかく温かな光がこぼれ、独特の陰影を楽しむことができます。

これは短い繊維をすき間なく固めて作る「洋紙」とは、まったく逆の特性と言えます。

現代の日本では和室が設けられていない住宅も多いようですが、そうなると障子などの日本の伝統的な建具も使われることはありません。

その点、和紙の照明器具は、提灯の製法や麻葉や菊など日本の伝統文様といった「和」の技法を用いながら洋室にも違和感なく溶け込み、和室のない住宅でも自然と日本の伝統を取り入れることができます。

日本の伝統などと言うと古いイメージがあるかもしれませんが、職人の確かな技術に基づいて作られた近年の和紙の照明器具は、オシャレで可愛いものから、モダンでハイセンスなものまで魅力的なデザインが多くなっています。

ひと口に和紙の照明器具と言ってもさまざまで、和紙をそのままの状態で骨組みに張ったものから、レースの様に透ける繊細な文様を持つもの、種類の違う和紙を交互に組み合わせたもの、和紙に異なる素材を併せた新素材を使用したものなどデザインも豊富。

優しいぬくもりを感じさせる和紙の照明器具があるだけで、心地よい癒しの空間が得られます。

他のインテリアの雰囲気を壊すことなく調和する和紙の照明器具は、現代の住宅で身近に取り入れやすい伝統工芸の一つです。

今回はそんな和紙照明の中から、実用的で部屋にいるのが楽しくなるような美しい和紙の照明器具10選をご紹介します。

月夜に舞う可憐な桜「月夜桜 和風ペンダントライト(LED対応)」

月明かりの中、静かに舞う桜の花。

春の宵を写し取ったかのような和風ペンダントライトです。

月を思わせる円形のシェードには高級感を感じさせる雲竜紙を使用。

雲龍紙は手でちぎった楮の長い繊維を漉き入れ、雲のような模様を表した和紙のことで、光の透過性が良いことから、照明器具にもよく使われています。

昼間の消灯時には可憐な桜の模様が目を楽しませ、夜間の点灯時には浮かび上がる雲と、月夜に舞い踊る桜が相まって奥深い表情を見せます。

落水雲竜紙の豊かな表情が魅力「琉濁 和風シーリングライト」

シンプルな形状に伝統の技術が活かされた和風シーリングライトです。

シーリングライトには美濃和紙の落水雲龍紙が使用され、美濃和紙の薄くて丈夫、そして漉きむらがないという特徴が照明器具に生かされています。

水滴を落とすことによって模様を作る落水紙と雲の模様を表した雲竜紙、双方の特徴を備えた落水雲竜紙を使用したシーリングライト。

11段階の調光によって見せる色彩の変化は、ライフスタイルに合わせた灯りを提供します。

2枚の異なる美濃和紙がモダンな印象「楮紙茶×麻葉唐茶 和風ペンダントライト」

2枚の異なる美濃和紙を交互に張り合わせた和風ペンダントライトです。

強度としなやかさを併せ持った楮紙と、日本伝統文様の麻の葉模様を浮かび上がらせた茶色い和紙の組み合わせは、落ち着いた和室にも和モダンな部屋にもよく合います。

提灯の技法で作られたシェードはコロンとした可愛らしいフォルム。和紙を通した光は柔らかく部屋を照らします。

月の光が優しく照らす「月のあかり 和紙照明」

月をイメージして作られた、和紙照明のペンダントライトです。

ボールの形に固められた硬くて丈夫な和紙を外側のシェードに用い、内側には鬼灯のような温かな光を灯す提灯が入っています。

優しい素材に包まれたどこか幻想的な灯りは、リラックスタイムを過ごす部屋の間接照明にぴったりです。

繊細な日本伝統文様が美しい「麻葉シリーズ 和風ペンダントライト」

繊細な麻の葉模様が美しい、和風ペンダントライトの麻葉シリーズです。

美濃和紙を使った丸型のシェードは「麻葉煉瓦」「麻葉白」「麻葉菜種」「麻葉唐茶」の4種類。

レースの様な透け感と、それぞれのシェードの色を通した灯りが魅力です。

存在を主張し過ぎないデザインは、落ち着いた和の雰囲気に溶け込みます。

アジアンテイストにもマッチする「菊柄レース和紙 テーブルライト」

美しい繊細な菊の模様が魅力的な菊柄レース和紙のテーブルライトです。

レースの様な透け模様を通す灯りは優しく、間接照明として置くのにも適しています。

菊は秋を代表する花として、春の桜と共に古くから日本人に愛されてきました。

不老長寿の願いも込められた菊の花は、工芸品などの模様に多く用いられています。

そんな日本伝統文様の菊柄模様の和紙を使用した、アジアの雰囲気も感じさせる和モダンな照明器具です。

手のひらサイズの無形文化財「和灯わあかり テーブルライト」

日本の無形文化財に指定された「小国紙」を使用した、手のひらサイズのテーブルライトです。

小国紙は、新潟県長岡市小国町で古くから農家の副業として生産されてきました。

漉いた和紙を雪の中に埋めて保存し、春が近づく頃に掘り出し水分を絞って天日で乾燥させます。

この雪に埋める工程を「カングレ」と呼び、雪深い地域ならではの伝統的な技法です。

雪の上で天日干しをすることにより、日光と雪からの反射でより多くの紫外線を浴び、白く美しい和紙ができ上がります。

和灯のデザインは全6色のラウンドタイプと、4種類の模様が入ったスクエアタイプがありバリエーションも豊富なので、部屋ごとに違うデザインで楽しむことも。

和物が好きな方へのプレゼントにしても喜ばれそうです。

職人の技術が生んだ可愛らしさ「灯花ピンク×小梅ピンク 和風テーブルランプ」

ピンク色の和紙と小花柄が可愛い和風テーブルランプです。

シェードは透け感のある花模様のピンクの和紙と、可愛らしい花模様が描かれたピンクの和紙を交互に張り合わせてあり、和紙を通す光まで可愛らしい色合いがこぼれます。

和紙の制作から絵柄のデザイン、組み立てまでの工程を、岐阜の職人さんが一貫して行います。

熟練の技術により一つひとつ手作りされるこだわりのテーブルランプです。

新素材だからこその繊細さ「秋篠あきしの 和風ペンダントライト」

シェードに散りばめられた紅葉の模様が見事な和風ペンダントライトです。

球形のシェードには和紙に切り絵の技法を用い紅葉を鮮やかに浮かび上がらせています。

全体に切り絵が施されているため、そのままでは形作ることや強度にも問題が出てしまいます。

そこで、薄くて軽く、透ける生地のオーガンジーを和紙に張り合わせた新素材を用い強度の問題を克服。繊細かつ大胆な模様でシェードを作ることができました。

消灯時には陶器のように白く美しい姿を見せ、点灯時には散りばめられた紅葉からこぼれる灯りの陰影が素敵。

昼間とはまた違った雰囲気ある表情を楽しめます。

日本と西洋の豪華なコラボ「和紙シャンデリア 和洋折衷ペンダントライト」

日本の伝統的な美濃和紙と、スワロフスキーを組み合わせた和洋折衷のペンダントライトです。

手漉きの美濃和紙を使用し、丁寧な工程で手作りされたシェードの先端には、キラキラと輝くスワロフスキーが飾り付けられています。

レースの様な透け感のある上品な和紙と、気品のある輝きのスワロフスキーの組み合わせは、インテリアとしても部屋を華やかに彩ります。

点灯時には和紙からの光を受けたスワロフスキーが美しく輝き、上品かつ豪華な存在感を放ちます。

おわりに

和紙照明から届く灯りは、和紙に触れた時のような優しい柔らかな光です。

和紙照明はただ部屋を明るくするだけの照明器具ではなく、心の疲れも癒してくれる存在なのかもしれません。

和紙照明ひとつで部屋の雰囲気は大きく変わります。お気に入りの和紙照明を見つけてみてはいかがでしょうか。