梅仕事とは

みなさんは、「梅仕事」という言葉を聞いたことがありますか?

梅仕事とは、6月頃にその年に収穫した梅を使い、梅干しや梅酒などのさまざまな保存食を作ることです。

かつては、日本各地で当たり前にみられた年中行事の一つでした。

梅仕事には梅干し・梅酒・梅シロップ・梅肉エキス・はちみつ漬け・甘露煮・砂糖漬けなど、たくさんの楽しみ方があります♪

でも、いざ実際にやってみると面倒くさいのでは?と不安な方もいらっしゃるはず。

そこで、この記事では梅仕事初心者の方に少しでもイメージが湧くよう、梅仕事の手順や少量で作れる梅干し・梅酒・梅シロップのレシピをご紹介していきます!

梅仕事はいつから?

梅仕事の開始時期は、梅の種類によって異なります。

緑色をした青梅あおうめが出回りはじめるのは6月上旬。

黄色くて甘い香りのする完熟梅は、6月中旬です。

もちろん、地域によって差がありますのでご注意ください。

梅はスーパーマーケットなどのほか、インターネットで農家さんから取り寄せることもできますよ。

後者を利用する場合、5月頃には情報を集めておきましょう。

早めに注文しないと、完売してしまう場合もあるので気を付けてくださいね!

梅仕事の下準備

梅仕事をはじめる前に大切なのが、この下準備。

ここでは梅仕事で使用する梅の選び方や、下準備の手順、梅を容れる保存容器とその消毒方法について触れていきます。

梅の選び方

梅仕事は、レシピによって適する梅が異なります。

大まかにわけると、青梅は梅酒や梅シロップに、完熟梅は梅干しや梅ジャムに向いています。

前もって、何を作るのか考えておきましょう♪

下準備の手順

【準備するもの】
・梅
・ボウル
・ざる
・竹串
重石おもし
・ペーパータオル

【手順】

1. 梅を大きめのボウルに入れ流水で丁寧に洗う

2. 洗った梅をざるに上げ、水気を切る

3. 1粒ずつペーパータオルで拭き、ヘタを竹串で取る

4. 2~3時間たっぷりの水につける(アク抜き)

5. アク抜きした梅をペーパータオルで拭く

梅はしっかりと水気を切り、梅の実を傷つけないようにやさしく扱うのがポイントです!

どんな保存容器を使えばいい?

梅仕事にふさわしい保存容器は、ガラス製もしくはホウロウ製の容器です。

これらの容器は、容器内の温度が外気に左右されにくく、塩や酸に強くできているからです。

梅干しや梅酒は長期熟成させるとおいしいといわれますが、それは梅仕事に適した保存容器があってこそ!

保存容器の大きさ(目安)

※梅500gを使用する場合

● 梅干し→0.9L

● 梅酒→2L

● 梅シロップ→1L

保存容器の消毒方法

ちょっと待って!

保存容器はそのまま使ってはいけませんよ。

消毒せずに使うと、カビが繁殖してしまうからです。

カビの発生を抑えるのは、梅仕事の基本の「き」。

梅を詰める前に、しっかりと消毒を行いましょう!

小さなガラス瓶の場合:煮沸消毒
鍋に入るガラス瓶(耐熱性製品)なら、鍋の中で、ぐつぐつと煮立てる「煮沸消毒」がオススメ。

1. 鍋に耐熱性のガラス瓶とふたを入れる

2. ガラス瓶がかぶるくらい、たっぷりと水を張る

3. 沸騰させ、火を弱めて10~15分煮沸する

4. トングなどでガラス瓶を取り、湯を切る(網やざるを使うと良い)

5. キッチンペーパーなどの上に伏せ、自然乾燥させる

ポイントは、必ず水から沸かすことです!

耐熱性の瓶でも、いきなり熱湯をかけると割れる恐れがあるからです。

また、耐熱性ではない瓶・ふたやパッキン部分は、次に紹介する熱湯消毒もしくは食器用アルコールで拭いて消毒しましょう。

大きなガラス瓶の場合:熱湯消毒
鍋に入らない大きさのガラス瓶は、湯を回しかける「熱湯消毒」がオススメです。

1. ぬるめの湯(60℃くらい)をガラス瓶の口まで入れ、ガラス瓶を温める

2. 1よりも高温の湯を入れ、温める(温度を少しずつ上げ、これを繰り返す)

3. ガラス瓶の内側全体に、たっぷりの熱湯を回しかける

4. キッチンペーパーなどの上に伏せ、自然乾燥させる

ポイントは、はじめから熱湯をかけないことです。

煮沸消毒と同様、いきなり熱湯をかけると割れる恐れがあります。

面倒くさくても、徐々に湯の温度を上げていきましょう。

梅干しの作り方(白梅干し)

初心者でも失敗しにくい、白梅干しの簡単な作り方をご紹介します。

シンプルな白梅干しは、梅本来の香りを楽しむことができます。

途中でできる梅酢は、調味料としても使えますよ♪

梅干しにオススメの梅は?

梅干しに向いているのは、完熟梅です。

品種は南高梅がオススメ!

南高梅は、肉厚で種離れが良いのが特徴です。

他品種より割高ですが、せっかく手作りするなら、ぜひ使ってみたいですね♡

届いた実が、まだ青い場合もあるかもしれません。

そんなときは、新聞紙を敷いた段ボールなどに入れておき、風通しの良い室内で熟すのを待ちます。

なるべく傷や斑点のないものを使いましょう。

梅干しの作り方

梅干し作りの過程は大きく、下準備・塩漬け・土用干しの3ステップがあります。

下準備と塩漬けは6月中に済ませておき、梅雨明け後に土用干しを数日行って完成です。

1)下準備
梅仕事の下準備」を参照ください。

2)塩漬け
塩漬けの作業は、だいたい17日ほどかかります。

【準備するもの】
・梅…500g
・粗塩…90g(梅の18~20%)
・焼酎…大さじ1
・ファスナー付きビニール袋(容器の代用)…20×18cm
・バット2枚
重石おもし
・はかり(重石をはかるために使用)

【塩漬けの手順】

1. 下準備を終えた梅を袋に入れ、焼酎と塩をまぶす

2. バットの上に梅を袋の中で平らに広げ、空気を抜く…(A)

3. (A)の上にバットを乗せ、梅と同量の重石をのせる

4. 梅酢(透明な液体)が染み出るまで、2~3日の間、毎日袋の上下を入れ替える

5. 梅酢が全体に回ったら重石を半分にし、2週間ほど寝かす

6. 冷蔵庫の野菜室に移す

3)土用干し
梅雨が明けたら、土用干しの作業に取り掛かります。

土用干しは3~4日連日行うので、晴天が続く日を選びましょう!

風通しがよく、日の当たる環境を作るのがポイントです。

【準備するもの】
・ざる
・梅干しの保存容器
・酢の保存容器

【土用干しの手順】

●1日目
1. 袋から取り出し、ざるの上に広げた梅と、袋に入った梅酢を日に当てる

2. 日中に一度、梅の上下を返す

3. 夕方に梅を室内に取り込む

4. 取り込んだ梅を、日に当てた梅酢に漬ける

ポイント)1日目は、ざるに梅の皮がつきやすいので2は早めの時間帯に裏返しましょう!

●2~3日目
5. 4の梅はざるに広げ、日に当てる(梅酢はペーパータオルでこし容器に移す)

6. 2と3を繰り返す(軽くつまんだとき、皮同士がくっつけばOK)

7. 翌日を干し上がりとし、その日はそのまま外に出しておく

8. 翌朝干し上がったら、梅を容器に入れて完成

梅酒の作り方

手作り梅酒は、梅を取り出すタイミングによって、味の変化が楽しめます♪

漬けるお酒の種類を日本酒やブランデーなどに変えれば、また違った風味の梅酒にもなりますよ。

自分好みの梅酒を追求してみてはいかがでしょうか?

梅酒にオススメの梅は?

梅酒に向いているのは、青梅です。

大粒で硬く、傷のないものを選びましょう。

梅が熟さないうちに、買ったらすぐ漬けるのがポイントです。

品種でいうと、皮の硬い梅郷がオススメ。

梅酒の作り方

【準備するもの】
・梅…500g
・氷砂糖…250g(梅の50%)
・ホワイトリカー…900ml
・保存容器
・梅を容器から取り出す道具(菜箸など)

※使用するお酒の種類を変える場合は、アルコール度数が20度以上のものを用意しましょう。度数が低いと、雑菌が増殖するなどの恐れがあります。

【手順】

1. 保存容器に下準備を終えた梅と氷砂糖を交互に入れる

2. ホワイトリカーを静かに注ぐ

3. ふたを閉め、冷暗所で保管する

4. 氷砂糖が溶けやすいよう、時々保存容器をゆする

5. 3ヶ月たてば完成

梅酒は3ヶ月たてば飲めるようになりますが、長く寝かせると味が深まります。

いつ漬けたかわかるよう、保存容器に日付を書いたラベルをつけておきましょう。

梅を取り出す目安は1年ですが、長年漬けておく方もいます。

梅シロップの作り方

簡単に作れて、お子様でも安心して飲めるのが梅シロップです♡

炭酸水などで薄めれば、さわやかなドリンクが完成!

かき氷やヨーグルトにかけても、おいしくいただけますよ。

梅シロップにオススメの梅は?

梅シロップに向いているのは、青梅です。

新鮮で硬いものを選びましょう。

品種でいうと、果肉の厚い杉田や青軸などがオススメです。

梅シロップの作り方

【準備するもの】
・梅…500g
・グラニュー糖…400g(梅の80%)
・酢…大さじ2
・ファスナー付きビニール袋
・保存容器
・完成後の保存容器(瓶など)
・梅を容器から取り出す道具(菜箸など)

【手順】

1. 下準備を終えた梅を袋に入れ、一晩冷凍する

2. 保存容器に凍らせた梅とグラニュー糖を入れ、酢を回しかける

3. ふたを閉め、冷暗所で保管する

4. グラニュー糖が溶けてきたら、時々保存容器をゆする

5. グラニュー糖が溶けきり、梅がシロップにつかるようになったら完成(約2~3週間後)

6. 容器から梅を取り出し、シロップを瓶などに移す

梅シロップは冷蔵庫に入れておけば、半年ほどもちます。

いつ作ったか忘れないよう、日付を書いたラベルをつけておきましょう。

おわりに

梅仕事のイメージはつかめましたか?

初心者の方はまず、簡単な梅酒や梅シロップから作ってみましょう。

躊躇ちゅうちょしている方も、試しに少量だけ作ってみてください。

思っているよりも、うんと簡単なはずです! 

年に1度、梅の香りを楽しみながら取り組む「梅仕事」。

あなたの年中行事の一つに加えてみませんか?