日本人の食卓には欠かせないお味噌汁。
飲むとホッとしますよね。
そんなお味噌汁に使う味噌ですが、皆さんは、当たり前のように買ってはいませんか?
実は、味噌は自宅でも手作りできるんですよ♪
ほんのちょっとのコツさえ押さえれば、味噌作りは難しいものではありません。
今回は、はじめてでもわかりやすい手作り味噌の作り方やポイントを紹介します。
手作り味噌に必要な材料と道具
手 作り味噌に必要な材料
手作り味噌に必要な材料は、「豆」、「麹」、「塩」の3つです。
とてもシンプルですね♪
続いて、それぞれの材料の分量やその割合の計算方法、味噌作りで使う麹や豆の種類について説明します。
【 大豆・麹・塩の分量 ~甘口・辛口を決めるポイント~ 】
この記事では、手作り味噌の出来上がり量を5kgとした場合の分量で進めていきます。
・大豆(乾燥):1.5kg
・麹:1.5kg
・塩:750g
標準的な手作り味噌を作りたいときは、上記のように【大豆2:麹2:塩1】の割合を目安に作るとよいでしょう。
なお、麹の量を多くすると甘口になり、減らすと辛口になります。
例えば、甘口味噌を作りたい場合、手作り味噌の出来上がり量5kgに対し、大豆1kg:麹2kg:塩625gというように調整します。
参考にしてみてください♪
なお、塩は、味噌作りの過程でカビ防止の蓋としても必要になるので、材料分とは別に準備しておきましょう。
【 麹について 】
手作り味噌を作るときに使う麹は、主に3種類あります。
1)米麹
米からできた、日本で一番使われている一般的な麹。
白米麹と玄米麹とありますが、白米麹の方が甘味が強いです。
2)麦麹
麦から作られた麹。
主に九州辺りで慣れ親しまれている味噌ができます。
米麹で作った味噌よりもあっさりした仕上がりで、夏場の暑さで物が喉を通りづらいときでも飲みやすい味噌汁ができます。
3)豆麹
豆でできた麹。
赤味噌や八丁味噌を作りたいときは、この麹を使用します。
※カビやすいので初心者には向きません。
【 豆について 】
また、「豆」も大豆だけではなく、ひよこ豆や小豆でも味噌を作ることができます。
最近では、アレルギーの方でも食べられるように、粟や稗などの穀物で作られる味噌も目にするようになりました。
お好みですが、味噌作りに慣れるまでは基本の「大豆」で作ることをオススメします。
手 作り味噌に必要な道具
・圧力鍋(または大鍋)
・大きめのボウル
・ガラス瓶(またはミンサー)
・大きめの容器
・保存容器
【手作り味噌にオススメの容器について 】参照
・サランラップ
・落し蓋
・重石
ガラス瓶またはミンサーは、茹でた大豆を潰すのに使用します。
仕込む量が多い場合は、ミンサーがあると楽に作業ができますよ。
サランラップは味噌を寝かせる際、カビ防止の中蓋代わりに使用します。
(落し布や和紙でも可。)
手 作り味噌の材料、個別購入と手作り味噌セットどっちがよいの?
自分の好きな配合で味噌を仕込みたいなら「個別購入」
手作り味噌の材料は、「豆」、「麹」、「塩」のたった3つなので、個別購入してもそこまで手間ではありません。
自分で好きな配合で仕込めるのも、個別購入のよいところ♪
手っ取り早くはじめてみたいなら「手作り味噌セット」
手作り味噌セットは、手作りしたくても自分で分量を量るのが不安…という方にオススメです。
また、保存容器付セットや、茹で大豆を混ぜるだけのセットもあります。
とりあえず手作り味噌をはじめてみたいけれど、どうすればよいのかわからないという方は、まずはセットを購入してトライしてみましょう♪
手 作り味噌にオススメの容器について
手作り味噌が完成したら、約1年間熟成します。
熟成に適した容器がいくつかあるので紹介しましょう!
・ホーロー容器
匂い移りがしにくく、耐久性もあるので手作り味噌の容器に適しています。
サイズも豊富なので、少量からでも仕込みやすく、保管場所にも困りません。
安くはありませんが、味噌作りを続ける予定の方は買って損はないですよ♪
・甕
陶器で出来た甕は、重いですが温度変化に強く、匂い移りもしにくいです。
丈夫なので、割れない限りずっと使い続けられますよ。
大容量サイズもあるので、大量の味噌を仕込むことも可能です。
・プラスチック容器
軽くて安価なので手に入れやすいですが、長期保存にはあまり向きません。
試しに手作り味噌に挑戦したい方は、一度使ってみてもよいでしょう。
手作り味噌の簡単な作り方とポイント
ここでは、基本的な手作り味噌の簡単な作り方の流れを紹介していきます。
味噌作りにおいて、一番重要なのは【大豆の浸水】といっても過言ではありません。
味噌作りの前日から大豆を水に浸すことを頭に入れて、味噌作りのスケジュールを組むようにしましょう!!!
味 噌作りに必要不可欠な大豆の選び方や茹で方について
手作り味噌において、大豆は大変重要な役割を果たします。
大豆の味がそのまま味噌の旨みになるので、甘味のしっかりある大粒の大豆を選ぶとよいでしょう。
大豆の品種は「とよまさり」がオススメです。
ま ずは大豆の処理をしよう!
【必要なもの】
・大豆(乾燥)
・大きめのボウル
・圧力鍋(または大鍋)
・ガラス瓶(またはミンサー)
・大きめの容器
【大豆処理の手順】
1.大豆をよく洗い、大豆の3倍以上の量の水に15時間ほど浸水する
しっかり浸水された大豆は3倍に膨らむので、大きめのボウルで浸水しましょう。
2.鍋に大豆を移し、大豆の量2に対し、3の量の水を入れる
後に灰汁取りで水分が減ることと、大豆を柔らかくなるまで十分茹でるため、大豆よりも水の量は多くします。
3.鍋に蓋をせず火をつけ、沸騰したら丁寧に灰汁を取る
4.灰汁が取れたら、大豆が柔らかくなるまで煮る
圧力鍋なら20分、普通の鍋なら3~4時間かかります。
親指と薬指で大豆をはさみ、全く力を入れずに簡単に潰れるほどの柔らかさが目安です。
5.大豆が茹で上がったら、大きめの容器に移し替えて潰していく
大豆は冷めると潰しづらくなるので、触れられるくらいの温度になったら潰していきましょう。
空き瓶の底で潰すと簡単ですし、ビニール袋に入れて、手や足で潰してもよいですよ。
潰す際は火傷に注意してくださいね。
ミンサーを使うと大豆が熱々でも一瞬で潰し終わるので、大量に仕込む方や、毎年手作り味噌を仕込む方は、ミンサーがあると便利です。
材 料を混ぜよう!
【必要なもの】
・塩
・麹
・潰した大豆が入った容器
「塩きり麹」を準備しよう
事前に塩と麹を混ぜ、「塩きり麹」を作っておきましょう。
これは、材料が手元に来た時点で行っても大丈夫。
潰れた大豆と塩きり麹をしっかり混ぜます。
潰した大豆の温度について
塩きり麹と混ぜる時に大豆が熱々では、麹菌が死んでしまい発酵しません。
大豆を潰していると冷めてくるので問題ないとは思いますが、塩きり麹と混ぜるときは、大豆が冷めている状態であることを確認してから混ぜるようにしましょう。
容 器に入れよう!
【必要なもの】
・塩きり麹と潰れた大豆を混ぜたもの
・保存容器
・塩(適量)
・サランラップ
・落し蓋
・重石
【手順】
塩きり麹と潰れた大豆をしっかり混ぜたものを団子状に丸めながら、保存容器に次々放り込んでいきます。
ハンバーグを作るイメージで、空気を抜きながら隙間なく入れていけば、完成です。
平らにならして、カビ防止のために表面を塩で蓋をします。
このとき、完成した味噌の表面がうっすら塩で覆われるようにまぶします。
容器の大きさによって塩の量が変わってくるので、その場で適量をまぶしましょう。
続いて、空気に触れないよう容器をびっちりとサランラップで覆ったら、落し蓋をし、重石をのせれば完成です。
熟 成しよう!
手作り味噌は常温で保存します。
およそ1年寝かせると美味しい味噌になりますよ♪
味 噌作りのポイントと注意点
手作り味噌で最も重要なのは、大豆の処理です。
手作り味噌を成功させるには、大豆にしっかり火を通すことが最大のカギ。
そこだけ注意すれば、あとは難しいことはありません♪
味噌の熟成期間と保管場所
手作り味噌はおおよそ1年ほど熟成すると美味しくなります。
最低でも半年は熟成することをオススメします。
直射日光の当たらない、冷暗所に保管するのが理想です。
味 噌作りに適した時期
手作り味噌はどうしてもカビが発生するので、2月の寒い時期に仕込む方が美味しいお味噌になります。
ですが、年中通して味噌作りは可能です。
また、暖かい時期に仕込めば、はやく熟成します。
手作り味噌に天地返しは必要か?
味噌の作り方の過程で、“天地返し”というものがあります。
天地返しは、味噌を均等に熟成させるために行うもので、蔵などで大量に仕込む味噌には必要な作業です。
家庭で作る手作り味噌のように少量であれば、天地返しをしなくても美味しい味噌に仕上がります。
手作り味噌がカビてしまった時の対処法
手作り味噌には何も添加物が入っていないので、どうしても表面にはカビが発生してしまいます。
でも、カビが生えても大丈夫!
カビの部分だけ綺麗に取り除けば、問題ありませんよ♪
手作り味噌を使った簡単な味噌レシピ3選
手作り味噌が完成したら、味噌を使ったレシピを試してみましょう。
味 噌レシピ①お味噌汁
【材料】
・手作り味噌
・好きな具材
・昆布(お出汁用)
【作り方】
1.水をはった鍋に昆布を入れ、5時間ほど置く(これが、お出汁になる)
2.大根やお豆腐、椎茸など好きな具材を食べやすいサイズに切って、1に入れる
3.具材が柔らかくなるまで煮込む
4.鍋の火を止め、仕上げに味噌を溶き入れる
味 噌レシピ②味噌漬け卵
【材料】
・手作り味噌
・ゆで卵
・みりん
【作り方】
1.ゆで卵を作る
常温に戻しておいた卵を、水をはった鍋に入れて茹でるのがオススメです。
卵が半分ほど浸かる量の水をはり、蓋をしてゆでるとよいでしょう。
沸騰するまで卵を箸などで転がしながら茹でると、黄身が真ん中にきやすくなります。
時間は、固さの好みに合わせて5分~9分くらいが目安です。
2.味噌とみりんを1:1の割合で混ぜる
3.殻をむいたゆで卵を味噌床に一晩漬け込む
味 噌レシピ③野菜の味噌ディップ添え
【材料】
・手作り味噌
・お好みの野菜(人参、キュウリなど)
・マヨネーズ
・おろしにんにく
【作り方】
1.手作り味噌とにんにく、マヨネーズを混ぜる
2.お好みのお野菜を付けながら食べる
おわりに
簡単だけど奥が深い味噌作り。
一度手作り味噌でお味噌汁を飲んでしまえば、もう市販の味噌には戻れません。
発酵食品の代表格の手作り味噌を、ぜひお家で仕込んでみてください♪
みなさんは、「梅仕事」という言葉を聞いたことがありますか?梅仕事とは、6月頃にその年に収穫した梅を使い、梅干しや梅酒などのさまざまな保存食を作ることです。かつては、日本各地で当たり前にみられた年中行事の一つでした。
日本料理は、日本の風土と社会で発達した料理を意味し、和食は、洋食に対するものとして使われています。
イメージによって使い分けられることも多く、料理店で提供される高度な技術が必要な料理は日本料理で、家庭料理を中心とした日本の料理を和食とイメージしている人も多いです。
2013年に日本の「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、日本の伝統的食文化である「和食」は、世界各地で注目されるようになりました。
同時に和食の「うま味」も注目され世界各地に広がり、今日では世界共通の公用語になりました。
寒くなってくると、鍋料理が恋しくなりますよね。でも、いつもワンパターンになりがちで、飽きてしまうということもありませんか?そんな時は、ご当地鍋料理にチャレンジしてみましょう!今回は、神保町で郷土料理屋を営む女将さんに監修いただき、旅行気分で楽しむ全国のご当地鍋料理レシピ11選をご紹介します!