食欲の秋、収穫の秋、秋は美味しい旬の食材が豊富でウキウキしますよね♡
夏の暑さが去り、過ごしやすくなって食欲も戻ってくる頃です。
秋の味覚といえば、さんま、カツオ、鮭、鯖などの魚の脂が乗り、市場にも多く出回ります。
野菜ではかぼちゃ、さつまいも、里芋、栗などが甘みを増し、松茸や舞茸などのきのこも出てきます。
他には、夏から引き続き茄子やズッキーニなどがまだまだ美味しく、たくさんの食材が旬を迎えます。
また、お米の収穫の時季でもありますね。
旬の食材を食べることは、その時季ごとの体調を整える為にとても重要なんです。
特に秋の食材は夏に消費した体力を回復させ、冬に備えるための栄養素が豊富です。
旬の食材を味わい、自然の移り変わりを愛でることで、あっという間に過ぎゆく季節も大切に感じたいものですよね。
この記事では、神保町で郷土料理屋を営む女将さんに監修いただき、秋が旬の味覚をしみじみと味わえる和食レシピをご紹介します!
さんまの南蛮漬け
さんまは“秋刀魚”と書くくらい、秋の味覚の代表ですよね。
「さんま漁が始まりました」というニュースを聞くと、秋が始まった実感が湧きます。
そんなさんまを使った「さんまの南蛮漬け」は、揚げ焼きにしたさんまを、刻んだ香味野菜と共に合わせ酢に漬けた料理で、食欲のない時でもさっぱり食べられます!
香味野菜のシャキシャキ感と、噛むとじゅわっと広がる合わせ酢の風味にお箸が進みますよね♪
ちなみに南蛮漬けとは、ヨーロッパの魚のマリネ料理“エスカベシュ”から派生した料理です。
南蛮渡来の料理、と言うことで“南蛮漬け”と呼ばれています。
さ んまの南蛮漬けの材料……2人分
さ んまの南蛮漬けのレシピ
さんまの南蛮漬けは、作ってそのまますぐに食べられますし、漬け込んで冷蔵庫で保存すれば、だんだんに味が染みて3日くらいは食べることができます。
今回はさんまを使ったレシピですが、鯖や鯵、鮭、ししゃも、鯛などの他の魚や鶏のから揚げも代替可能ですし、漬け込んでおくと保存もきくので、覚えておくと重宝しますよ!
さつまいものチーズ白和え
蒸したり焼いて食べたり、甘く煮たりすることの多いさつまいもですが、ここでは和食の定番の白和えにしてみます!
さつまいもを柿と取り合わせ、調味料を合わせて作る白和え衣にチーズを入れることで、さっぱりとしていながらコクのある味に仕上がります。
また、今回は彩りとして味を引き締める“春菊”を使用しましたが、小さなお子様がいる方や春菊が苦手な方は、まだまだ旬の“枝豆”に置き換えても美味しくいただけますよ!
前菜に、箸休めに、お酒のおつまみにもどうぞ♪
さ つまいものチーズ白和えの材料……2人分
さ つまいものチーズ白和えのレシピ
白和えに使う豆腐は、絹豆腐を使うとクリーミーでなめらかな食感に、もめん豆腐を使うと大豆の旨味を感じるしっかりとした食感になりますので、好みで使い分けてくださいね♪
白和えは、水っぽくなって味がボケやすいので、それぞれ水気をしっかり切ることと、食べる直前に和えましょう!
クリームチーズが固いときは、電子レンジの500wで15秒加熱してヘラやフォークなどで潰し、なめらかに柔らかくなるまで何度か繰り返します。
クリームチーズをカッテージチーズやリコッタチーズに変えるのもオススメです。
かぼちゃの鶏そぼろあんかけ
ホクホク甘いかぼちゃに鶏挽き肉の旨味を染み込ませる、「かぼちゃの鶏そぼろあんかけ」!
甘じょっぱくて、ご飯の進む味に仕上げていきます。
一つの鍋で煮ていくので楽チンですよ♪
か ぼちゃの鶏そぼろあんかけの材料……4人分
か ぼちゃの鶏そぼろあんかけのレシピ
かぼちゃは、切る前に電子レンジで少し火を入れておくと柔らかくなり、切りやすくなります♪
1/4個だったら600wで3分くらい加熱してみてください。
また、皮が固くて怖いと思うので、最初に皮を少し(まだらに)むいておくことでさらに切りやすくなりますよ!
焼ききのこのみぞれポン酢
秋はきのこが美味しい季節。
香ばしく焼いて、大根おろしとポン酢をかけてシンプルに味わいます。
「焼ききのこのみぞれポン酢」は、いつでもスーパーで買えるきのこのレシピにしていますが、秋に出てくる珍しいきのこを使ってみるのもオススメですよ!
焼 ききのこのみぞれポン酢の材料……4人分
焼 ききのこのみぞれポン酢のレシピ
きのこは広げてじっくり焼くことで旨味を閉じ込めます。
また、手で裂くことでショキショキとした食感を出します。
塩をあとから振るのも食感を出すためです。
※鬼おろし:大根をザクザクした粗めの粒状におろせる調理器具。
栗と鶏肉の旨煮
旬の栗を鶏肉と根菜のこっくりとした煮物に合わせました。
スイーツか栗ご飯で食べる事の多い栗も、定番煮物と合わせて、ほっくりとした風味を味わえます。
栗 と鶏肉の旨煮の材料……2人分
栗 と鶏肉の旨煮のレシピ
栗は、レシピでは扱いの簡単な甘露煮を使っていますが、生栗でも作ることができます。
栗の皮、渋皮をむき、水にさらしておき、行程【3】で他の野菜と一緒に入れて煮込みましょう。
このような和食の定番煮物は、煮込み終わって火を止め、冷めていく段階で具材に味が染みていきます。
火を止めて少しおき、食べる直前に温め直すのがコツです!
旬の栗を使った栗ご飯レシピも紹介しているので、ぜひこちらの記事もご覧ください♪
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旬の食材を美味しく保つ保存方法
旬の食材を美味しく長く食べるためには、適切な方法での保存が必要です。
季節限定の味を少しでも長く楽しむための保存方法をご紹介します。
食 材ごとの手入れが大事!
食材を長く保存するためには、食材ごとの手入れがとても大事です。
その手入れ方法を少しご紹介しましょう。
冷 凍も上手に活用しましょう
冷蔵庫で保存しても、3日から長くても1週間くらいと長期保存するのは難しいです。
そこで、食材によっては冷凍保存できるものもありますので、上手に活用しましょう。
適切な冷凍保存にすると、2週間から1ヶ月はもちます。
冷凍保存では、冷凍焼けといって、乾燥や庫内の温度変化による劣化がありますので、過信せず、ときどき様子を見ましょう。
また、冷凍保存するときは、急速冷凍すること、解凍してすぐに調理できることが大事です。
カットしたり、軽くボイルしたりして冷凍すると、使うときに便利です。
それでは、秋の食材の冷凍方法の一例をご紹介します。
魚類
余分な水分を拭いて、きっちりラップのみで包み、ジッパーつきビニール袋などに入れ、密閉して急速冷凍します。
さんまや生鮭は旨味が流れ出ないように、軽く塩を降ってからラップに包みます。
かぼちゃ、里芋、栗
すぐ調理できるように、種を取ったり皮をむき、加熱処理をしてから、冷まして密閉して冷凍します。
きのこ
汚れを拭き、石づきを切り落とし、バラバラにほぐして、密閉して冷凍します。
なお、一般的な市販のきのこ類は菌床栽培で清潔な環境で育つため、基本的に洗わなくてOK。
実は、きのこ類は洗うと旨味や栄養素が流れてしまう上、水分で傷みやすくなるのであまり洗わない方が望ましいです。
泥や葉っぱがついているような天然きのこは、流水でさっと洗いましょう。
青菜類
食べやすい長さに切って、ジッパーつきビニール袋に薄く広げて密封してから冷凍します。
果菜
食べやすい形・サイズに切って、素揚げするか焼いて火を通してから、冷まして密封して冷凍します。
解凍は、前日から冷蔵庫に移してゆっくり冷蔵解凍します。
汁物などに使う場合は凍ったまま投入して、一緒に加熱すると良いでしょう。
電子レンジの解凍機能もとても便利ですが、使い慣れないと解凍ムラになるので、慎重に使いましょうね。
おわりに
秋の食材を使った和食レシピをご紹介しました。
秋の味覚を楽しむことは、旬の一番美味しい時期を味わえるだけでなく、その食材の栄養価が高い時期なので、夏の疲れを取り、冬に備えるからだ作りをするために大切です。
季節を楽しみながらゆっくりと調理をして、しみじみ味わって食べることで心もお腹も満たされますよね。
ぜひ、今回の記事のレシピを参考にして、たまには丁寧に和食を作って楽しんでみてはいかがでしょうか。
ちょうど新米の季節にも重なりますので、美味しいご飯に合わせていただくのがオススメです。
旬の食材は市場に多く出回るため、比較的安価になり家計的にも嬉しいですし、せっかく買った秋の味覚は長持ちさせたいですよね。
無駄なく使いきるための適切な保存方法もご紹介しましたので、使った食材は優しく手入れをしてから保存してみてくださいね。
食欲の秋、旬の味覚を美味しく味わいましょう!
神 保町の女将さん
今回、秋の味覚を使った和食の秋レシピの監修をしてくださったのは、神保町で和食店「郷酒」を営む女将さんです!
東北を中心とした日本各地の郷土料理や季節食材を活かした素朴な和食とともに、こだわって集めた全国の地酒や焼酎などを味わえるお店です。
神保町の近くに来た際は、ぜひ足を運んでみてください♪
神 保町の女将さん監修の料理レシピ記事
神保町の女将さん監修のお料理レシピを紹介した記事はこちらからご覧いただけます。
ワゴコロ編集部でも女将さん直伝レシピで作ってみましたが、とても美味しくできましたよ♪
ぜひ、トライしてみてください!
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2013年に日本の「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、日本の伝統的食文化である「和食」は、世界各地で注目されるようになりました。
同時に和食の「うま味」も注目され世界各地に広がり、今日では世界共通の公用語になりました。
豊かな自然に恵まれている日本には、昔からその季節の旬の食材や味わいを大事にしながら、祭事や行事に伝わる伝統的な行事食があります。1年を通して日本人の暮らしと共にある主な和食の行事食は下記の通りです。
日本人の暮らしは、お正月に始まり、節分や雛祭り、七夕など、様々な年中行事で彩られています。どれも文化や季節を大切にする心が、繋いできたものです。
日常の暮らしの中で食べられている食事とは異なる「行事食」は、日本人が昔から四季折々に開催される祭りや神事、そして冠婚葬祭などで食べる特別な食事です。
四季折々の行事や冠婚葬祭でいただく行事食とは、一体どのようなものでしょうか。
日本料理は、日本の風土と社会で発達した料理を意味し、和食は、洋食に対するものとして使われています。
イメージによって使い分けられることも多く、料理店で提供される高度な技術が必要な料理は日本料理で、家庭料理を中心とした日本の料理を和食とイメージしている人も多いです。
外国の方が日本の和食レストランや食事処を訪れた際、日本人にとっては当たり前でも驚かされることがたくさんあるそうです。
そこで、海外の友人が日本に来たとき、日本の割烹や居酒屋での「おもてなし」することもできるのです。
その中で、外国人が特に珍しく思う、日本独特の8つの事情についご紹介します。
世界各地で和食の食材やメニューは注目されていますが、和食文化に伴う慣習までは知られていません。
そのため、日本人にとっては当たり前の慣習でも、海外の方にとっては文化の相違を感じたり、驚いたりすることがあります。
今回は、和食文化の中で海外の方が驚く事や慣習をご紹介します。