少し厚めの白磁に、薄藍色の染料で模様が描かれた砥部焼は、愛知県砥部町を中心に作られている伝統工芸品です。

砥部に磁器が誕生したのは安永6年(1777年)、陶工・杉野丈助すぎのじょうすけ大洲おおず藩主の命により完成させました。

実は、それまでは砥部に磁器は存在せず、あったのは陶器のみでした。

農作物の不作などにより財政状況が厳しかった大洲藩は、砥部の特産品であった伊予砥という砥石を使って磁器を作成し、国おこしをしようと考えたのです。

そうして砥部焼が誕生したわけですが、陶器が作られていた頃に用いられていた松竹梅や魚といった絵柄は、現在の砥部焼にも受け継がれています。

杉野丈助が家財を投げ売ってまで試行錯誤の上に生み出した砥部焼は、白く滑らかな磁肌は使い手に温かみを感じさせ、頑丈でヒビや欠けが入りにくいという素晴らしい磁器となりました。

砥部焼は多種多様な柄で親しまれ、中でも太陽文、唐草文、なずな分は、砥部焼の代表的な文様といわれています。

そして、現在では若手作陶家による現代的な柄も増え続けています。

女性作陶家も多く、女性目線で作られた砥部焼は、より日常生活に溶け込む可愛らしいデザインで人気を集めています。

また、砥部焼界を代表する陶芸家・酒井芳美さかいよしみ氏によって育てられた若手職人達の手で、今では現代の暮らしに適した様々な砥部焼製品が生み出されています。

酒井氏はロクロ技術の確立や、新たな釉薬を開発するなどし、独特の作品を多数生み出し砥部焼の発展に大きく貢献した方です。

大洲藩復興のために誕生した砥部焼、当時はこんなにも長く愛され、進化していくとは思ってもみなかったことでしょう。

今回はそんな砥部焼の素敵なマグカップをご紹介したいと思います!

伝統模様を現代風にアレンジ! 太陽柄の切立マグカップ

砥部町で最も歴史のある窯元、「梅山ばいざん窯」で作られたマグカップです。

滑らかな白磁に描かれた、砥部焼伝統の太陽柄が目を惹きますね。

「用と美」をコンセプトにする窯元が作っただけあり、柄を引き立たせながら量もたっぷり入る、実用性にも優れたサイズ感が嬉しい!

カップは270g前後と少し重さはありますが、アクセントとなる反った飲み口に軽く手を添えると、安定感が保てます。

電子レンジ、オーブン、食洗機にも対応なので、熱への耐久性も優れたマグカップです。

砥部焼が美しく引き立つ、おしゃれな包装でお届けできますのでプレゼントにもピッタリですね♪

あやめの柄が美しい!森陶房 砥部焼マグカップ

ロクロ形成から絵付けまで全てを手作りで、多くのやきもの食器を制作している森陶房もりとうぼうのマグカップです。

森陶房は、砥部町で採石された良質な陶土を使い、ていねいな手仕事にこだわって制作されています。

こちらのマグカップは、青白磁という青味がかかった釉薬を活かしてあやめが描かれています。

釉薬の濃淡により、生き生きとしたあやめが表現されていますね♪

シンプルなデザインですが、華やかな印象もあるので、飽きずに長く使い続けることができるでしょう!

濃淡ある藍色が暖かい「砥部焼 丸ぬきの切立マグカップ」

砥部焼の特徴である"ぽってり感"のあるフォルムが、柔らかさと温かさを感じさせるマグカップです。

窯元は伝統的な製法を守り続けている梅山窯ばいさんがま

マグカップの胴を濃淡のある藍色で染め上げ、冷たい印象になりがちな白磁に温かさを与えています。

優しさのある円形の白磁には、赤と緑のラインが引かれ全体の印象を引き締めています。

持ち手部分は大きくデザインされ、女性の指ならすっぽり2本入り安定感も抜群。

8分目まで注いだ量は、ティータイムに丁度いい200cc程度です。

伝統の砥部焼にシャープさを取り入れた革新的なマグカップには、コーヒーや紅茶も似合いますよ。

蛸唐草の柄が美しい!砥部焼の丸マグカップ

蛸唐草たこからくさの模様が美しい、趣ある砥部焼のマグカップです。

蛸唐草とは、渦巻き状の唐草に葉の文様を付けてあらわされる模様です。

制作元は砥部焼観光センターの中に工房を構える千山窯せんざんがまで、長年の伝統を大切にしながら新しいスタイルの砥部焼を生み出している窯元なんです。

使いやすさと美しさを兼ね備えた器を制作しており、こちらの商品も氷を入れた飲み物にも合うように大きめで使いやすく作られており、非常に重宝します♪

また、一つひとつ手書きで描かれているため、微妙に柄が異なるのも味があっていいですよね♡

ブルーと白のグラデーション!「砥部焼 ヨシュアブルーマグカップ」

砥部町高尾田にあるヨシュア工房で制作されたマグカップです。

ヨシュア工房の特徴は、その深く美しい青色。

独自の配合で調合した絵の具を2年以上かけて熟成させて作っています。

完成した緑掛かった青色は「ヨシュアブルー」と呼ばれ、エアーブラシを使って白磁に着色していきます。

こちらの3つのマグカップも、鮮やかなブルーと白のコントラストがとっても美しいですよね♪

成型はもちろん、着色もエアーブラシで手作業で噴き付けているので、一つひとつ違った味わいになるのも魅力です。

一際目立つ鮮やかなブルーは、毎日のティータイムを楽しませてくれるはず。

持ち手が大きく安定感もバッチリ。

伝統技法を取り入れたマグカップ!「砥部焼 からくさの反マグカップ」

こちらも老舗の梅山窯で作られたマグカップです♪

伝統的な砥部焼の色付けが忠実に施され、全面に伝統柄の一つである唐草模様が描かれています。

広がった飲み口がうれしい一品。

唇に触れる感触が優しい砥部焼の特徴を存分に味わえます。

高さ8.2cm、口径9cm、量はたっぷり最大300ccも入るサイズ。

お仕事のお供にいかがですか?

男女問わずご使用できるデザインですので、プレゼントにも良さそう!

いつものティータイムにホッと安らぎを与えてくれそう。

斬新なデザインがおしゃれ!「砥部焼 いっちん椿マグカップ」

砥部町五本松で、陶芸家の長戸哲也ながとてつや氏を中心に家族3人揃って営む窯元、「陶彩窯」の砥部焼マグカップです。

一目で歪みがわかるユニークなフォルムが特徴的で、ふち部分も形がバラバラ。

さらに目を引くのが、全面に彩られた椿模様。

厚く立体的に絵付けをする"いっちん盛り"と呼ばれる技法で、釉薬ゆうやくの濃淡を変えて椿の柄を作り出しています。

すっきりと薄くしていながら、砥部焼本来の硬さはきちんと保っています♪

砥部焼伝統のよい部分を残しつつ、新しさを取り入れたマグカップで、おしゃれなティータイムを楽しみましょう。

おわりに

今回ご紹介した砥部焼のマグカップには、伝統的なデザインから斬新なデザインまで、様々な柄がありましたね。

伝統に忠実な技法が重宝される工芸品ですが、砥部焼は若手や女性職人の活躍によって、既存の形にこだわらない製品も多数作られています。

古くは奈良時代、伊予砥いよとと呼ばれる磁石から作られた焼き物を改良し、砥部焼が生まれました。

今後も新しい感覚を持った若い職人達の手で、伝統を守りながらさらなる進化を遂げていくでしょう。

どのマグカップも手作りなので、同じデザインでもそれぞれに違った味わいがあります。

世界に一つしかないお気に入りのマグカップを見つけ、充実したティータイムを満喫しましょう!