京都市内の繁華街から少し離れたところにある「下鴨神社(賀茂御祖神社かもみおやじんじゃ)」は、広大な森が広がる癒しのスポットです。

鴨川(賀茂川)の下流に祀られていることからその名で呼ばれ、世界文化遺産にも登録されています。

下鴨神社は敷地内のいたる所に見どころがあるので、散歩しながらエネルギーをチャージできますよ。

この記事では、下鴨神社の歴史やイベント、周辺のグルメスポットなどの情報をご紹介します♪

下鴨神社に寄った際は、ぜひ京都の和菓子も堪能してくださいね!

下鴨神社(賀茂御祖神社)とは

下鴨神社とは京都市左京区に位置する神社で、正式名は「賀茂御祖神社かもみおやじんじゃ」と言います。

通称「下鴨神社」として京都の人々に親しまれています。

近くには鴨川が流れ、のどかな自然も楽しめる場所です。

鴨神社の歴史

下鴨神社がいつから祀られていたのかは、わかっていません。

ですが、下鴨神社の敷地内からは、大量の縄文土器なども発掘されており、ヤマト政権の時代以前からすでに存在していたと言われています。

その後も飛鳥時代から現代にいたるまで人々に大切に祀られ、明治時代には全国の神社の中でも最も上位の格である“官幣大社かんぺいたいしゃ”に指定されました。

鴨神社の御祭神とご利益

下鴨神社の御祭神は、「賀茂建角身命かもたけつぬみのみこと」と「玉依媛命たまよりひめのみこと」。

国宝に指定された下鴨神社の本殿には、西殿と東殿があり、賀茂建角身命は西殿に、玉依媛命は東殿に祀られています。

下鴨神社は御祭神に合わせて次のようなご利益があります。

賀茂建角身命…世界平和、五穀豊穣、殖産興業、身体病難解除など

玉依媛命…縁結び、安産など

下鴨神社(賀茂御祖神社)の見どころ

下鴨神社には魅力的な見どころがたくさんあるので、ゆっくり歩きながら巡ってみてください。

神社の敷地内にはおやしろが数カ所あり、それぞれのお社によって得られるご利益も異なります。

下鴨神社でしか出会えない絵馬やおみくじなどもありますよ♪

ワースポットとしても名高い世界文化遺産【糺の森】

東京ドーム3個分の面積を誇る、世界文化遺産「ただすの森」。

縄文時代から生き続けているこの森の中には、樹齢数百年にもなる木が600本ほど自生しており、まるでタイムスリップしてきたかのように感じてしまうほど、森の木々の迫力に圧倒されます。

糺の森を歩いているだけで身も心も浄化されるような気持ちになり、癒されること間違いなしのパワースポットです!

方丈記』作者・鴨長明ゆかり【河合神社】

下鴨神社の中にあるお社の一つである「河合神社」では、『方丈記』を著した鴨長明かものちょうめいすみかである“方丈の庵”を復元し、資料と共に展示しています。

※現在移設のため資料のみ展示

河合神社は玉依媛命を祀っており、女性守護としても信仰を集めています。

玉依媛命がとても美しかったことから、美麗祈願の絵馬も人気です♡

手鏡の形をした絵馬に顔のパーツやメイクを描き入れ、オリジナルの絵馬作りを楽しんでください♪

結びの霊験あらたか!【相生社】

下鴨神社の楼門の手前、左手にある「相生社あいおいのやしろ」は、縁結びの霊験あらたかな社として大人気なスポットです!

お社の左には「連理れんり賢木さかき」が祀られています。

京の七不思議の一つ、連理の賢木

連理れんり賢木さかき」とは、2本の木が途中で1本に繋がり、根元に子どもの木が芽生えているご神木しんぼくのことを指します。

なんとも不思議なことに、そのご神木が朽ちてしまうと、敷地内にまた新たな連理の賢木が現れるというのです。

今ある連理の賢木は、4代目。

これは京都の七不思議の一つに数えられています。

ぜひ、この貴重なご神木に会って、縁結びや家庭円満などの祈願をしてみませんか?

源氏物語好きにオススメ♡縁結びおみくじ

下鴨神社は源氏物語にも登場しています。

それにちなんだ縁結びのおみくじは“源氏物語おみくじ”と呼ばれ、人気を博しています。

男女で異なるおみくじで、女性向けのおみくじは鮮やかな色紙で十二単のような形になっており、中を開けると源氏物語に出てくる和歌と一緒に“交際・出会い”の運勢が書かれています。

また、下鴨神社では縁結びの“媛守ひめまもり”も購入できますよ。

ちりめん生地や和紙でできた、京都らしいお守りです♪

下鴨神社(賀茂御祖神社)オススメのお祭りやイベント

下鴨神社では季節に合わせて、毎月さまざまなお祭りやイベントが行われます。

今回はその中でも人気の催しを3つ紹介します♪

祭(5月)

加茂社(上賀茂神社と下鴨神社)の「葵祭あおいまつり」は、八坂神社の“祇園祭”、平安神宮の“時代祭”に並ぶ、京都三大祭りの一つです。

葵祭が始まったのは、約1500年前。

飢餓疫病が蔓延したとき、“鴨の神”の祭礼を行ったのが起源と言われています。

葵祭は毎年5月15日に行われ、5月初旬から当日まで、流鏑馬やぶさめなどをはじめ、さまざまな祭事が盛りだくさんです。

葵祭当日には、平安装束をまとった人々が列をなし、京の町を練り歩きます。

装束の美しさは言うまでもなく、祭りで使う道具などもからも平安朝の雅な雰囲気を感じることができますよ♪

火の茶会(6月上旬)

下鴨神社では、6月上旬に「蛍火の茶会」が開かれます。

当日は境内で集めた蛍600匹が御手洗川に放たれ、糺の森に流れる小川に蛍がたゆたう幻想的な様を見ることができます。

お茶席は事前に申し込みが必要(※)ですが、蛍の開放見学は無料で、納涼市の露店(和菓子や漬物などの販売)もあり、誰でも自由に楽しむことができますよ♪

※令和5年(2023年)6月10日(土)開催予定、申込は4月1日時点で糺の森財団の会員資格を有する方が対象。
詳細は以下、糺の森財団の公式サイトをご確認ください。

手洗祭(7月土用の丑の日の前後10日間)

下鴨神社の境内にある御手洗池みたらしいけは、土用になると池や川の底から清水が湧き出たと言われています。

“足つけ神事”とも言われる「御手洗祭みたらしさい」では、参拝者は御手洗池の清水に足をつけ、無病息災を祈ります。

毎年多くの人々が池を訪れ、賑わいを見せている神事です。

また、御手洗池はみたらし団子の発祥の地でもあります。

池から湧き上がってくる泡の形をかたどって団子が作られ、みたらし団子と名づけられました。

下鴨神社(賀茂御祖神社)周辺のオススメグルメスポット

下鴨神社の境内の中や周辺には、ぜひ足を運んでいただきたいオススメのグルメスポットがあります!

下鴨神社で散策した後は、京のお菓子も楽しんでくださいね♪

憩処 さるや

広い境内を歩いたら、ちょっと一休みしませんか?

「休憩所 さるや」は下鴨神社の中にあり、糺の森の美しい木々を眺めながら、申餅さるもちやぜんざいなどの和菓子を食べることができます。

夏季限定で“鴨の氷室の氷”という宇治金時や黒蜜白玉などのかき氷もあり、たくさん歩いて火照った体を冷やしてくれますよ♪

テイクアウトできる和菓子やお茶もあるので、お土産やギフトにもオススメです!

施設・スポット名休憩処 さるや
住所〒606-0807
京都府京都市左京区下鴨泉川町59 下鴨神社境内
営業時間10:00~16:30
定休日-
料金申餅 ほうじ茶付き 400円
良縁ぜんざい 800円 など
アクセス下鴨神社境内の南口鳥居の左手


情報は変更となる場合がございます。詳細は、公式サイトをご確認ください。

茂みたらし茶屋

「加茂みたらし茶屋」は、大正11年(1922年)から続く老舗の和菓子屋です。

みたらし団子発祥の地で、みたらし団子が食べられるのはこのお店だけ。

加茂みたらし茶屋のみたらし団子は、焼いた団子と黒糖のタレの香ばしい匂いがたまらない一品。

1本の串に刺さった5つの団子は厄除けの意味があり、人間の五体(一番上の団子を頭、そこから離れている下の4つの団子を両手足)を表しています。

みたらし団子以外にも、わらび餅や、季節限定のかき氷・ぜんざいなども食べられますよ♪

また、ジャニーズ事務所所属の9人組男性アイドルグループ“Snow Man”のメンバーが、YouTubeの撮影で訪れたことでも有名です。

メンバーの岩本照さん、阿部亮平さん、佐久間大介さん、向井康二さんが、みたらし団子とわらび餅を食べていました♡


施設・スポット名加茂みたらし茶屋(かもみたらしちゃや)
住所〒606-0816
京都府京都市左京区鴨松ノ木町53
営業時間9:30~18:30
定休日水曜日(祝日の場合は営業)
料金みたらし団子3本(お茶付き) 450円
お持ち帰り用5本入り 650円
アクセス京都市バス「下鴨神社前」バス停下車すぐ
※下鴨神社境内西口側


情報は変更となる場合がございます。詳細は、公式サイトをご確認ください。


町ふたば

出町でまちふたば」は、京都では知らない人はいないほど人気の和菓子屋さんで、お店の前には連日大行列ができています!

下鴨神社の最寄り駅である、京阪電気鉄道(京阪)本線「出町柳駅」から徒歩5分ほどの場所にあるので、下鴨神社を訪れた際はぜひご賞味ください。

出町ふたばで人気なのは、“名代 豆餅”と“福豆大福”。

餡にほどよい塩味があり、いくつでも食べられそうな美味しさです♡

豆も歯ごたえがあり、やわらかな餅とよく合います。

お店の回転は速いですが、必ず並ぶので、午前中に訪問するのがオススメ!

施設・スポット名出町ふたば(でまちふたば)
住所〒606-0822
京都府京都市上京区出町通今出川上ル青龍町236
営業時間8:30~17:30
定休日火曜日、第4水曜、年末年始
料金名代 豆餅、福豆大福はそれぞれ200円(税抜)~
アクセス京阪電気鉄道(京阪)本線
「出町柳駅」5番出口より徒歩5分


情報は変更となる場合がございます。詳細は、公式サイトをご確認ください。


京都には、平安時代から親しまれてきた、美しく美味しい和菓子がたくさんあります。

季節や行事、文化などと深く結びついたお菓子には、それぞれ願いや意味が込められています。

ぜひ京都の和菓子を見て食べて楽しんでくださいね♪

鴨茶寮

創業安政3年(1856年)の老舗料亭「下鴨茶寮しもがもさりょう」では、地元でとれた食材や京野菜を料理で提供しています。

丁寧に作り込まれた目にも美しい料理は、特別な日のお祝いにもぴったり。

昼や夜のお料理だけでなく、14時(土日は15時)~17時までは和のアフタヌーンティーも楽しむことができますよ♪

庭を見ながら、お抹茶と和菓子で優雅なティータイムを過ごしてみては?

施設・スポット名下鴨茶寮(しもがもさりょう)
住所〒606-0801
京都府京都市左京区下鴨宮河町62
営業時間昼)11:30~15:00(13:30 ラストオーダー)
夜)17:00~21:00(20:00 ラストオーダー)
アフタヌーンティー)14:00~17:00(16:00ラストオーダー)/土日祝は15:00~17:00(16:00ラストオーダー)(※)
※実施時期は、公式サイトより直接店舗へ要問い合わせ
定休日火曜日
料金昼)下鴨御膳8,250円(平日のみ)/お昼の懐石 福膳13,200円/禄膳 16,500円~(サービス料別)
夜)禄善 16,500円~(サービス料別)
アフタヌーンティー)4,950円(※)
※実施時期は、公式サイトより直接店舗へ要問い合わせ
アクセス叡山電鉄(叡電)・京阪電気鉄道(京阪)本線「出町柳駅」から徒歩7分


情報は変更となる場合がございます。詳細は、公式サイトをご確認ください。


下鴨神社周辺は、グルメスポットだけでなく、京都の伝統行事「五山送ござんのおく」を見学することが可能なスポットでもあります。

五山送り火は、毎年8月16日に行われます。

「大」の文字は銀閣寺近くの山で点火されるので、下鴨神社付近の橋などからもよく見えますよ。

下鴨神社(賀茂御祖神社)へのアクセス

下鴨神社へのアクセスや参拝時間について紹介します。

鴨神社へのアクセス

住所

〒606-0807
京都市左京区下鴨泉川町59

電話番号

075-781-0010

アクセス

【電車】をご利用の場合

叡山電鉄(叡電)・京阪電気鉄道(京阪)本線「出町柳駅」から徒歩12分

【バス】をご利用の場合

京都市バス「下鴨神社前」または「糺ノ森前」バス停下車 徒歩すぐ


鴨神社の拝観料

糺の森やお社など、境内の参拝の拝観料は無料です。

重要文化財等の特別拝観のみ料金がかかります。

特別拝観 【大炊殿(おおいどの)拝観】

大人 500円
中学生以下無料

鴨神社の参拝時間

下鴨神社の本殿参拝時間は夏時間と冬時間があり、下記のとおりです。

夏時間)5:30~18:00
冬時間)6:30~17:00

特別拝観“大炊殿”の拝観時間は10時~16時となっていますので、ご注意ください。

鴨神社の駐車場

下鴨神社敷地内に「西駐車場」と「大型バス駐車場」があります。

台数はそれほど多くありませんので、敷地外にある有料パーキングも活用してください。

敷地外にあるパーキングは、以下などがあります。

●三井のリパーク
 ・下鴨神社西
 ・下鴨神社西第2
 ・下鴨神社西第3

●キョウテク
 ・下鴨西通パーキング

おわりに

下鴨神社では、緑豊かな境内に心癒され、パワーが充電されること間違いなし!

美麗祈願や縁結びなど、嬉しいご利益も得られます。

ぜひ、京都らしいおみくじやお守りもゲットしてくださいね♪

行事や祭りなどを除けば、下鴨神社はそこまで混雑することはありません。

境内も広いので、ゆっくり参拝できますよ。