最近は、各地でおしゃれなお月見のイベントも増えているようです。

見るなら、絶対に中秋の名月がいいですよね? ですが、ちょっと待ってください。

中秋の名月って何ですか? 

今回は知っているようでよく知らない、中秋の名月にまつわる基礎知識について簡単にご紹介します。

中秋の名月とは

中秋の名月とは、いつなのでしょうか。

また、風習やその起源などについてご紹介します。

中秋の名月はいつ?

中秋の名月とは、旧暦(太陰太陽暦)8月15日の夜に見える月のことです。

現在の暦(新暦)ですと、9~10月頃にあたります。

結構幅があるように思えますが、これは秋分の日以前で、一番近い新月の日を1日目(旧暦8月1日)とし、15日目を中秋とすると決められているからです。

中秋の名月

中秋の名月   
2019年     9月13日
2020年  10月 1日
2021年  9月21日  
2022年  9月10日
2023年  9月29日
2024年  9月17日
2025年  10月 6日
2026年  9月25日
2027年  9月15日

中秋の名月は「一年で最も美しい月」と言われています。その理由としては、


● 月の高さが見上げるのにちょうどいいこと(季節によって高さが変わるため)

● 秋は空気が澄み渡り、月が鮮やかに見えること


などを挙げることができます。

中秋の名月の日には、お月見をする風習(後述)がありますが、過ごしやすい気候のこの季節、月を眺めるにもちょうどいいですね。

中秋の名月が満月とは限らない

さて、中秋の名月は必ず満月であるとお考えではありませんか?

 実はそうとも限らないのです。

例えば、2019年の中秋の名月は9月13日です。

しかし、満月となるのは翌日の9月14日。これはなぜなのでしょうか。


理由は、満月の月齢が変化するからです。

新月から満月までの期間は一定ではなく、13.9日~15.6日と幅があります。

旧暦15日は月齢14.0日を含む日を意味する一方、月の満ち欠けの周期は平均約14.8日です。


そのため、旧暦15日と満月が重ならないことが多くあります。

したがって旧暦8月15日である中秋の名月も、満月であるとは限りません。

十五夜とは?

さて、満月の夜を表す「十五夜」という言葉がありますよね。

十五夜=中秋の名月と思っている方も多いのではないでしょうか。

実は十五夜には、2つの意味があります。


1. 陰暦15日の夜

2. 陰暦8月15日の夜(中秋の名月)


毎月15日の夜を指すこともあれば、中秋の名月を表す8月15日の場合もあるのですね。

月の満ち欠けと呼び名

満ちては欠ける月には、それぞれ風情のある呼び名が多く付けられています。

呼び名月齢別称など
新月0
繊月1二日月・既朔
三日月2初月・若月・眉月・蛾眉
上弦の月6弓張り月・半月
十日夜の月9《お月見の慣習あり》
十三夜月12《お月見の習慣あり・満月の次に美しい月とされる》
小望月13幾望・待宵の月
満月14望月・十五夜・三五の月・仲秋の名月・芋名月・望
十六夜15既望・不知夜月
立待月16
居待月17
寝待月18臥待月
更待月19亥中の月
下弦の月22二十三夜月・弓張り月・半月
有明月25暁月
三十日月29晦日

お月見の起源

中秋の名月といえば、お月見ですね。

起源は古代の中国です。

古くからこの日は月を祀る日とされ、満月を鑑賞する風習があったのです。

現在では「中秋節」と呼ばれ、中国の祝日にもなっています。


この風習は平安時代の日本にも伝わり、貴族たちが月見の宴を催すようになりました。

なお、庶民の間にまで浸透したのは、江戸時代のことです。

中秋の名月の語源

中秋の名月といいますが、中秋とはどういった意味なのでしょう。

もうお気づきだと思いますが、中秋は中国の中秋節から来ています。

秋(旧暦7~9月)の真ん中なので「中秋」というそうですよ。

日本では里芋をお供えする収穫祭だった

もともと日本でもこの日の月を「芋名月」といって、里芋をお供えする収穫祭が行われていました。

ここへ中国の中秋節が伝わり、今日のお月見の風習が生まれたとされています。

中秋の名月の過ごし方

中秋の名月の日は、どのように過ごせば良いのでしょうか。

お月見をする

中秋の名月にやることといえば、まずはお月見でしょう! 

月は愛でるだけではなく、信仰の対象でもありました。

そこで、月にお供え物をするという習慣が生まれたのです。


お供え物は地域によって異なりますが、一般的には縁側にススキを飾ります。

ススキは稲穂の代わりであるとか、神様の依り代になるとも考えられています。

他にも、お神酒(みき)や食べ物(詳しくは下記)を三方(写真を参照のこと)に乗せてお供えします。

お供え物を食べる

お月見が終わったら、お供え物を食べましょう。

月の光にあてたお供え物を食べると、月の力を得ることができるとされています。


① 月見団子

お月見の定番といえば、月見団子ですね。

収穫への感謝に由来するという月見団子は、地域によって作り方・形・積み方なども異なります。

一般的には満月にちなんで、丸いものが多いようです。

※収穫祭にお供えした里芋にちなんで丸い、という説もあります。

【参考】お供えする月見団子の数

● 12個説:1年の満月の数(閏年の場合は13個)

● 15個説:十五夜にちなんだもの


② 里芋・さつまいも

収穫祭にちなんで、里芋やさつまいもなどもお供えします。

里芋は1株でも子芋・孫芋……と際限なく増えていくので、子孫繁栄の縁起物とされてきました。

その他、旬の果物や野菜などをお供えすることもあります。

収穫に感謝して、おいしくいただきたいですね。

おわりに

普段、じっくりと月を眺める機会はなかなかありませんよね。

忙しく暮らしている現代人にこそ、中秋の名月を楽しむ時間が必要なのかもしれません。

次回の中秋の名月はお供え物をして、お月様のパワーをチャージしてみませんか?