日本各地には、何百年も前から受け継がれてきた技術を用いて作られる工芸品や美術品がたくさん存在します。
その中でも、経済産業大臣が指定した『伝統的工芸品産業の振興に関する法律』によって認められたものは、「伝統的工芸品」と称されています。
日本に数多くある伝統的工芸品のうち、ここでは四国地方に伝わる9品目をご紹介します。
経済産業大臣が指定した「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて認められた伝統工芸品のことを指す。
要件は、
・技術や技法、原材料がおよそ100年以上継承されていること
・日常生活で使用されていること
・主要部分が手作業で作られていること
・一定の地域で産業が成り立っていること
本記事の内容は、令和4年(2022年)3月時点のものです。
掲載内容は変更していることもありますので、ご留意ください。
徳島県の伝統的工芸品
四国の東部に位置し、大鳴門橋と明石海峡大橋で兵庫県と結ばれた徳島県。そんな徳島県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、10品目以上の伝統工芸品が存在します。この記事では、その中でも経済産業大臣によって徳島県の「伝統的工芸品」として指定されている、阿波和紙、阿波正藍しじら織、大谷焼をご紹介します。
香川県の伝統的工芸品
温暖な気候に恵まれ、瀬戸内海の美しい島々に囲まれた香川県は、讃岐うどんの地として有名ですね。そんな香川県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、30品目以上の伝統工芸品が存在します。この記事では、その中でも経済産業大臣によって香川県の「伝統的工芸品」として指定されている香川漆器、丸亀うちわをご紹介します。
愛媛県の伝統的工芸品
四国の北西部に位置する愛媛県は、本州の広島県と陸路の“しまなみ海道”で結ばれた四国の玄関口の一つです。そんな愛媛県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、20品目以上の伝統工芸品が存在します。今回はその中でも経済産業大臣によって愛媛県の「伝統的工芸品」として指定されている、砥部焼、大洲和紙をご紹介します。
高知県の伝統的工芸品
四国の南部、太平洋側に位置し、豊かな森林と四万十川の美しい清流に恵まれ、自然の雄大さを間近に味わえる景勝地が多く存在する高知県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、10品目以上の伝統工芸品が存在します。経済産業大臣によって高知県の「伝統的工芸品」として指定されている、土佐和紙、土佐打刃物をご紹介します。
おわりに
本記事では、四国地方4県の伝統的工芸品を紹介しました。
四国地方は清流や森林など豊かな自然に恵まれているため、千年以上前から存在する和紙や藍染めなど、自然植物を使用した工芸品が多くみられます。
そのどれもが、各土地の風土と卓越した技術に支えられ、独特の魅力で古くから人々に愛用されてきました。
そんな日本が誇るべき伝統的工芸品は、ぜひ忘れ去られることなく、これからも後世に伝えていきたいものばかりですね。
日本には何十年、何百年も前から受け継がれてきた技術を用いた、伝統工芸品が数多く存在します。技術の革新により機械化が進み、安価で使いやすい商品がどんどん市場に出回っている昨今、手作業で作られる伝統工芸品は需要が少なくなり、追い詰められているのが現状です。
伝統工芸士とは、経済産業大臣指定の伝統的工芸品の製造に従事する技術者かつ高度な技術・技法を保持する職人のことであり、国家資格です。この記事では、なるにはどうしたらよいのか、伝統的工芸品の種類や伝統工芸士の資格・認定について、女性工芸士の活躍のほか、もっと伝統的工芸品に触れるために活用したい施設などをご紹介します。
和紙は古来から日本で作られてきました。和紙の作成技術の起源には諸説ありますが、有力な説は、日本書紀に書かれている西暦610年に朝鮮から仏教の僧によってもたらされたというものです。当時は聖徳太子が活躍していた時代でした。
織物とは、経糸と緯糸を交差させて作る布地のことをいいます。日本の織物は、古くから受け継がれる伝統的な手法によって職人の手で一つずつ丁寧に作り上げられる、非常に奥深い工芸品です。この記事では、織物の種類や歴史など、日本各地の織物についてご紹介します。
粘土を成形し、高温の窯などで焼成し器や造形物を作ることを陶芸と言います。
火山の噴火によってできる岩石が長い年月をかけ砕かれ、有機物と混ざりあったものが粘土。
世界中に存在しています。
陶芸によって作られる陶磁器と呼ばれるものにはおおまかに2種類あり、土が主な原料で叩いた時ににぶい音がするのが「陶器」。
金工とは金属に細工をする工芸、あるいはその職人のことを指し、金属を加工して作られる工芸品のことを金工品と言います。日本に金属とその加工技術がもたらされたのは、弥生時代初期、紀元前200年頃のこと。中国大陸・朝鮮半島から伝わった金工技術によって剣や銅鐸、装身具などが作られ、材料として青銅や鉄が使われていました。