出典:ググっとぐんま写真館
関東地方の北西部に位置する群馬県は、草津温泉を代表に、100か所以上の温泉地を有する温泉大国です。
平成26年(2014年)には、“富岡製糸場と絹産業遺産群”が世界遺産に登録されました。
そんな群馬県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、50品目以上の伝統工芸品が存在します。
この記事では、その中でも経済産業大臣によって「伝統的工芸品」として指定されている2品目をご紹介します。
経済産業大臣が指定した「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて認められた伝統工芸品のことを指す。
要件は、
・技術や技法、原材料がおよそ100年以上継承されていること
・日常生活で使用されていること
・主要部分が手作業で作られていること
・一定の地域で産業が成り立っていること
本記事の内容は、令和3年(2021年)12月時点のものです。
掲載内容は変更していることもありますので、ご留意ください。
伊勢崎絣
群馬県伊勢崎市を中心に生産される「伊勢崎絣」は、絣模様※を織り込んだ絹織物です。
古くから農家の自家用として作られていたものが、江戸時代に丈夫で実用的な着物として人気となり、明治時代には“伊勢崎銘仙”の名で全国に広まりました。
伊勢崎絣は、次のような技法でさまざまな模様を生み出します。
● 図案に応じて染めた糸を絣模様に織り上げる“括り絣”
● 布を板に挟んで繊細な模様を染める“板締絣”
● ヘラなどを使い複雑な模様を染める “捺染加工”
伊勢崎絣は分業化して効率的に生産するため、各工程の職人技が結集した高品質の織物ながら手頃な値段という点も、人々から愛される理由です。
※絣模様:模様に従い先染めをした経糸と緯糸を織り込んで描く模様。糸の染め残された部分で模様を織り表す。
桐生織
群馬県桐生地方特産の高級絹織物である「桐生織」は、1300年前に宮中から桐生の山田家に嫁いできた白滝姫が、村人に養蚕や機織りを教えたのが発祥という伝説があります。
鎌倉時代末の新田義貞や、戦国時代の徳川家康といった名だたる武将が旗に桐生織を使用していたことからも、古くから織物の産地として有名であったことが伺えます。
江戸時代から明治時代にかけては、京都の西陣や西洋技術など先進技術を積極的に導入し、世界でも有数の織物産地となったことで、“西の西陣、東の桐生”と呼ばれるようになりました。
そんな桐生織の魅力は、何といっても多様な織り方。
表面に凹凸が出るお召織、8色以上のよこ糸で模様を織り込む豪華な緯錦織のほか、風通織、捩り織、経錦織、経絣紋織、浮経織の7つの技法が、表情豊かな桐生織を生み出しています。

日本には何十年、何百年も前から受け継がれてきた技術を用いた、伝統工芸品が数多く存在します。技術の革新により機械化が進み、安価で使いやすい商品がどんどん市場に出回っている昨今、手作業で作られる伝統工芸品は需要が少なくなり、追い詰められているのが現状です。

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