提供:岡山県「晴れの国写真館」

本州と四国地方を繋ぐ、世界最大級の道路・鉄道併用橋の“瀬戸大橋”で有名な岡山県。

「晴れの国」とも呼ばれるほど、1年を通して晴れの日が多く、降水量も少ないため、とても過ごしやすい気候です。

日本昔話・桃太郎の舞台であることから、お土産としてきびだんごが大人気!

実は、白桃の生産量は日本1位、マスカットの国内シェアは9割と、岡山県は高級果実の名産地でもあります。

また、金陵山 西大寺さいだいじで毎年2月に開催される「会陽(裸祭り)」は、日本三大奇祭に数えられており、3万人の参拝者が境内を埋め尽くします。

そんな岡山県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、10品目以上の伝統工芸品が存在します。

この記事では、その中でも経済産業大臣によって「伝統工芸品」として指定されている2品目をご紹介します。

伝統的工芸品とは?
経済産業大臣が指定した「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて認められた伝統工芸品のことを指す。
要件は、
・技術や技法、原材料がおよそ100年以上継承されていること
・日常生活で使用されていること
・主要部分が手作業で作られていること
・一定の地域で産業が成り立っていること

本記事の内容は、令和3年(2021年)12月時点のものです。
掲載内容は変更していることもありますので、ご留意ください。

勝山竹細工

勝山竹細工かつやまたけざいく」は、現在の真庭まにわ市勝山地域で真竹まだけを用いて作られている竹工品です。

もともとは、野菜を運んだり穀物を入れたりする器や、ご飯の保存に使用する農耕・家庭用のザルの一種である、“そうけ”というものが作られていました。

勝山竹細工の特徴は、天日干しや煮沸などをせず、青いままの竹を使って編んでいくことです。

真竹の外側の青い部分と内側の白い部分を交互に編み込む“ゴザ目編み”をすることで、シンプルながらも美しい縞模様が編み上がります。

また、長く使うことで艶のある飴色へと変化していくのも勝山竹細工の魅力の一つです。

最近では、パンを入れる籠や花器などの時代に合った製品が作られ、インテリアとしても楽しまれています。

品名勝山竹細工
よみかつやまたけざいく
工芸品の分類木工品・竹工品
指定年月日昭和54年(1979年)8月3日


備前焼

日本六古窯の一つに数えられる「備前焼びぜんやき」は、岡山県備前市周辺で生産されている焼き物です。

その歴史は古く、古墳時代の須恵器すえきの製法が変化したもので、平安時代には実用性のある日用雑器が作られるようになり、備前焼として形成されたといわれています。

釉薬を使用せず、絵も付けない独特の製法を持つ備前焼は、シンプルで素朴な魅力を持ち、時間をかけて焼き上げるため強度が高く耐久性があります。


※日本六古窯:縄文時代から現在まで生産され続けている代表的な6つの窯(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)の総称。

備前焼は、土の混ぜ方や窯内部の状況、置く位置により、窯の中で焼き物に変化が起こる“窯変ようへん”が発生することで模様がさまざまに変化し、唯一無二の作品となることから“土と炎の芸術”といわれています。

品名備前焼
よみびぜんやき
工芸品の分類陶磁器
指定年月日昭和57年(1982年)11月1日


備前焼の特徴や種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください♪