
画像提供:公益社団法人ツーリズムおおいた
100℃近くある7つの源泉をめぐる“別府地獄めぐり”が有名な別府温泉や、水面から霧が立ち上る金鱗湖がある湯布院など、温泉好きにはたまらない大分県。
1万円札に印刷されている、慶應義塾の創始者・福沢諭吉の故郷でもあります。
戦国時代に南蛮貿易が盛んに行われた国際的な県でもあり、県が指定する有形文化財の建築物が日本一多いのだとか。
そんな大分県では、何百年も前から受け継がれてきた技術で作り上げた、10品目以上の伝統工芸品が存在します。
この記事では、その中でも経済産業大臣によって「伝統的工芸品」として指定されている1品目をご紹介します。
経済産業大臣が指定した「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて認められた伝統工芸品のことを指す。
要件は、
・技術や技法、原材料がおよそ100年以上継承されていること
・日常生活で使用されていること
・主要部分が手作業で作られていること
・一定の地域で産業が成り立っていること
本記事の内容は、令和4年(2022年)3月時点のものです。
掲載内容は変更していることもありますので、ご留意ください。
別府竹細工
「別府竹細工」とは、マダケを主原料とし、手作業で竹ひごを編み上げる“編組”という技法で作られる竹細工です。
編み目が六角形になる“六つ目編み”、八角形になる“八つ目編み”、放射線状に編む“輪弧編み”など8つの編み方を組み合わせ、しなやかで美しい模様の数々を生み出します。
別府竹細工の歴史は古く、第12代景行天皇が九州に立ち寄った際に、良質な竹・シノダケでメゴ(茶碗籠)を作ったことが起源であるとされています。
室町時代にはすでに行商用の籠が販売され、江戸時代には温泉に来た観光客の土産物として広まっていたようです。
現在は、花籠や盛り皿などの伝統的な作品から、籠バッグ、インテリア照明といったモダンな作品まで、幅広い種類の別府竹細工が作られています。

日本には何十年、何百年も前から受け継がれてきた技術を用いた、伝統工芸品が数多く存在します。技術の革新により機械化が進み、安価で使いやすい商品がどんどん市場に出回っている昨今、手作業で作られる伝統工芸品は需要が少なくなり、追い詰められているのが現状です。

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